フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月17日(日) 晴れ

2024-03-18 14:08:45 | Weblog

9時半、起床。

今日は棋王戦第4局がある。ネット中継を観ると、先手伊藤匠7段の角換わり志向に対して、後手藤井聡太棋王(八冠)は角交換を拒否して、雁木模様に対応。伊藤がすばやく棒銀に出て、銀交換になった。一日制の対局で、優劣が出てくるのは午後からだろう。

「これからの将棋。決着は夕方以降ですね」

チーズトースト(+ソーセージ)、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。本来の朝食スタイルに戻った。

今日はもう一つ観戦すべき対局がある。NHK杯将棋トーナメントの決勝戦(藤井聡太八冠対佐々木勇気八段)である。こちらは収録済のものが流されている。佐々木の先手で角換わり腰掛銀。佐々木が研究してきた手順で進展し、佐々木優勢迎えた局面。

ここで佐々木の指した2二歩が緩手だったようで、形勢は互角に戻る。ここから藤井の反撃(9八桂成からの)が始まった。

あっという間に藤井の勝勢になった。ここで6六角成と詰めろをかけておけば、先手の王手ラッシュをしのぎ切って後手が勝っていたはずである。

しかし、ここで藤井の指した手は5五角成。3七金打ち以下の詰めを見ながら、かつ先手の王手ラッシュのときの守りにも効かした手なのだが・・・、AIの形成判断が先手優勢にいっぺんに変わった。形成逆転である。ここで先手に2四飛車という詰めろ逃れの詰めろの手があるのだ(次に3七金と打たれても、2九玉と逃げる場所ができた)。

先手に2四飛車と指されて、自分のミスに気付いた瞬間の藤井の表情・仕草が印象的だった。

がっくりとうなだれる藤井。

ほどなくして後手投了となった。この一敗で、藤井の年間勝率最高記録(十六世名人の中原誠が5段時代にあげた8割5分5厘)の更新はなくなった。

一方の棋王戦第4局は昼食休憩に入っているので、その間に、買い物に出る。

温かい日差しで雪だるまも溶けてしまいそうである。

シウマイ弁当とあんころ餅と仏花を買ってきた。

局面は後手の藤井が指しやすい。ここで後手は5五歩と先手の角筋を止め、7三歩成、同桂、7四歩、6五桂、7三歩成、8四飛。と金は作られるものの、手順に桂馬が跳ねだしたのが大きい。

先手も飛車を七筋に展開して反撃に出るが、後手の5四の銀が6五に出たのが味のよい手で、飛車を逃げているわけにはいかない(7四のと金を銀で取られてしまう)先手は、6四と金、7六銀と飛車角交換に応じるしかない。

ここで後手から3六飛と金銀両取りに打たれる手が痛い。

先手の6二飛に後手が4二桂と盤石の一手を打った局面。はっきりと藤井の勝勢である。

ほどなくして先手が投了。

これで棋王戦五番勝負は藤井の3勝一引き分け(持将棋)で決着した。この1勝を加えて、藤井の年間勝率は46勝8敗の8割5分2厘と確定した。中原の記録(47勝8敗=8割5歩5厘)にはわずかに及ばなかったが、藤井の対局の大部分がタイトル戦であることを考えると、この数字は驚異的である。

痛かったのは、今回のNHK杯戦もそうだが、4つのトーナメント戦のいずれでも決勝に進出したが、そこで3つ優勝を逃したことである(去年は4つとも優勝のグランドスラムを達成した)。まあ、今年度は8大タイトル(番勝負)を全制覇したことだし、これでトーナメント戦も全部優勝してしまったら、「将棋の神様」になってしまうだろう。見落としをして必勝の将棋を落として落胆するするところは彼もまだ人間であることの証明である。

藤井の次なる対局は豊島將之九段を挑戦者に迎えての4月10日・11日の名人戦第一局(東京・椿山荘にて)である。竜王戦(対伊藤七段)、王将戦(対菅井八段)、棋王戦(対伊藤七段)と無敗での防衛が続いているが、今度の相手はそうはいなかいだろう。熱戦が予想される。

夕食はスープカレー。

食事をしながら『春になったら』(録画)を観る。冬ドラマもいよいよ最終回を迎えようとしている。

昨日のブログを書いてアップする。

シャワーを浴びる。湯船に浸かるのは明日あたりからかな。

1時半、就寝。