花邑の帯あそび

1本の帯を通して素敵な出会いがありますように…

花邑日記

2008-09-30 | 花邑日記

presented by hanamura


ふと気がつけば、つい最近まで入道雲が浮かんでいた空には、
うろこ雲が浮かんでいます。

花邑の作業場では、庭に植えられた楓の葉も
徐々に色付きはじめました。
苔むした地面からは、彼岸花がひょろりと咲き、
秋の便りを知らせてくれます。

作業場の中には、
ときおり窓から秋の涼しい風が入ってきました。

これから「花邑の帯あそび」では、
帯仕立ての作業や、新しく仕入れた布のお話しなど、
この作業場でくり広げられる
ちょっとした花邑の裏ばなしをしていきたいと思います。



さて、この日は先日に仕入れた
紅型の布を、もう1度広げてみました。

紅型ならではの、鮮やかな色調と、
のびやかな文様に「きれーい。」と、
おもわず見とれてしまいます。
素朴ですが、手作業で染められているため
味わいがあり、やさしくあたたかな印象の紅型です。



どの柄行きも素敵なのですが、
帯にするためには長さが足りず、
他の布を繋ぎ合わせる必要があります。

もちろん繋ぎ合わせる布は、
合わせたことによってより、この紅型がより引き立ち
お洒落になるようなものを探さなくてはいけません。

そのため、1枚の紅型に対して、
いろいろな色柄の布を合わせながら、探す必要があります。
このときに、良い色柄の布がみつからない場合は、
白い布を染めることもあります。

この紅型の布にどんな布を合わせると、
素敵な帯が仕立て上がるのか、
少し、わくわくしながら考えていました。

ぜひ、楽しみにお待ちください。



ふとみると、花邑の“専務”(帯教室では校長先生とも呼ばれています。)が、
気持ち良さそうに秋の風に吹かれて熟睡していました。
夢の中で秋刀魚でも食べているのでしょうか?

花邑のブログ、「花邑の帯あそび」
次回の更新は10月7日(火)予定です。


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