OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

求めて出会うもの、求めないから出会えるもの・・・そして、ついに出会えないものも

2013-12-12 11:13:12 | Weblog
若いころは、本屋さんが大好きでした。中学の頃から、学校の行き帰りに、必ず小さな町の本屋さん数軒に立ち寄るのが習慣になっていました。そのころはSFにドップリ嵌っていましたから、ハヤカワ文庫や創元社の文庫本で、まだ買い求めていないものを見つけると、飛びついて購入したものです。町の本屋さんのSFコーナーは小さくて、そこに並べられているものは、すぐに持っているものばかりになってしまいましたから、新しいタイトルを見つけると、ほんとうにワクワクしたものです(^^)。

けれど、大学生くらいになると、街の本屋さんでは、欲しい本が全く手に入らなくなりました。雑誌や参考書、漫画にベストセラーなど売れ筋の小説本、あまり顔ぶれが変わらない名作の文庫本・・・そこにはもう、わたしをトキメカセテくれる本は、ほとんどなくなってしまいました。それでも、都会の大きな本屋さんで、待ち合わせ時間までの暇つぶしの徘徊をしていると、そこにはまだまだワタシの知らない世界がいっぱいあって・・・ワクワクが止まらないなぁ~と、嬉しく思ったものでした。

でも、今は、本を書う時は、もっぱらネットを利用するようになってしまいました。そうすると・・・本屋を利用するより、はるかに確実に、欲しい本が手に入ります。以前なら、本屋さんで取り寄せてもらっていたものを、楽々と手に入れられるようになりました。

ただ・・・その場合、ちゃんと自分が欲しいものが明確でないと、ダメなんですよね。ネットの本屋さんでも、いろいろと見て歩くようなことは出来るわけですが・・・ふと立ち寄った本屋さんでのそれとは、根本的に何かが違っているのだと思います。なんていうか・・・小売店用語でいうなら、ネットは買い回りしづらい売り場づくりをしている店舗だという印象なんですよね(^^;。

それに・・・ネットの本屋さんだと、すでに読んだ人のコメントなんかが付いているわけで、むしろ全く知らない作家さんの本なんかでも、手が出しやすいはずなんですが・・・わたしの場合、そういう内容にも触れた読者のコメントより、内容が分からなくても本そのもののもつ物体の存在感が、もっとも大きな購入動機になるようなんですよね。

だから、もっぱらネットで本を購入していると、新しい出会いが得られません。今まで読んだことのない作家さんや、今まで手を出したことのない分野の本などに、誘われることが全くないからです。もし、新しい出会いを欲するなら、わたしの場合は、実際に本が並んでいる本屋さんに行かなきゃなぁ~と、そう思う、今日この頃なのです。これとは欲さないで、ただ身を任せるみたいに本屋さんを訪ねてみる・・・そういう機会を増やしたいものです(^^)。

でも・・・大きな本屋さんだって、あくまでもセレクトショップなんですよね。本屋さんが選んだ本だけが、そこに並んでいるわけです。じゃあ・・・在ることも知らず、だから求めることもできず、出会えないまま終わる本が、山のようにあるわけです。その中には、ものすごくステキな本だってあるはずなんです・・・でも、それが縁ってものなんでしょうね。人とだって、縁がなければ出会えませんものね。世界中の人と出会うなんて、そも物理的に不可能ですものね。

わたしはすでに、運命の本と思えるものに、何冊も出会ってこれたし・・・それはもう、とっても幸せなことなのだと思います。けれど、まだまだ、そんな本と出会えるはず・・・感じる力が鈍って、心が動くことが確実に少なくなってしまっていますが・・・それでもまだまだ可能性はあるはず・・・新しい出会いに、期待しましょう(^^)。


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