ヌマンタの書斎

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報道されない現実

2022-08-26 11:19:31 | 社会・政治・一般
まず最初に書いておくと、私は統一教会が大嫌いである。

だいたい創設者のBが、自らの性欲と金銭欲を満たす口実として作った教団である。悪の共産主義者から市民を守る正義の使者Bという妄想を実現化した、碌でもない宗教組織である。

悩む女性を救済すると称して教祖の寝室に閉じ込め、苦しみを救済するために二束三文のオンボロの壺を数百万で売りつける。全ては宗教活動だから非課税だとして納税を逃れ、信者を無給でこき使う。

特に日本女性をターゲットとして教会の性処理をさせ、日本人男性は奴隷としてこき使う。そして毎年数百億円を日本から吸い上げて半島に送金していた。宗教団体としては苦々しく思っていた半島の政府も、この日本から財貨、女性を吸い上げる実績には黙認せざるえなかった。

いや、なぜにこの煩悩塗れの俗悪な集団を、日本で宗教団体として認めたのか理解しかねる。まァ金と女を賄賂に使った成果だろうと邪推している。先進国随一の性犯罪大国の隣国ならば理解できるが、許認可権を握る文部省はいったい何をやっていたのか。

一応、書いておくとほとんどの先進国では異常なカルト集団として活動禁止の扱いを受けている。日本ではNHKを筆頭にマスコミ様が統一教会の実態を報じるのを嫌がるせいで、彼等の犯罪行為が暴露されるのが遅れた。たしか1980年代になって、ようやくその異常性が公表されたはずだ。

ところが、いつのまにやら名称を変えて生き残り、更に活動を続けていた。数年前に電車内の広告で、性欲と金銭欲の塊である教祖Bの半生の書の日本語版が出版されたと知り、唖然としたことがある。

ところが7月にこの変態教団を敵視する山下容疑者が安倍・元首相を殺害したことで、一躍この教団の悪事が再び露見した。すると出るわ、出るわ。自民党と統一教会のどす黒いつながりが公表されてしまった。

おかげで野党とマスコミ様は大喜び。最近冷や飯食わされていた公明党も、仕返しとばかりに自民党批難である。教団を狙う勇気も技量もない素人テロリストである山下容疑者をヒーロー扱いする向きまで出る始末である。

私も正直、このカルト集団と自民党の密接なつながりには嫌悪感を強く感じている。その一方、偉そうに批判する野党とマスコミ様の卑屈さにも嫌気が差す。

特に新聞とTV局のふがいなさには本気で腹が立つ。報じていない裏の事情を知らないはずはないのだが、知らないふりをしているのが不愉快でたまらない。

時代は遡るが、日本政府が長年頭を痛めてきたのが左派対策である。労働組合や学生運動家、教職員組合などが、戦後の日本に強い影響力を持っていることを本気で憂えていた。特になかなか表に出ない地下活動について、公的な対策が打ち出せずにいたことが問題であった。

そこで駆り出されたのがヤクザと右翼である。鳩山や大野、角栄などが右翼の大物である児玉を介してヤクザを使い労働組合や学生運動家を痛めつけていたことは、知る人ぞ知る事実である。

ある程度痛めつけ、左翼の中でも最も戦闘的であった連合赤軍が内輪もめから衰退に向かうと、霞が関が手の平を返した。福田赳夫首相の下で行われた対暴力団・右翼団体への「頂上作戦」である。これにより、ヤクザの大物や右翼団体が強烈なダメージを受けた。

散々、表に出せない対左翼活動という汚い手段を使う道具として活用しておいて、ある程度成果が出たら手の平返しで弾圧である。ヤクザや右翼が怒るのも当然であろう。

しかし腐っても政府は政府。警察のみならず機動隊まで狩り出しての弾圧には、さすがのヤクザ、右翼も黙らざるを得なかった。ところが再び左翼の運動家が甦り、再び反政府活動に勤しむようになった。合法と非合法の境目で活動する彼らを、合法的に取り締まることは難しい。

困ったことに、かつて政府の汚い手として活躍したヤクザや右翼は、あの裏切りを忘れておらず、もう手を貸してはくれなかった。そこに登場したのが、統一教会のもう一つの顔である勝共連合である。

ご存じの方もいるとは思うが、あまりマスコミが報じない事実を一つ。それはヤクザや右翼には半島出身者が数多くいることだ。勝共連合は当然に半島出身者が中心である。彼らが日本政府不信となっているヤクザや右翼の仲立ちをした。

自民党はここに食いついた。その結果が今日の自民党と統一教会の密接なつながりである。勝共連合を通じて、左派活動家への非合法な弾圧が行われてたのだが、それを知りつつ報じなかったのがマスコミ様である。妙に思われるだろうが、あの変態集団である統一教会の裏の顔である勝共連合の不正を報じることは、口先だけの平和愛好者であるマスコミ様には難しかったらしい。

日本はたしかに信教の自由を認めている。しかし私には統一教会が宗教組織としての実態を持っているとは思えない。ところが文部省がお墨付きを与えてしまっているために、あの異常なカルト集団が公認されているのである。

今回の安倍首相暗殺を機に、自民党と統一教会を批難することは良い。しかし、カルト集団としての統一教会を知りながら、それを報じなかったマスコミと宗教団体としてのお墨付きを与えた霞が関のエリートどもも又、批難に値すると私は考えています。

そして、その土壌としてあるのが、日本人の宗教観です。良く日本人は無宗教だと云われていますが、これは間違いです。無宗教ならば神や宗教を否定しなければなりません。しかし、そこまでの覚悟がある日本人は滅多にいない。

ほとんどの日本人は無宗教ではなく多宗教であるのが実態です。特定の宗教を信じるのではなく、路傍の石にさえ神を見出す多神教の民が日本人なのです。だからこそ、性欲と金銭欲に塗れたカルト教団でさえ宗教だと公認してしまう。

宗教は本来、人知では解決できない問題に対する答えを提供できる素晴らしいアイディアです。ただし政治と密着し過ぎると、独裁政治を悪辣なまでに強化することが出来る恐ろしい存在にも変貌します。

戦国時代までの政治家は、宗教の怖さを知っていて、苦難の末に政治から切り離しました。その苦難を学校で教えることを避けていることも又、日本人が宗教に対してあまりに無頓着である原因にもなっているのです。

ただ単に政治(自民党)を批難すれば解決する問題では決してありませんよ。

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