ヌマンタの書斎

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公共放送にあらず

2023-03-23 09:44:35 | 社会・政治・一般
いったいどこの国の公共放送なのかと疑いたくなるのが我が国のNHKである。

南コリアの大統領が久々にやってきて岸田首相と会談をしたのだが、その直後にNHKがやらかした。映像をみてもらえば分るように、相撲中継中に速報扱いである。

輸出規制解除とは、南コリアを再びホワイト国へ指定することだ。このホワイト国指定解除は安倍政権の時に行われているが、南コリアのマスコミは所謂徴用工訴訟への報復だと、見当違いの報道をしており、未だに両国間で燻る問題となっている。

何度も書いているが、再び書く。ホワイト国指定解除は徴用工訴訟とは無関係です。南コリアに輸出されたはずの高純度フッ化水素を入れる特殊容器がイランで見つかったことが契機である。

高純度フッ化水素は核兵器製造に使われる戦略物資であり、国連がイランや北コリアへの禁輸措置をしている。高純度フッ化水素は劇薬であり、それを容れる容器も数か国しか作れない。もちろん南コリアには作れない。

そしてイランで発見された特殊容器は、日本製であり本来、南コリアに輸出したものだ。日本政府は当然に南コリアに問い合わせたが、当時のムン政権は無視した。致し方なく日本政府は南コリアをホワイト国待遇から外した。繰り返すが、徴用工訴訟とは全く関係がない。

未だに南コリアはイランで発見された特殊容器の件には無回答である以上、ホワイト国に戻す訳にはいかない。おそらくだが、この問題の背景にあるのは、南コリアのイラン原油の輸入代金の未払い問題である。

アメリカ主導によりイランとの経済取引は封鎖された。もちろん日本も未払の原油輸入代金はあるが、日本はアメリカの銀行に預金した証書をイランに提示しており、経済封鎖が解ければいつでも払える。

しかし、どうも南コリアは、もう払う必要はないと勝手に考えて使ってしまったらしい。この不誠実な態度に激怒したイランは、ホムルズ海峡を通過する南コリアの船舶を拿捕する強硬手段に及んだ。

結局、船は返還されたがどうもその頃からウランの高濃縮に使用する高純度フッ化水素を日本から輸入して、それをイランに横流ししていたらしいのだ。実際、ホワイト国指定を外されて、高純度フッ化水素の納入先、納入量などを報告しなければならなくなると、再びイランは南コリアに圧力をかけている。

現状、どこまでイランとの未払代金があるのか正確には不明だが、推定で7千億円だと云われている。ただでさえ経済的に危機的な南コリアに単独で解決する力はない。考えられるのは、日本の輸出制限を解除してもらうか、通貨スワップを締結してもらいドルを調達できる環境をつくるしかない。

いずれにせよ、イランの核兵器開発が絡む問題であり、大統領と首相が会談したところで解決する訳もない。

で、なんでNHKはウソの速報を流したのだ。

南コリアではウソの情報をマスコミが流して既成事実化を狙うことは良くある。NHKがその片棒担ぐとは、どいうゆうことなのだ。以前から反日自虐的な報道をすることが散見するNHKではあるが、これはヒドイ。

外交音痴で知られる岸田内閣も、さすがに拙いと思ったのかすぐに誤報だと訂正している。いや、正確には今後も話し合いを続けると言っているだけだ。つまり、今後も検討し続けますってことだな。

いい加減、はっきりと断るべきであり、マスコミは南コリアに媚びずに事実を伝えるべきだと思いますね。

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