気ままに日記

大好きな写真と思いつくままに綴る日記です

ネットワークに潜む危険な罠

2019-03-06 20:20:22 | Weblog
高度に発達したネットワークには思いも寄らぬ危険が潜んでいる。昨年(2018年)9月4日、関西を襲った台風21号で強風に流された大型タンカーが関西空港の連絡橋に激突し、橋脚が破損した為、交通がストップ、空港にいた約3000人が立ち往生した。空港に閉じ込まれた人達を救出する為、関西空港は臨時バスをチャターし救出に当たったが、ネット上には「中国大使館は救出バスを手配し中国人の救出に当たったのに、「台湾事務所は何もしない」」と言う、いい加減な虚偽情報・フェイクニュースが流れ拡散した。すぐに「強い中国 いいね!」といった称賛の反応に沸いたと言う。「中国ががバスを用意した」という虚偽の情報はたちまち500件に上り、翌日も増え続けた。中国大使館は救出バスを手配したのに台湾事務所は何もしない」「台湾の駐日事務所は何をしている?」「台湾の外交官はクズばかり」「駐日事務所なんてなくしてしまえ」、と台湾の対応についての誹謗が巨龍の如く拡散して行った。関西空港に閉じ込められた人の3分の1は外国人で、ほとんどが観光客だった。台湾の旅行者が「バスに乗れるか?」と尋ねると、「自分が中国人だと認めるならバスに乗ってもいい」と言われたと言う。台湾人に、「中国人」だと名乗るよう強いる、台湾を中国に統一しょうとする中国サイドからの投稿である事が伺わせる。「台湾の対応についての誹謗が巨龍の如く拡散して行くにつれて、台湾の大手メディアも一斉に台湾の批判を始めた。フェイクニュースによる圧倒的なプレッシャーが台湾大阪事務所へのしかかった。特に台湾大阪事務所長の蘇啓誠さんは降りかかる誹謗の対処や救出準備やホテル、航空券の手配に忙殺され、抗議のメールや電話ばかりが1000件を超える対応に追われた。蘇所長はそのプレッシャーシャーに耐えきれず、親友だった滋賀県の医師王輝生さんへの最後のメールから2日後、自からの命を絶った。痛ましい事件である。
不確かな情報でも瞬く間に拡散し、それを信じる世論の圧力の恐ろしさをつくづく感じさせる事件だった。

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