気ままに日記

大好きな写真と思いつくままに綴る日記です

席を譲られて

2008-12-27 10:51:17 | Weblog
最近電車に乗ると席を譲られる事が多くなった。杖を持っている訳でなし、腰が曲がっている訳でもない。にも拘わらず席を譲られる。最近まで友人から、若いな!と良く言われたものだが、こんなに席を譲られると言う事は、自分が意識しているより他人から見ると、よほど歳をとって見えるのだろう。
自分では歳を取ったと意識していなくても、77歳と言う年齢は冷酷に老人と言う肉体的特徴が現われるのだろう。
席を譲られると言う現実に対して、譲ってくれた人の心の優しさに感謝するが、一方で自分はそんなに老人では無いと反発する意識がもたげる。
そんな訳で席が空いていない電車に乗る時は、席の前に立たずドアー際に立つ様心掛けている。しかしいくら頑張っても、やがて杖が必要な事態はやって来るだろう。その時は、喜んで席を譲って頂こうと思う。まだまだ老いるのは早い。

企業の論理と政治の貧困を憂う

2008-12-24 17:27:20 | Weblog
アメリカのプライムローンに端を発した世界不況は全世界を席巻し、影響が少ないと言われてきた日本ももろに影響を受け、超優良企業までもが軒並み業績が悪化し派遣切りと言われるリストラを一斉に始めた。リストラの対象となった派遣社員は職(仕事)と同時に住まいからも追い出され大きな社会問題となり、リストラを始めた企業は批判の矢面に立たされている。そもそも原理的に言って「派遣社員」というのは、必要な時雇い必要がなくなれば「切る」ための社員だ。企業の側からすれば、不況に直面した時にいち早く整理できるからこそ、派遣労働と言う形態で雇い入れていたはずなのだ。それゆえ、今回の派遣切りに、もし問題があるのだとしたら、それは、派遣社員を切ることよりも、派遣社員という雇用形態を容認しているわれわれの社会のシステムそのものにあるのではないか。派遣社員と言う制度は、企業サイドに立てば人件費と言う固定費を流動的に運用出来る至極便利な制度かも知れないが、働く者の側から見れば、労働力が紙屑同然に使い捨てられる、極めて冷酷な制度でもある。しかし昨近の若者の仕事に対する意識や労働力の多様性から今日的に存在価値のある制度とも言える面も否定出来ない。問題はこの法案を制定する時に、今日の様なリストラをせざるを得ない事態になった場合、労働者を守る為のセフティネットをきちっと整備した制度を作っておかなければならないのに、セフティネットを置き去りにして、企業側のみの企業論理に偏った制度を作った政治に大きな問題がある。
日本を代表する企業は、一時の利益を求めて働く者の立場を顧みない雇用形態で無く、そこで働く労働者の幸せをもたらす雇用形態を目指す社会的責任がある。企業の論理と政治の責任が問われている。