気ままに日記

大好きな写真と思いつくままに綴る日記です

終わらない人

2017-05-01 11:43:03 | Weblog

今、内館牧子の「終わった人」を読んでいる。功成り遂げて定年退職した人が辿る人生を描いた物語であるが、先日小学校の同級生の水彩画の個展、続いてN社時代の友人のY君の書道・絵画・陶芸の個展を鑑賞して来た。何れも立派な画廊での個展で、素晴らしい数々の作品に圧倒された。特にY君は書道・絵画・陶芸と多岐に亘る作品は何れも完成度が高く、良くここまで出来たものだ!感嘆する作品が展示されていた。
Y君は十数年以前奥さんを亡くし、今は独り住まいであるが、現役時代から弁舌が爽やかで、書道に優れその才能に非凡な片鱗を覗かせていたが、九十歳近くの高齢になっても創作するエネルギシュにだただた感嘆するのみであった。Y君の人生は九十歳近くになっても「終わっていない人」なのだ。翻って吾輩はなんの特技も無く、人を感動させる何物も無い。生きていると言う証は他人を感動させる何かを発信させてこそ、生きている証なのだ。なんの特技も無いが、自分がこの世に生を受けた証として残るものを出来たらとため息を付く次第である。