里山レストラン

フェリーで九州熊本の長潤橋の放水観光に行って来た。約三〇〇年前に造られた石で組み立てられた巨大な橋を見て、先人の知恵と技術の素晴らしさに感嘆したが、やがて放水がはじまり豪快な放水にしばし見とれた。今回のツアーでの昼食は長潤橋から車で一〇分ばかりの棚田が拡がる農家で農家の叔母さんの手作りの食事だった。ツアーの昼食と言えば土産屋に付随したレストランや観光客用に出店しているレストランでと言うのが一般的であるが農家で手作りの食事は初めてだった。棚田が拡がり農家が散在する典型的な過疎地の町興しとしてこのシステムは大変興味ある取り組みだと思う。観光バスが棚田が拡がる少し道幅が広い路地に停車すると、棚田レストランを経営する農家の叔母さんが迎えに来て、十名足らずの人数に分けてそれぞれの農家へ案内されて、手作りの弁当を戴いた。
極く普通の農家の座敷で叔母さんと話しながらの食事はこの上無く楽しい。食事の後のデザートは取り立てのトマトや柿が盛り沢山出された。食事が済んであたりに拡がる美しい棚田を散策し、過疎化が進む地域の活性化としてこんな素晴らしい取り組みをしている事に、改めて感嘆した。これからもツアーを計画する旅行会社は大いに取り入れて行ったら良いな！と思った。