徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ワールドカップ随想

2022-11-24 14:11:16 | スポーツ一般
 昨夜の日本vsドイツ戦での日本の逆転勝利で国中が湧き立っているかのようだ。同じように浮かれていてもしょうがないので、ある場面に絞って感じたままを書いてみた。
 それは決勝ゴールとなった浅野選手のゴールシーンである。あのDF板倉選手からの縦パス1本で抜け出した浅野選手がそのままゴールへ結びつけるという、この現代サッカーの時代に何というシンプルなゴールだろうか。しちめんどくさい戦術をあざ笑うかのようなシーンだった。
 このシーンを見ながらある選手を思い出した。それはメキシコ五輪で銅メダルを獲った日本サッカーチームで中盤の名選手だった宮本輝紀さんのことである。彼が所属していた新日本製鐵の日本リーグの試合を見に国立競技場へよく行ったものだが、パスの名手といわれていた宮本選手の縦パスは絶品だった。やわらかいタッチで蹴られたボールは相手ゴールに向かって走り込む味方選手の前でフワリと落ち、逆回転がかかってまるで止まったかのようだった。日本代表の時も釜本邦茂や杉山隆一らにこんなパスをフィードしていた。そんなシーンを髣髴とする昨夜の板倉選手のパスだった。もちろん浅野選手のトラップもうまかったが、おそらくトラップしやすいパスだったのだろう。
 そしてパスを受けた浅野選手はそのままドリブルしてゴールへ突進。名GKノイヤーの脇をかすめてゴールネットに突き刺さった。至近距離でのシュートはGKの顔の横を狙うのは一つのセオリーでもある。僕がやっていた水球も同じなのだが、GKと至近距離でシュートを打つ時はGKの顔の横を狙えと先輩からよく指導を受けたものだ。サッカーも水球もGKはシュートに対して広げた両手を下から上へあげる動作で止めにかかる。従って顔の横に飛んできたボールは間に合わないことが多いのである。昨日のノイヤーの動きを見ても明らかに手が間に合わず顔の横をボールが通過している。
 そんな昔のことも思い出させてくれた昨夜の試合だった。