徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

映画「米」(1957年、今井正監督)

2007-08-31 16:08:55 | 映画
 知人の家で映画「米」のDVDを見せてもらった。小学校の時、映画館で見て以来だから、ちょうど50年ぶり位になる。内容はほとんど記憶していなかったが、今日再見してみるとまさしく名画だ。戦後約10年経った頃の日本の農村の実態がよく分かる。それはまた、かすかに残る自分自身の幼い頃の記憶にも重なるものがある。この映画で見られる農村や漁村の風俗や生活様式はおそらく今日ではもう見ることができないものがほとんどだろう。その意味では戦後昭和の記録としても貴重な作品に違いない。実は若い頃、今井監督の作品は重たく感じられてあまり見ていない。今回、この作品を見たことによって、ほかの作品も見てみたくなった。
 キャストも素晴らしいし、芥川也寸志の音楽もいい。
【出演】江原真二郎、中原ひとみ、中村雅子、望月優子、木村功、加藤嘉、原泉、南原伸二、藤里まゆみ、森下義秀ほか

「HEROES/ヒーローズ」と田村英理子の復活

2007-08-28 23:31:00 | テレビ
 全米で大ヒット中のTVドラマ「HEROES/ヒーローズ」が日本でもCSで放送されることになったそうだ。中でも話題は主要キャストの一人に“マシ・オカ”なる日本人が登場し、アメリカで大人気らしい。なんでも超能力を持ったオタクの会社員というキャラなんだそうだ。このドラマの一部は既にYOUTUBEにアップされているので、イメージはなんとなくつかめる。
 それはさておき、このドラマの第2シーズンに、マシ・オカの恋人役で、かつてのアイドル、田村英理子が出演するそうだ。数年前にハリウッドデビューを夢見て渡米し、散々苦労を重ねてきたらしいが、ひょっとしたらこのドラマで大ブレークするのではないかといわれている。個人的にこれはとても嬉しい。というのは、実は彼女は、昨年亡くなった私のかつての同僚O・Tさん(参照)にそっくりなのである。田村英理子が復活するということは私にとって、まるでO・Tさんが黄泉がえるかのような思いなのだ。とにかくハリウッドで成功を収めてかつての栄光を取り戻してほしいと願っている。

桑田佳祐の活発なソロ活動

2007-08-27 09:33:50 | 音楽芸能
 サザンオールスターズとしての活動を休止している桑田佳祐が、このところ連日TVに登場し、活発なソロ活動を行なっている。新曲「風の詩を聴かせて」を主題歌にした映画「Life 天国で君に逢えたら」の公開に合わせ、その他の新曲も含めたプロモーション活動だと思われる。しかし、いつ聴いても彼の歌は骨太で力がある。この点で日本のアーティストの中で群を抜いている。ソロライブの中でも唄っている5年前にリリースした「ROCK AND ROLL HERO」などは、彼独特の“ことば遊び”を駆使しながら、見事なメッセージ性を持ったプロテストソングだと言える。彼は単なるロックミュージシャンの域を超え、われわれの年代にとっては懐かしい、ピート・シーガーやジョーン・バエズ、ボブ・ディランらの系譜に連なるアーティストだと思う。彼ももう51歳。いったい後に続く若手は出てくるのだろうか。


♫ 風の詩を聴かせて

弥生は何処へ?

2007-08-24 17:09:01 | 時事
 ライブドアの再建を急ぐライブドアホールディングスは、再建策の一環として、会計ソフトの子会社「弥生」を、投資ファンド「MBKパートナーズ」に売却するそうだ。この「弥生」という会社も転変に富んだ会社だ。今日では販売されていないが、この会社の「小番頭」を使い始めてもう10年以上経つ。その間、ミルキーウェイからインテュイット、そしてライブドアへと経営の主体が目まぐるしく変わった。そしてまた、ライブドアの傘下から離れようとしている。10年前に使っていたソフトウェアの会社の多くが、今日では既に消滅していることを考えると、よくまあ生き残ってきたものだなぁと思う。それも開発した「小番頭」や、それを受け継いだ「弥生会計」などの製品が良かったからだろう。ライブドアがおかしくなってからも、この「弥生」だけは業績好調だったそうだ。「弥生」の今後をウォッチし続けていきたい。

今ひとつスッキリしない佐賀北高の優勝

2007-08-23 14:15:03 | スポーツ一般
 マスコミはこぞって佐賀北高の優勝を讃えている。私も九州勢の代表として佐賀北高を応援していたので嬉しかったことは間違いないが、今ひとつスッキリしないものが残る。それは決勝戦に限らず、「アレ?!」と思う判定が多かったことだ。しかもそれは佐賀北高有利の判定が多かった。その昔、国体水球の決勝戦で一つのミスジャッジから苦い敗戦を体験した私にとって、たとえ応援したチームが勝ったとしても看過できないことなのだ。私の父は高校野球の審判をしていた。高校野球のシーズンは忙しい仕事の合間を縫って、ほとんど手弁当で球場に行っていた。だから審判技術の研鑽もままならないことはよくわかる。各県高野連から選ばれた甲子園の審判とて事情は変わらないだろう。よくわかるのだが、汗と泥にまみれて練習を積み重ねてきた選手たちのことを思うと、いたたまれない気持になる。高野連は今、多くの問題を抱えている。そんな中、大変だろうが、審判技術の精度向上策にもぜひ取り組んでもらいたい。佐賀北高の賞賛の嵐の中でこの問題が埋もれてしまうことが無いよう願ってやまない。

新生児黄疸

2007-08-21 09:38:12 | その他
 てっぺいに再び新生児黄疸の症状が出たので入院させたという連絡で、昨日は朝から家内と久留米へ出かけた。病院に着くと、てっぺいは保育器に入れられ、オムツだけの裸んぼでうつぶせになり、全身に光を当てられていた。しばらくして看護師さんが足の裏から血液を採取した。痛かったのだろう。もう一方の足が痙攣していた。可哀想だがその様子がおかしかった。血液検査の結果、帰ってもいいというので、迎えに来たお母さんに抱かれててっぺいは退院した。まだ顔色の黄色は残っているが、それ以外は元気そうだ。姉のみわが心配そうにあやしていた。今週末のお宮参りは大丈夫かな?

てっぺいのお宮参り

2007-08-17 19:33:13 | その他
 孫のてっぺいが生まれて3週間が過ぎた。元気にスクスクと育っているようだ。来週末には31日目のお宮参りを予定している。32年前に彼のお父さんが着た着物を引っ張り出し、虫干しをしてその日を待っている。姉のみわと同じ、久留米の水天宮さんにお参りするが、このところの連日の猛暑に、当日、てっぺいは大丈夫だろうかという心配もないわけではないが、できるだけ朝早くから済ませられればなあと家内と話し合っているところだ。

過激なメタボ対策のリスク

2007-08-17 15:12:05 | 時事
 三重県伊勢市が推進するメタボリックシンドローム対策の減量作戦に参加していた幹部職員7人のうちの一人の男性課長(47)がジョギング中に死亡したそうだ。死因は急性虚血性心疾患とみられている。このニュースを聞いてすぐに、“ジョギングの神様”と呼ばれたアメリカのジム・フィックスのことを思い出した。彼もまた、ジョギング中に心筋梗塞を起こして死亡した。もう23年ほど前の話だが、当時、社員の高齢化対策の一環として、健康づくり推進の旗振り役を務めていた私は、フィックスの著書なども参考にしていたので、彼の死のニュースには少なからずショックを受けた思い出がある。最近、ビリーズ・ブート・キャンプが爆発的に流行しているが、信奉者の中には、より激しい運動を好む傾向があるように感じる。ジョギングのことを知り尽くしていた“ジョギングの神様”でさえ、それで命を落とすこともあるように、運動には常にリスクが伴うことを再認識しなければならないだろう。

終戦記念日

2007-08-15 13:10:26 | 時事
 今日は62回目の終戦記念日。毎年毎年、同じように戦没者の冥福を祈り、平和への誓いを新たにしているが、日本の国ははたしてその誓いどおりに進んでいるのだろうか。最近どうも怪しいなと感じる。歴史を振り返れば、同じ過ちを何度も繰り返すのは人間の業なのかと不安になってくる。全国戦没者追悼式をテレビで見ながらふとそんな気持になった。
 終戦記念日ということもあって、以前から気になっていた映画「硫黄島からの手紙」を見た。結論から言うと“がっかり”した。劇場公開された時、えらくほめる人が多かったような気がするが、いったいどこを評価したのだろう。「ラストサムライ」や「SAYURI」などと全く同じの陳腐な日本人観。アメリカ人の価値観に基づく理想的な日本人像。クリント・イーストウッドはけっして無能な監督だとは思っていないが、彼をもってしてもこの程度の映画しか出来ないのだろうか。硫黄島玉砕戦の生還者たちはこの映画をどう見たのだろうか。


エスカレーター事故

2007-08-13 18:34:46 | 時事
 昨夜、JR川崎駅のエスカレーターで女性が足の指を挟まれ、切断する事故が起きたそうだ。今回のケースは通常は無いはずの蹴上げ部分に開口部ができており、そこに巻き込まれたらしい。年のせいか、普段、エスカレーターに乗る時、最初の一歩を踏み出すのを躊躇するようになったが、孫娘などはエスカレーターに乗るのを喜ぶので、今回のような事故が起きるとゾッとする。エスカレーターに限らず、われわれの周りには“挟まれ・巻き込まれ”の可能性がある回転物などが無数にある。これからも、100%安全な設備は無いと心して利用しよう。ますます最初の一歩をためらいそうだ。

8月12日、墓参り

2007-08-12 10:28:44 | その他
 今日は早朝6時から母や家内と一緒に墓参りに出かけた。現地で弟も合流した。さすがに今日は盆休みしかも日曜日とあって、既に何組かの家族が墓掃除を始めていた。それから今日は、520人の犠牲者を出した日航ジャンボ機の墜落事故から22年になる。あの事故だけはいまだにどうしても他人事とは思えない。当時、栃木県の黒磯に住んでいて、夏休みになると小学生や幼稚園児だった息子たちをジュニア・パイロット(子供のひとり旅)を利用して熊本まで帰していた。その年もたしか事故の前日に帰したばっかりで、事故の第一報を聞いた時、全身に悪寒が走ったことを思い出す。ご先祖様の供養と御巣鷹山に眠る事故の犠牲者の供養を兼ねて手を合わせた。


見上げてごらん夜の星を(坂本九)

映画「捜索者」と今日のアメリカ

2007-08-11 13:58:58 | 映画
 アメリカ映画協会が10年ぶりに発表したベスト100について、納得がいかないというようなことを6月29日に書き込んだ(参照)。実は一つだけ「なるほどな…」と思った順位変動がある。しかもそれは、前回96位から12位へと、今回最も激しくランクアップした作品だ。それは1956年に作られたジョン・フォード監督の「捜索者」だ。なるほどと思ったのは私がジョン・フォードのファンだからではない。数あるジョン・フォード作品の中でも最上位にランクされたが、もし日本人がランキングをしたら、こんなことは絶対ありえないだろう。それをなぜ、なるほどと思ったかというと、この映画の主人公がまさに今日のアメリカを象徴するような人物だからである。映画のあらすじは、先住民(今日ではインディアンと言ってはいけないらしいので、あえてこう呼ぶが…)に兄夫婦の一家を惨殺された男が復讐の鬼と化し、コマンチ族(さしずめアルカイーダ)の酋長スカー(さしずめビンラディン)と拉致された姪を捜して放浪するというものだ。この主人公イーサン・エドワーズ(このキャラクタ名はアメリカではシェーンなどと同じくらい有名だそうだ)を演じるのが、ハリウッドでも超タカ派として知られていたジョン・ウェインだ。フォードはこの、目的を達成するためには手段を選ばないイーサンという男を否定も肯定もしていない。あえて観客がこの男に共感を抱かないように描いているようにも見える。そして、結局、酋長スカーを仕留めるのは先住民との混血で、イーサンと激しく対立する甥のマーティン(ジェフリー・ハンター)だったという皮肉な結末も用意されている。この映画は既に10回以上も観ているが、9.11以降のアメリカのヒステリックな復讐劇を思い起こしながら今一度観てみることにしよう。


怪しげな会社

2007-08-10 16:37:41 | 時事
 東京の「ユナイテッド・パワー」という会社が経済産業省から業務停止命令を受けたというNHKのニュースが流れた。その会社の名前にかすかな記憶があったので、古い資料を引っ張り出してみた。2年半ほど前、知人から勧められて説明会に参加したことを思い出した。たしか、この会社は、家庭のテレビに専用の機器をつなぐだけで簡単にインターネットができるシステムを開発したので、一次代理店にならないかという話だったと思う。二次代理店や一般顧客が増えるに従い、手数料が入ってきて絶対にもうかるというような説明だった。早い話が、いわゆるマルチ商法でしかも、加入金50万円位を払わなければならないこと。また、妙に契約を急ぐことや説明担当者の言葉の中に「夢」というキーワードが度々登場して、具体的な話を避けるような様子が感じられたことなどから「何だか怪しいな…」と思い、早々に引き上げた。契約した代理店の多くが説明どおりの収入を得られていないということで、経済産業省は、特定商取引法に違反するとして、ユナイテッド・パワーに対し、勧誘や新たな契約、それに来月計画している新会社への事業の譲渡を停止するよう命じたという。将来有望なベンチャー企業として業界紙などで紹介されたこともあると記憶しているが、この手のビジネスは今後も後を絶たないと思われるのでご用心!ご用心!

バリー・ボンズのホームラン記録

2007-08-09 15:59:22 | スポーツ一般
 バリー・ボンズは今日もホームランを打ち、生涯本数を757本に伸ばした。私は彼の父、ボビー・ボンズと同世代なので、いつもあのボビー・ボンズの息子という眼で見てしまう。残念なのは、バリー・ボンズには常に“ステロイド疑惑”が付いてまわることだ。アメリカ国内でも彼の記録には賞賛と非難があいなかばする。9年前、マーク・マグワイアが年間ホームラン70本という当時の新記録を樹立した。彼もまた“ステロイド疑惑”の渦中にあったが、当時はメジャーリーグがステロイドを禁止薬物に指定しておらず、本人もなかばカミングアウトしたような状況でも、バリー・ボンズほどの非難は起きなかった。これは、マグワイアが白人であり、ボンズが黒人であることも影響していることは否定できない。
 ボンズを擁護するメジャーリーガーたちは、ボンズの打撃技術は“ステロイド”とは関係ないと言う。しかし、そうだろうか?彼のあの、軸足に体重を残したまま、くるりと回転だけで打つホームラン技術は、やはり並外れたパワーがなければ実現できなかったのではないだろうか。84年に日米大学野球で来日した時のマグワイアはヒョローっとした体型だったのに、数年後、オークランド・アスレチックスでホームランを量産し始めた頃のマグワイアは別人のようなマッチョマンに変身していた。ボンズもまた、ボビー・ボンズの息子ということで鳴り物入りでピッツバーグ・パイレーツに入った時は、まるでイチローのように細身で攻走守そろった選手だった。今日のボンズとは別人のようだ。真相はわからない。わからないが、ボンズの身体に通常では考えられないような変化が起こり、今日の彼の技術は、その変化と無関係とは言い切れないことだけは確かなようだ。


「朝ズバッ!」のみっともないいいわけ

2007-08-07 14:41:21 | テレビ
 TBSが今年の1月「みのもんたの朝ズバッ!」の中で放送した、不二家の元従業員の女性のインタビュー内容がねつ造ではないかという件で、放送の倫理を審査するBPOの放送倫理検証委員会は「重大な放送倫理上の問題があった」という見解を示した。これを受けてTBSは今朝の同番組で柴田アナがお詫びをし、夏休み中の司会者みのもんたの「反省すべき点を踏まえ、よりよい『朝ズバッ!』を作ることにまい進したい」というコメントを読み上げた。何だかなぁ…。これじゃ、いつもあなたたちが突っ込んでいる政治家や官僚たちのいいわけと同じじゃないか!しかも、再発防止策として、これからは放送内容を、放送前に司会者や出演者にしっかり伝えるんだと!おいおい!今までそれすらやってなかったの?みのもんたは口から出まかせに言ってたってわけね?そんなレベルかよ!楽天の攻勢に対してあなたたちがよく言う「放送の公共性」って何なの?笑わせんなよ!