夏目漱石は教師として松山へ赴任する前、鎌倉の円覚寺塔頭帰源院で二週間の参禅をしている。漱石が当時抱えていた精神的な問題が背景にあったとする解説も目にするが、この体験は後に、自らの不倫体験も色濃く投影された小説「門」に活かされることになる。漱石は熊本時代にも、坪井立町の臨済宗見性寺で参禅したと伝えられる。はたしてどんな想いを抱いて参禅したのだろうか。ちなみに見性(けんしょう)とは、禅の言葉で、人間に本来そなわる本性を見通すことをいい、禅の悟りの一つとされるそうだ。
見性禅寺・東参道
熊本の郷土料理の中に「座禅豆(ざぜんまめ)」と呼ばれるものがある。大豆を甘く煮しめた食品で、昔、熊本の農家では、屋根の葺き替えや祭りなどで人が集まるときに必ずお茶うけに作ったという。砂糖としょうゆで調味し、豆の表皮にシワが寄っていてやや硬めなのが特徴。菊池方面では現在もこの風習が残っている。西南戦争に従軍した官軍の川口武定(元紀州藩士)が書いた「従征日記」に「農家へ行ケバ必ズオ茶ヲ出シザゼン豆カ漬物ヲ出ス・・・」の記述がある。
僧が座禅を組むとき、この豆を食べておくと小用が遠くなると言って好んで食べていたことからこの名がある。(熊本百科事典より)
見性禅寺・東参道
熊本の郷土料理の中に「座禅豆(ざぜんまめ)」と呼ばれるものがある。大豆を甘く煮しめた食品で、昔、熊本の農家では、屋根の葺き替えや祭りなどで人が集まるときに必ずお茶うけに作ったという。砂糖としょうゆで調味し、豆の表皮にシワが寄っていてやや硬めなのが特徴。菊池方面では現在もこの風習が残っている。西南戦争に従軍した官軍の川口武定(元紀州藩士)が書いた「従征日記」に「農家へ行ケバ必ズオ茶ヲ出シザゼン豆カ漬物ヲ出ス・・・」の記述がある。
僧が座禅を組むとき、この豆を食べておくと小用が遠くなると言って好んで食べていたことからこの名がある。(熊本百科事典より)