徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

本丸御殿の障壁画

2017-01-24 20:43:35 | テレビ
 昨夜の「プロフェッショナル 仕事の流儀」(NHK総合)は彩色復元師の荒木かおりさん(川面美術研究所代表)。熊本では熊本城本丸御殿の障壁画を描いた方としてなじみ深い。本丸御殿障壁画の復元にあたっては、資料が残っておらず、見学者が書き残した文書だけが頼り。ただ、狩野永徳の四男・言信が担当したという記録だけが残っていた。そこで、狩野派の障壁画の模写で実績のある京都の川面美術研究所に依頼することになった。しかし、言信の作品は残っておらず、長男光信の作品を参考に画風を統一することになったという。荒木かおりさんが担当したのは「若松之間」。縁起が良く、描かれることの多い若松と滝をモチーフに描き上げた。この障壁画は大広間で行われる「春の宴」や「秋夜の宴」などのイベントにおいて鏡板のような役割をはたしており、われわれにもすっかりおなじみだ。
 本丸御殿最奥部の「昭君之間(しょうくんのま)」は川面美術研究所の主任画家、谷井俊英さんが担当した。絢爛豪華で観光客の人気を集めていた。平成25年10月には天皇・皇后両陛下のご来臨の栄に浴した。

 その本丸御殿は熊本地震による損壊から復旧のメドがまだたっていない。場合によっては解体、再組立てもありうると聞く。心配だ。



若松之間


大広間の舞台背景に若松之間の障壁画(2013年新春の邦楽)



▼平成25年10月28日、天皇・皇后両陛下のご視察
熊日新聞より