のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1928

2021-07-28 00:42:33 | 新しい子猫たち 
大阪の外れの山 は バアサンの山はそっくりそのまま買ったが、カヨコファイナンシャルが絡んでいて、ここはボッタリはしない、あくまで手数料 収入の形に拘る。バアサンは一旦売った山でナニが出ようとそれは仕方ないと云う立場、しかし カヨコファイナンシャルはそんな事をしては 加代子に怒られるといってきかない。別の山をかなり高い価格で買ったが、そこの山から 又かなり出た。事務処理が結構複雑になっていた。


瑠璃興業も本当は実は手数料収入には近い、儲け口を見つけ 香奈オフィスに紹介し。香奈オフィスから礼金と云うか ご苦労さんでしたと言って ごっそりと貰うのが普通の形。それに実際の採掘は 香奈オフィスではなく 毛利レアメタルが担当する。利益配分が結構難しいのだ


ただ商業的採掘になるとロボット化が進んでいる、ここまで来ると人手にそんなには要らない。


ほっとしていると バアサンと息子たちがある程度仲直りをして、バアサンが息子たちの山も調査してやってと頼んだ。あんまり期待しないでといって始めた調査だった。初めは出そうになかったので 止めようとしている時に ドーンとレアメタルの多い地層に当たり、結局この山脈は レアメタルが多いのではないか と こんな所にレアメタルは出ないと言っていた、学者まで云う始末。カヨコファイナンシャルの連中は正当な利益配分に拘るのだ。叩き買って、巨額の利益を得るような事をしてはいけないと云う加代子の命令には逆らえないのだ。加代子は相場ではごっそりと儲けるが 人間相手の折衝事で騙して儲ける事に嫌悪感があったし、治部 の 嫁 と云う立場に拘るのだ。カヨコファイナンシャルは高給ではあるが、はっきりと言って歩合制みたいな報酬スタイルでは元々なくて 固定報酬。元々加代子の日本の資産の管理人から 始まったのがカヨコファイナンシャルでもあったのでそれは仕方なかった。バアサンはカヨコファイナンシャルの担当者に絶大な信用をしていて、全て任していた。コイツが又 カヨコファイナンシャルの原則に拘る。


ただ息子の一人が選挙に出る事になってある程度の金は必要と言って、複雑な仕組みにして瑠璃興業が山を買った。そして採掘を仲介する会社を作り、そこにバアサンと息子たちを入れ、そこに複雑な計算をして一定の金を流す事で落ち着いた


それはカヨコファイナンシャルの税務処理の達人たちが 考えて複雑な利益処理システムを作った。


実際のレアメタルの販売はコレマタ複雑にしていて、一気にドーンと処理する事はしない。試算埋蔵量を元に長期的に考える。しかもレアメタルは一旦精製してまうと ある程度 蒸散してしまう事が判っていた。必要な分をちょっと超える程度精製しないと蒸散する部分も多いのだ


すると 利益処理システムはかなり複雑になってしまうのだ


大阪の山は カヨコファイナンシャルも入って複雑になっていた。しかもレアメタルの種類毎にそれが異なるのだ。


運営しながらも それが続き、ボッタくりの瑠璃興業のハゲタカたちも結構疲れた。瑠璃興業の報酬体系は結構 利益比例でもあって、大阪の山の件でもごっそりと金が入っていた。しかもカヨコファイナンシャルのお陰で 彼らにも少ないとは云え 運営しながらも 採掘量と販売価格に応じて金は少しは入っていた。これがいいまでの瑠璃興業のやり方とは違っていた。


金は入っているし、そんなには慌てる事はないのが実態。香奈オフィスは世界全体のバランスを見る。ただ香奈オフィスは全体としての埋蔵量の推定が出来ないと 販売計画そのものが出来ないので レアメタルの既存エネルギー資源との混合比率を抑えざるを得ないのだ。しかしそれが結果的には良かったのだ。一番効率のいい混合方法と後で判ったのだが。


兎も角 あの女の子の 資産家の父親にどういう対応を取っていくかの検討をする事が遅れていた。それにあの資産家は資産だけあって、現金はない人でなく、株や債券からの収入も多く、不動産からの収入もあって、神之助ファンドの利益率は高い、そこそこの金持ちだけが対象となるファンドであって、いわば証券会社の上得意、取り扱い金額の多い得意先向けの切り札ファンドであった。そこからも収入は入っていた事は瑠璃興業もちゃんと知っていた。こんな人は簡単に先祖代々の山など売らないと直感的に判ってはいた。どのように取り組んていくかは コレマタ難しいのだ。


今回はカヨコファイナンシャルは絡まないのであるが、山をそのまま売ってくれそうでもなく、採掘権だけ買えるどうかも判らないのだ。ただ大阪の一件で得た、持続的な採掘による手数料的な方法も悪くはないなと思ったり、基本的なスタンスがは決まらないのも遅れていた原因であった、