賛否の割れた秋山さんの大学の講義を紹介してみよう、
「レポートを出せば 単位は上げます」
これで学生が出て行き、残ったのは2~3人、しかし、教室には3~40人がいた、これっ、みんな外人部隊、「外人部隊」とは東京いや日本中から集まってきたメンバーで、タダで講義を聞く、これが、すごいのだ、百花繚乱か百鬼夜行か、
1、マンガ家
2、芸術やマスコミの関係者
3、有名女子大出のマダーム
4、フリーのジャーナリスト
5、かつての財閥の御曹司たち
6、マチのやり手のサイミン屋
7、軽いレベルの引きこもり・自閉症・登校拒否・・・
1・2は、今やっている作品・仕事のヒントやアイデアをキャッチしようとしていた、だから、それなりに真剣、学生とは迫力がちがう。
3は津田女やお茶女、おもてなしの青山はランク外、4はナナメに座り、上から目線、息がつまった、5は数人来ていた、ちょっと前のエリートなんだが元気がない、女性は、ミョーに古ぼけたファッションだった。
6はやり手で、問題の子供を扱い、かなりの金額をゲット、ここに来たのはユングの箱庭療法の解釈を深めるためらしい。
7は、治りかけなんだろうがクラーイ・・・
そうそう、心理療法の連中を忘れていた、教室は黒やピンクの怨念いや感情がウズを巻いて、行き場のないエトスでむんむんだ、教室のはじっこに座った、
「ここなら 息ができる」
大学は面白くなかったはずだ、授業料を払った学生ではなく、タダで講義を聞いていく連中ばかり、しかし、そんな非難はどこ吹く風、カエルのツラにナントカ、
「ヨーロッパでは これはと思う先生についていくんですよ」
「思想が立ち上がってくる時 それに参加する喜び これほどの幸福はありません」
その頃、お茶大の講師もやっていたのだが、
「地方に行くとこんな肩書きが 役に立つんです」
「おどろく程のレベルなんですよ トーキョーだってたいしたことはない だが ニッポンの田舎はどうしようもない」
そして、
「人間の顔をしているのが フシギなくらいです」
秋山ブシが、炸裂(さくれつ)している。