The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

アファール猿人ルーシの発見 下

2009-02-28 10:47:54 | Weblog

 1974年、エチオピアのアファール低地から、アファール猿人の化石人骨が出土し、ルーシと名づけられる、「ルーシ」は、
 1、320万年前に生きた女性
 2、身長  100cm
 3、脳容積 350 ml
 
 現代の女性の脳容積は1300mlだから、350mlはチンパージ並みである。
 ルーシは硬い果実や根茎を食べていたらしく、歯やアゴが発達し、顔全体が出っ張っていて、チンパージの顔に近い。
 だが、骨盤は現代人に似ているので、直立歩行は行われていたと考えられる、そして、足の指が長く曲がっていることから、樹上でも生活していたことが推察される。
 全体として、サルとヒトの中間というのが実際ではなかろうか。


アファール猿人ルーシの発見 上

2009-02-26 06:55:46 | Weblog
 
 猿人が誕生したのが、今から700万年前のことであった。
 一匹の猿が樹から下りて、直立二足歩行の生活をスタートさせ、この生活様式を流行させ、固定化し、次の世代に伝達させていく。
 これこそが、人類進化における最大の出来事ではあるまいか。
 これによって、両手を解放し、モノを摑むことができるようになり、やがて道具を発達させることになる。
 「2001年宇宙の旅」では、放り投げる枝のシーンが、次の画面で「飛び立つ宇宙船」になっていた、サルの道具がヒトの道具・宇宙船になる、素晴らしい閃きではないか、あの「サルのキリスト」の決意と行動から700万年、人類は宇宙に飛び出すことができるようになった。
 ところで、サルとヒトが違う点は、
 1、直立二足歩行
 2、大脳の拡大
 3、歯の変化

 2の大脳の拡大は、直立と無関係ではないだろう、前屈みでは大きなアタマを支えることはできない、直立してこそ、バランスがとれるというものだ。

サルのキリスト 終

2009-02-23 02:01:00 | Weblog

 新しい森林に到着すると思った瞬間、黄色い動物が襲いかかる、白い牙が見えた。
 その時、サルの手にした硬い棒が猛獣の眉間を叩いた、
 「ギャッー」
 頭蓋骨にヒビが走り、その場に転倒。
 サルが、初めてヒョウに勝ったのだ。
 黒々とした森が、小さなサルを迎え入れてくれる。

 700万年前の夕暮れ、こうして猿は猿人となり、人類への長い進化がスタートした。
 大空に美しい声が聞こえる、
  チエある者どもよ
  懈怠するなかれ
    一歩を進め
  無上の階梯を
    一歩を進め

 この小さなサルの勇気と決断が、人類への道を開発した、彼を「サルのキリスト」と呼んでもいいのではあるまいか。

サルのキリスト 4

2009-02-22 05:51:50 | Weblog
 
 草原には虹がかかった、若者のこころにチカラが湧いてきた。
 そろそろと樹を下りる、じっと見守るサルの群、そして、森の樹が歌っていた、
  ♪ 若者よ行きなさい
     新しい世界を 開きなさい

 大地に立った若者は、一歩一歩、草原を歩き始める。
 びっくりするサルたち、なんと、彼は、両腕を前につけ、確かに、歩いているではないか。
 草原の中に、一本の線ができ、それが、どんどん長くなる。
 新しい森林・新しい世界は、もう少しである。

サルのキリスト 3

2009-02-21 05:23:15 | Weblog
 
 ボス猿が近づき、長い腕を伸ばして、彼の棒を取ろうとした。
 若いサルは木の一番テッペンまで上る、体重の重いボスはそこまで行くことができなかった。
 若者は草原を見る、草原の向こうに密林の島が見える、
 「あそこまで行けたらなあ」
 この森は慢性的な食糧不足になっていて母親サルは乳が出ず、赤ちゃんサルは瀕死の状況になっていた。
 「だれかが群れを率いて、あそこまで行かなければ」
 だが、草原には、力の強い動物や足の速い猛獣が隠れていた。

サルのキリスト 2

2009-02-20 03:14:10 | Weblog

 若者に老木がささやく、
 「わたしが見ています、さあ、行きなさい、新しい世界を開きなさい」
 この老木だけが彼の唯一の味方、この木に抱かれて育ってきた。
 いつも一緒だった、いつもいつも守ってくれた。
 老木は母であり父であり祖父であった、そして、老木もこのサルを愛していた。
 老木は、彼が少年の時、短い硬い枝をプレゼントしてくれた。
 サルのキリストは、それを振り回す技術を磨いていた。
 パッと放り投げるのではなく、上からタタク、数百回数千回数万回、もう何年も訓練してきた。
 肩の肉の盛り上がった若者サルが、彼に近づき、背中に乗ろうとする、その瞬間、足をタタカレ、「キィッキィッキイッー」。
 それをボスザルが、じっと見ていた。

サルのキリスト 1

2009-02-18 22:15:42 | Weblog
 
 700万年前、サルからサル・ヒトへと踏み出した最初の一匹がいたはずだ。
 彼の勇気・彼の決断によって、人類への遠大な進化がスタートする。
 我々は、彼を「サルのキリスト」と呼んでもいいのではなかろうか。
 ガリガリに痩せた一匹のサル、彼のこころの内はどんなものであったのか。
 魁偉な容貌の二つの瞳の、なんと澄み切っていることか、なんと美しいことか、それは700万年の彼方を見つめていた。

 一匹のサルが草原を見つめている、小さな痩せたサルで、このグループの誰よりも低い位置にいた。
 アタマの悪いボスザルは陰気な若いサルが気に入らず、コトある毎に制裁を加えていた、だから、彼の体はキズだらけで、いつも血が滲んでいた。
 群れのオンナ・サルも彼に関心がなく、これっぽっちの敬意も表さなかった。
 草原から風が吹いてきた、密林の木の葉がササと揺れる、若者のこころが波立つ、
 「この樹を下りれば、新しい世界が開ける」
 長い旱魃で、彼らのグループのいる密林は離れ島になっていて、木の実は残り少なく、このままでは、全員が飢え死にしてしまうだろう。

青い瞳のネアンデルタール人

2009-02-18 05:42:12 | Weblog

 我々は「新人」の部類に入るのだが、この新人の前に原人から進化した旧人がいた。
 1856年、ドイツのデュッセルドルフの近郊・ネアンデルタール渓谷で発見された旧人がおり、ネアンデルタール人と呼ばれている。
  身長   160~170cm
  体重    80~ 90kg
  脳容積     1450ml

 堂々たる体格である、現代の成人男性の脳容積は1400mlなので50mlほど大きいことになる。
 これまで、旧人は原始的で野蛮だと思われてきた、ところが、最新の研究では、仲間を大切にし、仲間の死を悼んでお葬式までしていたことが分かった。
 彼らは、北方の気候に適応して、
  1、現在のヨーロッパ人以上に白い肌
  2、金色や赤い色の毛
  3、青い目や灰色の目
 だが、これらの資質は新人に受け継がれることはなかった、彼らは2万8000年前に絶滅している。 

最新の人類研究

2009-02-17 10:02:55 | Weblog

 人類の発生について最新の研究を調べてみた、すると,この数年間で、目覚ましい成果があった。
 人類の進化は、
 1、猿人
 2、原人
 3、旧人
 4、新人
 この4段階に分かれていて、1の猿人は、今から700万年前にアフリカで誕生、2の原人もアフリカ、かつてはアジアではないかという説もあったが、さまざまの調査・研究によってアフリカに決定している。
 この4つの種、猿人・原人・旧人・新人のすべてがアフリカで生まれていた。
 アジアでもアメリカでもオーストラリアでもSFのアトランチスでもムー大陸でも無かった。
 その理由は、他の地域よりも気候の変動が烈しく、短期間で、森林がサバンナになり、サバンナが砂漠となる、このため、その変動に適応する新しい種が発生するというもの。
 つまり、アフリカのある地域は壮大な実験場であった、ことになる。
 問題は、この気候の変動が偶然的なものか必然的かということ。
 「必然的」なら、あの神の、ご登場であり・介在ということになるんだろう。

縄文中期の可能性

2009-02-13 04:22:52 | Weblog

 あるいは青い瞳の日本人のルーツは縄文の中期にまで遡る可能性がある。
 縄文中期とは、BC3000~BC2000頃になる、今から5000年前、随分と昔ではないか。
 それは、この時期は地球全体が温暖化して、南極や北極の氷が溶けて海表面が上昇していた、この日本列島では氷河時代に繁栄した動物や植物が北方に後退している、後退できなくなった取り残されてしまったものは、列島の高山地域に移動している、そのひとつがアルプスの雷鳥。
 だから、北方的な人びとも列島の高山地帯で生活していたのではあるまいか。
 だが、それを証明する遺物はない、ようだ。
 あえていうなら、この土偶、実に奇妙だ、地平的な連中の発想ではありえないような気がする、どうであろう。