超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

クロス・マネジ 第15話「ティーンズマッチ」 感想

2012-12-22 08:31:13 | クロス・マネジ(WJ系)










いよいよ初の公式戦開始!ワクワクしますねえ。
このワクワク感はトントン拍子のハイテンポ作品では得られないカタルシスかと。
これまでの流れや苦労をじっくりと見守ってきた訳ですし。
だから、頑張れ!










◆前半~道は一つではない

龍兄ちゃんの願いって言うのも個人的には分かるんですよ。
趣味は趣味のまま終わらせておいた方が幸せ、何も本気になり過ぎて傷付く事はない
やり方や方向性に絶対的な正解や正義なんて存在しないんだから
自由に楽しんで、気楽にやるのもまた一つの道だぞ、と
要するに馬鹿みたいに自分を削って勝ちを目指すだけが正解じゃないんだってメッセージなんですよね。
龍兄ちゃんの心情と意図を描くことによって明確に中立的な視点が保たれている・・・と考えると
宗教的な描き方や押し付けがましさを一切排除した構成に仕上がってると思います
それはきっと、彼も彼で辛い思いをしてきた
純粋に楽しむ事が出来なくなった経験があったからこそ深空の純粋に楽しむ姿勢に救われた
そんな彼女が自分みたいに染まっていくのを見たくはなかった
なまじ経験者だけに才能を見据えての行為だった、と。
櫻井のスポ根体制に向けての
一種のツッコミ的キャラとして出てきたんだと個人的には解釈しています
同時に櫻井の指導者としての才能の開花・・・にもね。

諦めなければ夢は叶う、努力は必ず結実するっていうのは真っ赤な嘘っぱちですけど
でも今回みたいに諦めない事が確かな発見や結果に繋がる事もある訳で
それ即ち堅実性の肯定に繋がってるんですよね。
夢見すぎもいけないし、
かといって冷めたまま適当に生きるのも正解とは言い切れない
しっかりと現実を見据えて一歩一歩努力し続けるのも一つの道なんだ、って提示してくれた見事な結実
その瞬間の櫻井の安堵と喜びの表情が正に青春漫画!という感じで最高でした。
やっぱりどっちも立ててくれる、そんなお話が個人的には好きです。
どっちか一方を悪役にしない中立性が素敵な前半でした。
叶わない夢は確実に存在するけど、
でもそれに向かって努力し続ける事は出来る。
二つの思想を提示した事で、選ぶか選ばないか、そんなテイストのお話になってたのが見事でした。
それもまた安易に楽観的な描き方をせず黙々と努力の描写を続けた事で得られた「結果が付いてきた感」
何よりも大事なのは純粋な気持ちや真っ直ぐに向かう気持ちを忘れない心なのかもしれません。




◆後半~だらしない気持ちで挑むな

後半は初の公式戦開始に向けての準備でした
個人的には櫻井の「勝つしかないってことだ」という発言のシーンが好きですね
ウチとどっこいどっこいだからここには何とか勝てるかな?なんて甘っちょろい考え方は正直良くない
そんな志の低い姿勢で今まで頑張って来たのではない・・・というプライドと戒めを感じました
また「勝てるよ」っていう安易な観測的希望を出さなかったのも良いですね
深空ちゃんも全力を尽くせば自ずと結果は付いてくる
最初から縮こまるでも
勝てるよな?って安易な憶測を抱くのではなく
ストイックに自分の出来ること・やれる事をしようという地に足の付いた励ましが素敵でした
でも考えてみれば確かに結果なんて狙って出すものじゃないよな、って思います
その前に自分自身が全身全霊を尽くして頑張ってないとね。
そういう根源的で一貫性のある発言がグッドでした
それが彼女の長所、物怖じしない/直感的という部分に繋がってるのかなー、と。

今週は深空のラクロス技術面での才能は描かれなかった
というか持ち越しでしたが
これはこれで続きが気になって読みたくなる確かな要素なので上手かったかなと思います
こういうじらしは確かなフックになってくれますから。試合の中で明かされるというのもドラマチックだし
その時が来るのが非常に楽しみですね。個人的な予想ですと、反応速度とか動体視力とか
或いはスタミナ的なものとか?まあ色々と考える事は出来ますけど
今は素直に明かされるお話を待ってワクワクしたいなと
盛り上がる複線は多々撒いたので
いよいよ始まるリーグ戦に大いに期待しましょう!って事で。
繊細ながら意外と迫力も出せる画力を持ってるのでその点でも期待ですね。
櫻井のチームに対する感情移入と思い入れの強さが垣間見えたのも含めての良回でした。
最初に惨敗したからこそ蝶欄高校との再戦もより感情移入出来るでしょうし
色々と今後が楽しみになった回でもありました。

それだけに、位置はやっぱり心配ですね(笑
最下位にならない程度の人気はあるようですが、でも安心出来るほどの余裕ははっきり言ってない
よりこの物語を楽しむ為にもアンケ出しは必須ですね。いちファンとして。
引き続き自分以外の好きな方がアンケを出してくれるように願いつつ
後はコメントで「アンケ出してます」って報告も頂くので
そういう方と一緒に、
来年もまた応援していけたら・・・って思います。アンケという堅実な努力が重要なんです!
「なんとかなるさ~」って楽観でも、「無理でしょ」って悲観でもなくね。
って今週の話に合わせてみました(笑








単行本のお知らせのページ観たけど、2月にも1巻出ないんですか?
早く1巻欲しいんですけど・・・(笑
絶対購入するので。

それと、「NEXT!」に番外編が載るのでそれの感想も書きます
その時お暇でしたらどうぞよろしくお願いします。




ニセコイ 第56話「オシエテ」 感想

2012-12-22 07:19:40 | クロス・マネジ(WJ系)











舞子が成績良いのはなんとなく分かる(笑)。










今週も凄く手応えを感じた回でした。
個人的にマリーってそんなに好きではなかったんですけど、
今回ので結構好きになれそうかなあ。正直掘り下げ不足だったのは否めないので
それを考えると割と順調に良い方向に向かってるのでは?と思います
今回は千棘もセットでしたが案外チョイ役で終わりましたし
実質的にはマリー回って形容しても構わないんじゃないか、って思う
話の主軸は常にマリーでしたし、読み終わって一番印象に残ったのもやはりマリーですから
引きも含めて久々に彼女の為に作られたお話を堪能出来た印象
波風が立ち難い作りになってるのは好印象ですね。
次週も続くのかな?

マリーが与えてくれるものって何だろう?って思ってましたがそれは「ラブコメらしさ」、ですかね
千棘はツンツンだし小野寺は純情、つぐみは不器用だし(笑 って事で
一番早くラブコメ特有の空気感を作れるのが彼女なのかなと
積極性に長けたキャラって事でね。
そう考えると、
王道ラブコメの割にはアタック系のキャラクターが(実は)ヒロイン勢にはいなかったという訳で
案外必要と言えば必要なキャラなのかも、とはじっくり思ったら納得は出来たかな、と
何よりも行動の半分がギャグ的で意外と笑いを提供してくれるなあって(笑
成績悪いのにドヤ顔とか
二人きりの世界を邪魔する表情とか
後はやっぱり因数分解のネタはツボでしたね(笑
そういう遊び方は個人的に盲点でした。使い勝手が分からない様でも
こういう活かし方もあるんだな、とそういう見方も含めて純粋にマリーが好きになれた回でした。
まあ意外と努力も出来る子っていうのは伝わったしね(笑 一応勉強はしたんだよね。


また、人一番敏感なキャラクターだからこそ千棘との絡みでも生きるのかなあ?と
揺さぶりも出来るし、ツッコミも出来るしで割と便利なキャラだから
今後はもっと出番増やして活かしてもいいのでは?と
そんな風にも感じましたね
逆に言えばこんなにおいしいキャラクターだったのに出番的に少なかったのがもったいないと思うくらい(笑
特に千棘は恋心を自覚しつつあるのでその意味でも良い火付け役になって欲しいです
勿論彼女自身の気持ちも大切に描かれれば言う事はないですね。
今週はマリーの恋心に一つのご褒美を与えたり
完全に空気・ドヤキャラと化していたのが信じられないくらいの好待遇でした
やっぱり一度出したんなら責任は取ってこういうソロ回もコンスタントにやってくれないと
自分みたいな初登場エピの段階では気に入ってなかった人間に向けての良いアプローチにもなりますし(笑
この調子で各ヒロインの心情や気持ちの結実を重視した流れになっていけばいいなあ、と
というかもうその段階なのかなとは思います
千棘ちゃん既に自覚しちゃってる訳ですしね。
勿論結実とは言っても最終的に結ばれるのは一人ですけど
その過程も過程で大事ですからね。均等にチャンスは与えるべきだし、
キャラクターを大切にする漫画が自分が好きですから。

とは言いつつ、千棘が一気に素直にラブ感を演出してくれるようになったのは確かな手応えを感じます
嫉妬も今や本能的なものでなく自覚的なものだってこっちは完全に理解した訳ですから
その分ニヤニヤ度も違うっていうね(笑)。
千棘ちゃんのちょっぴり能動的な行動の数々が可愛くもあった回でした。
このブログは基本的に千棘派なので(笑 
まあ一番グッと来たのはマリーの誘い受けだったんですが・・・ああいう性的なアプローチ好みなので。
好みって言うか男的にグッと来ざるを得ないだけですけど。そして何気にスタイル良いよな。







意味深な引きですが、ニセコイの事なんでそこまで深刻にはならんでしょう
むしろまたマリーにスポットが当たるチャンスがあって良かったなあ、というか。

ところで学年順位60番の「佐々木健太郎」ってアナログフィッシュ?(笑




食戟のソーマ5話とか(少年ジャンプ2013年4・5号感想)

2012-12-22 06:14:32 | クロス・マネジ(WJ系)











今週もダラダラ書きます。「ニセコイ」「クロス・マネジ」は個別です。










◆食戟のソーマ

「俺らは学生である前に料理人なんだよな」

成る程ねえ・・・料理人だからこそトラブルが起きた時の対処も抜群だったって訳ですね。
この辺の説得力の付け方と(ある意味)職業ものとしての覚悟の描き方はやっぱり上手いと思います
要するに学生気分でいちゃいけないって事なんですよね。
学生だからってなあなあに過ごしてたら
それが抜け切らずに怠惰な大人になってしまうから、常に心持を引き締めて作業に徹する
一度も慌てずに、冷静に対処する創真の姿がとても格好良いです。今期の新連載で一番格好良い主人公だと思う。
やっぱり漫画は主人公に好感が持てなくちゃね!

田所さんに関して言えば、今後の成長は必ず描いて欲しいですね。
こういう落ち零れキャラは成長を遂げてこそナンボだと思ってるので。
それに、単純に健気でカワイイし(笑 成長したところが純粋に見たいんですよ。
こういう未完成キャラと組ませるっていうのも配置的に正解。
さり気にアンケ入れときましょ。

それにしても19ページの短い中でキャラ紹介、主人公の凄さ、今後に向けてのハッタリ
何よりも矛盾が無くスッキリと読める読後感を編み出すセンスは流石ですね。
更にはきっちりと悪役に罰も与えるなど「上手い」漫画だと思います
取り合えず今期の新連載の中では一番支持してますね。



◆斉木楠雄のΨ難

街中で歩いてる時って、傍目からは普通に見えても内心はドス黒い考えだったりしますからね。
気持ち良さそうに電車の中で目を瞑ってても、実際は腹わたが煮えくりかえってたり(笑
そもそも何もする事がない、手ぶらで歩いてたりすると
大抵は日常の事思い返してますから
そうなると必然的に情念ばかりが渦巻いてしまう、と(笑
そんな奴の為の前半でしたね。

後半は、燃堂が良い人過ぎて・・・とか思ってたら実際はただ純粋すぎた、というか短絡的だっただけ(笑
それでもどこか憎めない、変な愛着が沸いてしまうというのは過去作品にない手腕の良さ
キャラを大切に扱っている傾向が見られますね。
過去作品は過去作品でああいう容赦のない描き方が面白くはあったんですが
何度も同じ品を出されると飽きますからね。方向転換が非常に上手くいった好例なのでは。

いやあ、それでもあそこまで明るく良くも悪くも純粋なのって羨ましいなあ。
大抵の人間は考えすぎて自分をダメにしてしまうので・・・(笑
それと比べりゃある意味マシなのかも。



◆クロクロク(読切)

なんとなく空知英秋の「しろくろ」を思い出しました
というか全体的に空知英秋の影響を受けているような印象ですね。
彼の漫画はデビュー作から読んでいるので
すぐ分かるのです
と、言っても個人的な感想では勿論あるんですけどね(笑

お話自体は、適度に登場人物に感情移入出来る感じで良かったのではないでしょうか
やっぱり少年漫画のキャラは何かに頑張っている、それに付随する強烈な「理由」があった方がいいな、と
この読切で再確認しました。個人的には、面白かったです。絵は多少粗い部分もありましたけど
ヒロイン自体は割と良い印象を持ちましたね。性格も含めて。
だから案外気にならなかったし、これから育てていけばいいんじゃないかと。
期待してます。



◆クロガネ

なんか物凄く少年漫画っぽいエピソードじゃないか・・・(笑
正直読後感がめちゃめちゃ良かったんですけど、要因は両方立ててたから、かな。
ドローにしたのは勿論、鮮烈な強さの描写の後だからこそ
ドローにもきちんとした価値が生まれる
そしてそれが爽やかさに繋がるもんなんだなと、全体的な構成の上手さを感じました。
後ずっと思ってたけど安易に美形キャラばっかじゃないのは評価ポイントだな~、って(笑



◆SKET DANCE

終わってみれば心底しょーもない事件でしたね・・・
しかし胸の変なマークだけは「ああなるほど」って思えました
こういうオチに全力を尽くす良い意味での無駄さが正にスケットらしい
そして恥ずかしがるヒメコが可愛かった。
そろそろまたボスヒメネタやりましょうよ(笑)。








NEXT!の感想も書くので、よろしかったらその時もまた。
ああ、あと折角今年一年感想書いてきたんだから総括記事も書こうかな?
いずれにせよ年内もう一度くらいはWJの記事書くので。