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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

加齢なるターン

2010-01-28 10:15:00 | Weblog
 スキーに行ってきた。
去年は初滑りが最後の滑りとなってしまったが、今年はもう少し積極的に取り組みたい。

 朝起きて窓から見える岩手山がくっきりしていれば絶好のスキー日和。
3・40分もあれば網張・雫石・岩手高原スキー場に行ける。
1時間で安比・下倉・東八幡平(現パノラマ)スキー場に行くことが出来る。
どこに行こうか? 選択肢が多すぎていつも迷う。
シーズン初の今回は、年齢と体調を考慮してロングコースの緩斜面が嬉しいパノラマスキー場に決定。

 冬休みが終わりゲレンデはがらがらだが、シニアディの水曜日は高齢者の姿が目立つ。
シニア割引はリフト一日券が2000円。
でも我ら夫婦は、そんなに長時間滑るだけの体力・気力を持ち合わせていない。
ひとまずクワッド(700円)に乗って頂上を目指す。
これを2回も繰り返せば充分なのでシニアディの恩恵を受けることは滅多にない。
四人乗りリフトのクワッドはフード付きなので乗っていても全然寒くない。極楽、極楽。

 標高1000m、2・6㎞のダウンヒル。
見事にきれいに整備されたゲレンデなので安心して滑ることが出来る。
夫の場合は無理は絶対に禁物だ。
以前、夫と同じように胸部にAED(自動体外式除細動器)を埋め込んでいるスキー好きの同僚が、滑走中に心停止してAEDが作動した。
一瞬ショック状態になったものの、小休止後普通に滑って下山したと言っていた。
AEDの凄まじい威力を物語るエピソードではあるが、私の目の前でそんなことは起きて欲しくない。
しかし考えようによっては、AED常備の身体は何をするにも怖れは不要、安心してもよいということではないだろうか?

 スキーの後は八幡平温泉郷で筋肉の疲れを癒す。
昼頃家を出発したが、スキーをして温泉に入っても夕方6時前には帰り着く。
休みの日は毎日でもスキーをしたいと言う夫。
「スキーとスキーウェアを新調してくれればつき合ってもいいけれど.....」
と言ったら返事がなかった。


                  ※

                  ※

 さて、視力検査です。



     
 
                      




 nihaoの加齢...いや華麗なるターンをお見せしたかったのだが
こ、これでは何が何だか全くわからない。
写真をクリックしても大きくはならない。
上手いのか下手なのか、前なのか後ろなのか、滑っているのか静止しているのか......
上村愛子嬢のごとく弾丸の滑り(?)だったので、おそらくは慌てた夫がシャッターチャンスを逸してしまったと思われる。





新年会

2010-01-26 11:00:00 | 中国語

             



駅前のホテルの14階から眼下に盛岡の街を望む。

 
 山が多い岩手県だが川と橋もたくさんあって、それらは盛岡を代表する魅力的な景観を構成している。
橋は交通や物流を支え、人々の暮らしや文化をつなぐ欠くべからざるものだ。
盛岡の人に道をたずねると
下の橋(しものはし)を渡って...とか、明治橋を過ぎて...とか、必ず橋の名前入りでナビをされるが
いまだに橋の名前と位置関係があやふやな私は、ますます迷ってしまって不安になる。
 
 写真の橋は盛岡駅と市の中央部を結ぶ『開運橋』
『開運橋』は別名『二度泣き橋』と呼ばれていて、首都圏の転勤族の間で語り継がれてきたのが名前の由来となっている。
曰く......転勤で初めて盛岡を訪れ開運橋を渡りながら「遠く離れたところに来てしまった」と一度泣き
任期を勤め上げ盛岡を去るときには「こんなにいい街はなかった」と離れがたくなり二度目の涙を流す......というもの。

 来る人、去る人の思いを呑み込み、開運橋の下、北上川は今日も静かに流れる

 
 さてちょっと遅くなったが、駅前ホテルのバイキング・レストランで中国語クラブの新年会を行った。


            



昨日は偶然にも講師・T嬢の27回目の誕生日と重なった。
昨年T嬢は不幸な出来事に見舞われ、いまだに心の整理がつかず全く元気がない。
いつも顔色が悪いが、レッスンの時には気持ちを切り替えて一生懸命頑張ろうとしているのが伝わってくる。
なんとか元気回復していただきたいと、ささやかだが花束やプレゼントなども用意した。

 留学生たちは、自分たちが日本語を学ぶためにさまざまな苦労や努力をしているから
日本人に中国語を教えるのもなかなか上手である。
自らの失敗や成功例を通しての語学の上達のコツを知っている。
発音重視、聞き取り重視など、講師によって学習の主眼をどこにおくかは異なるが
T嬢は文法を教えるのが得意で、すごく丁寧かつ論理的に説明してくれる。
はたして自国の言語の文法を正しく解釈できる日本人はどれだけいるだろう?

T嬢の熱意ある姿勢には感心するが、でも説明の時間が多くなってつい眠くなってしまう私。
学習時間が3時間もあるので、内容を少し検討してもらいたいと思っていた。
せっかくの機会なので、今後の授業への要望を出したら快く了解してくれた。

 米国では、小学校で中国語を学ばせる学校が増加しているという。
なにやら中国語熱が再燃している感じ。
我がクラブにも待ちに待っていた新会員が入会した。
2月の小岩井雪祭りには多数の中国人観光客の来県が見込まれていて
当クラブにもボランティア通訳への協力の要請があった。

片田舎の中国語学習者にもなにやら光があたり始めてきたのが実感できる。
と言うことで私もぼちぼち本腰を入れなくては...... 
 




愛の妙薬in盛岡

2010-01-22 12:15:00 | Weblog
                      



イタリアの名門ベルガモ・ドニゼッティ劇場公演『愛の妙薬

 数ヶ月前に手に入れたオペラのチケット。
危うく忘れるところだったが夫から注意されて思い出した。
自分は行かないのに予定表にしっかりと記入していた夫。
それもその筈、この高額チケットは夫の小遣いから出ている。

 昨年10月のウィーンの森バーデン劇場演ずる『ドン・ジョヴァンニ』では
ドン!と序盤に...(Mr.又三郎のオヤジギャグ)から不覚にも居眠りしてしまい、
数少ないオペラ鑑賞の機会をみすみす逸してしまった→【ドン・ジョヴァンニ
今回は絶対に同じ轍は踏めない!

 『愛の妙薬』は、娘から貰ったパヴァロッティ主演のDVDで何度か聴いている。
パヴァロッティが実にはまり役で、可笑しさがこみ上げてくる熱演だ。
内容に関しては、今回は予習をする必要が全くない。
問題は愛の妙薬が愛の睡眠薬になってしまうことだけ。
最近とみに集中力が衰えてきている。
昼寝をして万全の体調を期すべく努めたが、ところが昨日に限っては全然眠くならず途方に暮れた。
仕方がない。後はあるかなきかの精神力に賭けるだけだ。
少しだけお洒落をしなくては......ダウンジャケットを脱いで、着る機会のないまま古びてきたコートを羽織って出かけた。

 『愛の妙薬』は、実にたわいのない喜劇だ。

 [美しく奔放な娘アディーナに恋をした純朴で貧しい青年ネモリーノ。
しかしネモリーノの思いはなかなか彼女には伝わらず、アディーナは職務で村にやってきたベルコーレ軍曹に心惹かれていく。
そこへインチキ薬売りが登場し惚れ薬と称して、ネモリーノにワインを売りつける。
薬売りは「この妙薬は飲んでから一日後に効果が現れる」と言うが、急遽任務地が変更になった軍曹は「今日中に結婚しよう!」とアディーナとの挙式を急ぐ。
それでは薬の効果が間に合わないと焦るネモリーノ。
そこでちょっとドタバタがあって.......
偶然にもネモリーノの伯父が彼に莫大な財産を残して他界する。
たちまち村娘たちの人気者になったネモリーノは、薬の効果を実感する。
一方アディーナも軍曹との婚姻の手続きの直前にネモリーノへの真実の愛を悟り、二人はお互いに本心を打ち明け永遠の愛を誓うのだった。]

 インチキな薬が、本当の『愛の妙薬』になったという単純なお話で誰もが楽しむことが出来る。
上演時間も2時間とあまり長くはなく(ドン・ジョヴァンニは3時間!)、楽曲はどれも美しく心地よい。
劇中ネモリーノが歌う『人知れぬ涙』は、テノール用のアリアのなかでは最高傑作と言われている。
思わず在りし日のパヴァロッティを思い出し切なくなった私。

 ベルガモ・ドニゼッティ劇場の出演者さんたちはサービス精神が旺盛で、劇中ところどころで
「オ金アリマスカ?」「オ金アリマセ~ン!」
「オーケストラ、スタート!」「コ悪魔チャ~ン!」
などと日本語の台詞で笑わせてくれた。
厳寒の夕べに、なんともホットな大サービスだった。

公演終了後、みな口々に「面白かった」「よかった」と笑顔で言っていた。
今日のオレ、超感激!
と喜んでいた若い男の子の姿がとても印象的だった。







カーテンの穴

2010-01-18 11:20:00 | 手仕事

                        



 
 真っ白のレーシーな隙間の彼方に広がる雪景色
 より募る冷感、より増す美しき冬の心象 
 なんと幻想的な風景だ


 ......なんてしゃれている場合ではない。
レースのカーテンが劣化して穴あきとなって数ヶ月。
見て見ぬふりをして放置していたが、穴はどんどんその面積を広げてきた。
夫にも気づかれて
「おい!貧乏くさいからカーテンを取り替えろ!」
と、ついに言われてしまった。

 この窓は、日中の採光を考慮した南面・西面のL字型になっていて、たて110㎝、幅6mある。
規格外の窓ゆえ、カーテンは経費節約のためいつも自分で縫い上げている。
結構大変なので避けたい作業のひとつである。


                           



 これは↑外側の方のカーテン。
直線縫いだけの仕事なのでさほど難しくはないが、いつも頭を悩ますのは用布量だ。
110㎝×600㎝のサイズのカーテンを作るためには、用布の1・5倍のドレープ分と上下の縫い代分を加算しなければならない。
さらに布地には、サイズの異なるシングル巾・ヤール巾・ダブル巾の種類があって、どの巾の布を使用するかによって用布量が全く違ってくる。

 数学は得意だが(???)算数が苦手の私は、一体どこから手をつけて計算したら正解を導くことが出来るのか全く見当がつかない。
今までは算数が得意な息子に計算してもらっていた。
さすがに無駄な端布ひとつ出ない見事な計算で、密かに舌を巻いた私。
頼りになる息子はいないし......

 前回の用布量はきれいさっぱり忘れてしまった。もういくら考えてもわからない。
寒くて寒くて長時間のミシン作業などいやだし、今回は予算オーバー覚悟の上で市販品をつなぎ合わせて作ることにした。
絶対に無駄が出ないように、慎重に何度もサイズを測って確かめた。



             



 ぴったりの長さのカーテンがなかったのでちょっと寸足らず。
だが気にしないことにする(いや、実はすごく気になっている
しかもカーテンが3枚も余ってしまった......ああ~っ!なぜだ?なぜだ! 
なにか重大なミスを犯したか?

 出来上がり巾100㎝の市販品を6枚買ってくればよかったのに9枚も買ってきてしまったのは......
あろうことか手作りの習慣で、ドレープ分の1・5倍をかけてしまったからだと気がついた時には、悔しくて悔しくて地団駄踏んだ。
ちょうど燃えるゴミの日だったので、作業前に包装されていた袋などを全部きれいに始末していたので返却することも出来ない。

 ああ、まったく!
数学はいくら得意でも(???)算数が苦手な主婦は使えない(という問題ではない?) 






スーパーエコクッキング

2010-01-14 12:16:00 | グルメ
           


 一日中ストーブの熱風を背にうたた寝している。
老犬ももちゃんにとっては、どうやらこの灼熱地獄がパワースポットらしい。
時々訳のわからない独り言を呟きながら幸せそうな顔でまどろんでいる。

 県内は荒天続きの大雪に見舞われ、この時季にしては珍しい総積雪量61㎝。
出勤する夫のために早起きをして、ひとすじのホワイトカーペットの花道を作り送り出す。
今年新たに(いや仕方なく)「雪かきはスポーツだ!」と心得た私、率先して頑張ることを誓ったのだから.......


 さて、こんな寒い冬は、家でじっとしてスローフードを作りながら過ごしてみてはどうだろう。


  【鮭のあらの昆布巻き】
材料    新巻鮭のあら 昆布(早煮昆布はだめ) 醤油 砂糖 酒 味醂
所要時間  約2日(鮭の塩出しに一昼夜、煮込みに6~8時間)
作り方   
(1)新巻鮭のあらの水を取り替えながら塩出しする。
 鮭の塩分によって時間が異なるので注意。


          


 今年は3本の新巻が集まった。普通は1本で充分。
 三枚おろしが下手。中骨にたくさん身がついているのはご愛嬌。

       
                 



(2)塩出しした頭・尾・中骨を切り揃え、あらかじめ昆布巻きの個数分バランスよく並べておく。
(3)幅広の昆布を縦横十字に並べ、あらがははみださないように横を包んでから縦を巻く。幅が足りないときは昆布をずらして重ねる。(完成品の大きさは約16㎝×10㎝)
(4)たこ糸で少しゆるめに巻く。
(5)大きな鍋にたっぷりの水で落としぶたをしてことこと煮る。


          



醤油・砂糖・酒・味醂の量は明記不可能。普通の昆布巻きを基準に主婦の勘と好みで。
3時間後ぐらいに、昆布と鮭のエキスが溶け合って匂い立つ。
4時間で骨まで柔らかくなるが、さらにことことと煮詰める。
煮詰めていくうちに味が濃くなるので最初は控えめの味付けをして
水加減に気をつけながら何回かに分けてこってりとした味付けする。
        

                                        


 しまった!完成写真を撮るのを忘れて全部よそ様に配ったり食べてしまった。
この写真は2年前の使い回し。
この時は鮭の身も入れたので赤味が勝っているが、あらだけで作る方が絶対美味しい。
コラーゲンたっぷりの絶品の美容食だ。
    

 この昆布巻き、末期癌の病床に伏して食欲が全くなくなっていた知人が
「nihaoさんの昆布巻きなら食べられるかもしれない.....」
と言っていたというので、作って持って行ったことがある。
そのあまりの旨さゆえ『最後の晩餐』とか『末期(まつご)の昆布巻き』という異名をとる。

 一度の失敗に懲りずに毎年挑戦すれば、3年目には絶対に自分の財産となるレシピが完成する。
その意味でもス-パースローフードである。
なおかつ1本の骨すら無駄にしない大変優れたスーパーエコクッキングでもある。

国民読書年だそうで

2010-01-12 12:00:00 | Weblog
 さて...しょっぱなからクイズです。
(GNP:Gross National Product:国民総生産)はよく聞く言葉ですが
では【GNR】とは何でしょう?

(1)Gross National Right  [国民総右翼]
(2)Gross National Radical [国民総急進派]
(3)Gross National Reading [国民総読書]

※ヒントはこちらの可愛いロゴマーク↓


                 



 正解は(3)
今年は国民読書年だそうである。
国民の活字離れが深刻な問題になって久しい日本。
もっと新聞や本を読もう、読書を通して読解力や言語力や思考力を養っていこうとの狙いで、2010年を国民読書年と制定し国を挙げて起死回生の策に出た。

 『GNR』には国民総読書量の底上げを図り、国民の不読率の引き下げに努めるという意図が込められているらしい。
今年どのような活動が展開されるかというと...
全国の学校図書館や公共図書館の整備拡充を図ったり、各地で国民読書年祭典のイベントが実施されるというから大いに期待しよう。

 何でもアルファベット三文字で省略化する傾向は、日本語の混乱に拍車をかけるだけの現象でいただけないと思っていたが
このGNPに引っかけたGNR(国民総読書量)はなかなかセンスがよくて面白い。
個々人の読書量の数値を上げることがGNRの向上につながるのなら、私のような人間でも貢献することが出来そうだ。

 ところで国民読書年のキャッチフレーズは『じゃあ、読もう。

「仕方ない。とりあえず読んでみようか」という消極的なイメージなのか?
「君は読んだか!僕も読む!」という積極的なイメージなのか?
はたしてどちらなのかはっきりしない。
ブックオフのCM『人には本がいる』の方がずっとインパクトがある。

  それにしてもなんと皮肉なことだろう。
国民読書年と言うことを知らなかった私の年頭の誓いは
今年は目の休養のために読書を少し控えよう!

頭は使えば使うほどよくなるが、目は使えば使うほど悪くなる。
今年こそ本を持つ手を雑巾と箒に変えて、家中を磨きあげようと誓ったばかりだったのに......
しかし国策に逆らうわけにはいかない。誓いは来年に持ち越しだ。





食欲のない男

2010-01-08 14:45:00 | Weblog
 年末は、いつものメンバーで麻雀大会を二度開いた。
二度ともnihaoの圧倒的勝利で非常に気分がよい。
年が明けて、大敗を喫したM嬢から
  [誘ってよ がま口開けて 待っている]
川柳もどきのメールが届いたが、まったく懲りない女だ。

 年末の麻雀大会では、二度ともM嬢が食事の用意をしてくれて大いに助かった。
M嬢は肉・魚嫌い、K君は野菜嫌いと二人とも偏食が激しいので、食事を提供する私はいつもメニューに苦しむ。
二人とも車でやって来るのでお酒は出さない。
毎回食事とお酒を出していたら、いくら主催者側の私が頑張っても足が出る。
しかも禁煙という健康麻雀。ここでも喫煙者は時流に逆らうことが困難となっている。
「禁酒・禁煙の麻雀なんて地獄だ!」.....陰の声が聞こえてきそう。

 ところでメンバーのK君
口は悪いが心根の優しい、とても頼りになる友人だ。
夫と同級生とは思えないほど若々しく、毛髪もふさふさとして豊か。
しかも特別なダイエットもエクササイズもしていないのに、長年にわたって超スリムな体型を維持している。

 一緒に食事をするようになって気がついた。 K君は異常に食が細い。
我ら三人が猛然と食欲を競い合っている隣で、いつもつまらなさそうに食べている。
その姿は食事があたかも苦行のごとき様相で、見ているだけで気の毒になってくる。
何事にも興味津々で真実を解明しなくては気の済まない私たちは、思い切ってK君の食生活の来歴を尋ねてみた。

 K君の不幸は、超料理下手の母親の元に生まれた日から始まるというから、その根は深い。
生まれてからこの方、母親の手料理を美味しいと思ったことが一度もないと言う。
舌が慣れてきてからも、「どこの家でもこんなものだろう」と諦めることが出来るようなレベルではなかったらしい。
どんなに空腹な時でも不味さは変わらず、K君にとっては、食事の時間は苦痛以外の何ものでもなかった。
しかも皮肉なことに、晴れて結婚した彼女も母親に輪をかけた料理音痴。
同居婚だったので嫁が姑から学んだ味は、さらに拍車をかけた酷さだった。
60年間にわたる不幸な食生活で、K君は食への興味・関心を完全に喪失したと言う。

 K君の話を聞いた私たちは同情を禁じ得なかった。
常ならば他人の不幸は蜜の味とほくそ笑む我らだが、あまりにも辛く悲しい告白だった。
食欲を満たすことは人生最大の至福。
食の楽しみを謳歌できる我らはなんと幸せだろう。

 しかし今や肥満や成人病の恐怖と戦いながらも、結局は食欲に負け、満腹になってから自己嫌悪に陥るという愚行を繰り返している我ら。
片や食の楽しみと引き替えに、絶対に太らない身体を手に入れたK君。
食欲が全く存在しないという仙人のような体質のK君の話を聞いて、なんだか羨ましくなってしまったのも事実だ。






今年も健在

2010-01-06 11:30:01 | 家族・友人
 明けてはや6日となってしまったが

  『あけましておめでとうございます。なにとぞ今年もご愛顧を!』


 年末年始にかけて記事の更新が出来なかった理由は
見事にジャンボ宝くじ一等が当たり、びっくりして腰を抜かしたまま海外で新年を迎えたnihao一家・・・・と言ってみたいところだが

 私のパソコンが急に不調となってしまったから。
婿殿なら修理出来るかもしれないが、今年は子ども達が帰ってこない。
そこで年明けに修理に出すことにして、それまでは夫のパソコンを使わせて貰うことにした。
しかし慣れていないので使い勝手がすこぶる悪い。目もすごく疲れる。

 夫のパソコンを使わせてもらって初めて気がついたことがある。
奴は、私のブログをお気に入りに入れてもいなかった。
読まれると困ってしまうことしか書いていないが、今まで全然読んでいなかったのかと思うとそれもちょっと腹がたつ。

 「ブログに何を書いているんだ?」
夫に時々聞かれることがあるから
「あんたの悪口に決まっているでしょ!」
と正直に答えている。
しかし女房の戯れ言など全く気にもならないらしい。
なんと寛容な人間だろうと感心する反面肩すかしをくらったような感じだ。


 〔自分のブログを誰に一番読んでもらいたいか?〕
不特定多数の読者に共感していただけるのはとても嬉しいことだが、私の場合は、家族が一番熱心な読者であってほしいと願っている。
妻として母としての私が
★日々どんなに苦労して生きているか
★日々何を感じ何を考えて生きているか
夫や子どもなら興味を持って然るべきだと思うのだが、さっぱり関心を持たれていないのが現実だ。

 以前、子ども達に確実に読んで貰える方法はないかと一計を案じたことがある。

「お母さんは病気がちで体も弱いし、いつ死んでも不思議ではない。
ブログはあなた達へのお母さんからの遺書です。必ず読むように・・・」

 かなり有効な脅し文句だと思ったが、全く効果は現れなかった。
慢性致命傷的国語力欠乏疾患症の息子に至っては、
「お母さんのブログは、長くて言葉が難しくて読めない漢字がいっぱいあって面白くない!」
とまで言われ・・・・・・おいおい、一体お前はいくつになった???
 
 家族に告ぐ!
私は負けない。今年も私の遺書は健在だ!