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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

ありゃま記念

2008-12-29 14:10:05 | 家族・友人
 夫と娘と婿殿の3人が岩手山麓の網張スキー場に出かけた。
全員久しぶりのスキーなので嬉しそうに道具を揃えていた。
今日の岩手山はご機嫌もよさそう。

        

 
 夫は胸部にAED(自動体外式除細動器)を埋め込んでいる。
これはもし心臓がけいれんし機能を失った状態になった場合、電気ショックを与えて正常に戻すための医療機器だ。
もちろん激しい運動は禁止されている。
しかし先日、同じようにAEDを埋め込んでいる仕事仲間がスキーを楽しんでいるという話を聞き、無理のないところでまたやってみようと思ったみたい。
いつまでも健康面に神経質になって運動不足になるよりは、一歩前進した体調管理が必要な時期がきたのかもしれない。

 もし夫の今日の結果がよかったら、これからはスキー同伴しなければならないだろう。
流行遅れできつくなったスキーウェアを眺めていたらため息が出た。

 ところで『有馬記念』は予想外の高額配当でありゃま記念となった。
私も今まで年度末の有馬記念だけは必ず参加していたのだけれど、今年は夫が勤務に就いていたので出来なかった。
ひとりで行って馬券を買ってきてあげようかなとも思ったのだが、競馬場までの道路は曲がりくねった山道の上にアイスバーン.......やめた、やめた!

 実は、昨日の朝方母の夢を見た。
古びた生家の居間の石炭ストーブを囲んで談笑しているという素敵な夢。
私は父母や義父母の夢を見たときは、一攫千金のお告げと信じて必ず宝くじか馬券を買うようにしている。
当たったことはまだないが、いつかは当たると信じている。

 母と言えば.......連想される数字は(身内ネタだが8が重なるという名前)
8枠が絶対買いだと思った。
一日中迷っていたが結局買いに行かなかった。
そして幻の馬券を握りしめてテレビ観戦。
結果は、8枠の馬2頭が1・2着で入ってきて
8ー8の枠連で18,640円、馬連だと29,490円。
しまった。儲けそこなった!
あ~あ、思いっきりたくさんタラバガニを買って、婿殿に食べさせてあげられたのになあ.......。

 「逃がした魚は大きい」し、「買い損なった馬券は大穴」って本当だ。
 

 ※ 本年最後の記事となります。
  みなさま、よいお年をお迎え下さい。
  

 

頭が痛い.......

2008-12-27 10:40:48 | ももちゃん



 (新年用の記事の予約投稿のミスではありません!)

 クリスマスバージョンからお正月用になった居間の一角。
年末には実家の母も姑も、家のあちこちに鏡餅を飾っていそいそと新年の準備をしていたが、私はもうずっとキルトのえせ鏡餅で間に合わせている。
このお飾りを出すと否応なく年末気分が加速される。

 どちらの職場も御用納めとなったらしいが、この土日仕事が入っている夫。
みんなが忙しいときに休んでいる職種であることを忘れて文句たらたら。
有馬記念ぐらいやらせろ!
ぶつぶつ言いながら出かけた。

 今日は娘夫婦が帰ってくる。
しかもももちゃんの天敵ココアを連れて!




 元気旺盛な青年犬・ココアがやってくると、ひさしを貸して母屋を完全に乗っ取られる我が家。
哀れなももちゃんはたちまち居場所を失い、ストレスで下痢・嘔吐が続く。
静かな暮らしは一転悪夢と化す。

 頭が痛いことはまだあって.......
里帰りした若夫婦の実家が、互いに近所同士いうのはどんなものだろう?
いっそ九州と東北と離れていれば何も問題はないのだが、婚家と実家に宿泊する日数のバランスは大変微妙な問題を孕んでいる。
最低でも6対4の割合で婚家重視が常識ではないだろうか?
私にしてみれば、あちらさまに失礼のないようにと口を酸っぱくして教えているのだが........。

 それにしても現代の若夫婦事情にはたまげる!
お互いに昼間はどちらかの実家で楽しく過ごし、夜になると
「やっぱり自分の家で寝るのが一番!
 じゃあ、バイバイ!また明日ネ!」
とそれぞれのねぐらに別れて帰って行くのだから。
結婚前は「駄目!」と言ってもこっそり泊まりにいっていたのに、晴れて夫婦になってからこれではまったく先が思いやられる。

 初めのうちこそ双方の親とも
「こんなことは許されないことだ!」
と顔をしかめて叱りつけていたが、だんだん馴らされて平気になっていくのが恐い。

 ああ!かくも子育ての下手くそな団塊世代の我らである。



恋愛小説

2008-12-25 11:45:07 | おすすめ記事
 
         


 年末年始用の本を例のごとくブックオフで調達してきた。
そんな......本なんか読む暇あるのかよって? ある!
賢夫人(?)は、大掃除や正月の準備などにあたふたしないものである。
慌てる主婦にも慌てない主婦にも等しく新年はやってくる。
どっしりと構えていれば、そのうち難局は過ぎ去るであろう。

 ところでとても悲しいことに、いつも行くブックオフの100円コーナーのミステリー小説が激減している。
私が買い占めてしまったせいか恋愛小説しか残っていない。
来年からは小さい活字の文庫本で我慢しなければならない。

 恋愛小説と言えば、誰にでも忘れられない珠玉の名作があるはず。
古今東西の恋愛小説、ざっと思い出してみよう。
古くは.....シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』、トルストイの『アンナ・カレーニナ』、ツルゲーネフの『初恋』とか
夏目漱石の『それから』、樋口一葉の『たけくらべ』、谷崎潤一郎の『痴人の愛』とか
近年では....R・J・ウォラーの『マディソン郡の橋』、村上春樹の『ノルウェイの森』、江國香織・辻仁成の『冷静と情熱のあいだ』とか
さて、あなたのオススメの恋愛小説は?

 私の至宝の一冊はやっぱりこれ!


             

 原田康子作『挽歌』 
昭和31年12月に初版が出版されている。
題字が伊藤整氏によるお仕事だったことは、今初めて知った。
私の手元にあるのは32年9月125版だから、当時この本がいかに売れていたかよくわかる。
もう茶色く変色しているが、今でも時々手にして読み耽ることがある。

 初めての出会いは中学1年の時。
それまで私の読む本は父親が用意してくれたが、それが壺井栄の小説ばっかり。
世の中には壺井栄の小説しかないのだろうかと訝しんだ私が、初めて自分で図書館に行って出会った衝撃の一冊だった。

戦後10年しか経ていないのに、このおおらかさ、みずみずしい感性と文体!
これからはこのような常識や倫理に囚われない新しい形の恋愛小説を読むことができるのだ!.......と、こんな生意気なことを中1の私が考えたかどうかは定かではないが。

 この不倫小説は親に隠れてこっそり読んだ。
結局は兄に見つかって「このバンカ(馬鹿)モノ!」と叱られたけれど。



頭の中の消しゴム

2008-12-23 09:55:59 | Weblog
 ♪雨は夜更けすぎに 雪へと変わるだろう♪
 
 一夜あけて雪景色。重たい雪が20㎝。
昨日は今季初の除雪車が出動した。
心臓手術をした夫は雪かき禁止令が出ているので、近年雪かきは私の仕事。
力仕事を免除された夫は、雪が降ると鬼の首でも取ったように大騒ぎして
「早く道をつけろ!」
と私をせきたてる。
夏の間苦しんだ腰痛が少し良くなってきたところなのに、これではまた新年早々腰痛の治療に通うことになるかもしれない。

 ところで昨日街に出かけ用を足し、駐車場に戻ったら.......
なんと駐車券を紛失していた。
受け取ってからの記憶が全くない。
入退口三カ所ある立体駐車場だったが、どこに入れたかと聞かれても全然記憶が甦らない。
車種やナンバーを訊ねられても、そんなこと意識したことなどないからなかなか思い出せないし.......。
係員さんたちはレジスターからレシート用紙を取り出して照合していたが、結局駐車時間の確認は出来ず、私の自己申請より20分超過した料金を支払うことになった。
 
 それにしても.....今まで財布や眼鏡や時計・貴金属、借りた本などは度々置き忘れ紛失させて困ったことはあるが、駐車券の紛失は初体験。
30数年の運転歴にして粗忽者の私としては、これはかなりよい成績ではないだろうかと妙に感心してしまった。
いや、感心している場合ではないが。
先日大雨の日に運転しようとして、突如ワイパーの使い方がわからなくなって焦った。
こんなことではライトの点灯やエンジンのかけ方を忘れるのも遠い日のことではないだろう。

 私、65歳になったら運転免許を返上するわ!
それが世のため、人のため!
でもまだまだ.....そうね......20年以上はあるかしら???


 ★nihaoからのささやかなクリスマス・プレゼントです★
当ブログでお馴染みの私の娘の歌、よろしかったらお聴きください。

    Maju

【Joyful Joyful】は第九の合唱のアレンジをアカペラで
【Bone with love】は自作の曲を婿殿のギター伴奏で歌っています。



知るを楽しむ

2008-12-18 10:00:05 | Weblog
 NHK教育テレビ、月~木で毎夜放送の『知るを楽しむ
一昨日のテーマは『ガンジー・禁欲の矛盾』

 ガンジーと言えば非暴力主義で有名なインドの民族独立運動指導者。
若い日に性欲の虜になっていたために、父親の死に目に会えなかったという悔悟の念を強く抱き、その後自ら厳しい禁欲生活を強いてきたそうだ。
しかし裏話として......暗殺される直前まで毎夜複数の裸の女の子たちと一緒に寝ていたという。
ガンジーのこの不可解な行為は、自らの禁欲に対して確固とした態度で臨むための自己鍛錬の場であったようだ。
ダイエットや禁酒・禁煙をするために、身の回りから食料や酒や煙草を一切排除する凡人の方法とは大いに異なる。
ガンジーの禁欲は、さらなる苦行を課すことに意味があったのだろうか?
北海道大学の中島岳志准教授の解説が大変解りやすく面白かった。

 それにしても特に私の興味をひいたのは.......
この偉大なインド独立の父の名前のカタカナ表記。
なんと! 『ガンジー』ではなく『ガンディー』だったのだ!
耳を澄ましてよく聞けば中島先生の発音も『ガンディー』
番組のタイトルもよく見れば『ガンディー・禁欲の矛盾
Wikipediaでの検索結果も『ガンディー』だった。
英語のスペルでは『Gandhi』だから、より正しい発音表記をしようとするなら『ガンディー』となるわけだ。
あら? ガンジーとガンディーでは同一人物のような感じがしない。

 以前『シェイクスピア Shakespeare』を『シェークスピア』と表記して恥をかいた経験があったので調べた事があるが【北京ダック風春巻き】、平成3年、海部内閣の時に、外来語や外国の地名・人名を原音やつづりになるべく近く書き表そうとする『外来語表記のよりどころ』が発表されたらしい。

 これはあくまでも『よりどころ』と言う曖昧な表現だから、実は、ガンジーやシェークスピアのように、日本語として慣例化された従来の表現も決して間違いではないという。
では何のためのよりどころなのだろうと疑問を感じてしまうが。

 前回の私の記事『カシミアのセーター』
カシミアという言葉はカシミヤという言い方もあるので、私はどちらを使うべきか迷ったのだが、英語では『cashmere』だったのでカシミアの方を使った。
でも厳密に言えばカシミアでもなさそうだ。
爪を表すnailはネイルでネールとは言わないから、mailはメールではなくメイルではないだろうか......などと考えると気分がメイル(滅入る)。

 ここは思い切って外来語は全部アルファベット表記にしたらどうだろう?
そうすれば若者たちの英語力もつくし、外来語が溢れている日本語の見直しにもなるかもしれないね。



カシミアのセーター

2008-12-16 09:30:09 | 手仕事
 先頃、大手百貨店でのカシミア製品の不当表示が発覚した。
すこぶる希少性の高い最高級繊維のカシミア。
生産量1に対して製造量4と言われているから、ほとんどの製品が混紡であることは明白だし、なかにはインチキなモノもたくさんある筈だ。

 さて私は、負け惜しみではなくカシミア製品は買わないことにしている。
私にとってカシミアは、決して高嶺の花なんかではない。
だって.......もう、たくさん持っている!!



 これ全部カシミアのマフラー。
セーターだって、セーターだって.......た、たくさん持っている!
なにしろ、ただで手に入れる方法があるからね
品質に疑問ありって? ない、ない!
 
 実は我らが雀友にして夫の中学時代の悪友K君は、カシミア製品を作るニット工場の社長なのだ。
彼の工場で作ったセーターは、一流ブランドの商標がつけられ高値で大手百貨店で販売される。
不景気の波は押し寄せているが、今も努力して踏ん張っている。
で、仕事が少し暇になると余っているカシミアの毛糸でマフラーやセーターを作ってプレゼントしてくれるというわけ。
夫は実に有益な友を持っている。

 そんな気のいいK君だが、夫には立派なセーターをプレゼントするくせに、なぜか私には冷たいのだ。
彼が私にくれるセーターは........
前後とも後ろ身頃の不良品だったり
袖や見頃が縫製されていない未完成品だったり
サイズミスで仕上げたいびつな不完全品だったり
おまえの体形は、どうせ前後の区別がつかないだろう!
とでも言いたいのだろうか?

 でも『繊維の宝石・カシミア』だもの......ありがたくいただく。
前後とも後ろ身頃のセーターでも、前見頃はMサイズ後見頃はLサイズでも、無理して着ているうちに形状記憶セーターとなるからね。

 衣類の害虫にとっても、カシミアは最高のご馳走である。
夫のセーターが虫食い穴だらけで、もう捨てるしかなくなってしまった。
しかし賢くけなげなnihaoは、K君との友情を無駄にはしない。
穴のあいていない部分をなんとか有効利用できないかと考える。





 今回は帽子を作ってみた。製作時間30分。
軽くて暖かいので、ももちゃんとの散歩の時に使っている。

 ああ、私ほどカシミアをこよなく愛している人間はいるだろうか?
社長!一枚でいいから完ぺきなセーターをお恵みを!



棋士の頭脳

2008-12-14 11:45:04 | Weblog
 将棋の渡辺明竜王に羽生善治4冠が挑戦している第21期竜王戦七番勝負。
羽生は第1局から3連勝したもののその後3連敗。
史上初の永世7冠達成まであと1勝と迫っているが........。

 将棋は弱いが棋士ミーハーの私、プロ棋士に関しては結構詳しい。
豆棋士だった息子と、近隣で開催された日本将棋連盟のイベントには欠かさず参加していたので、実際に何人もの有名な棋士を間近で見たことがある。
しかし残念ながら羽生善治さんと、イケメン棋士の行方尚史さんには会うチャンスが一度もなかった。
米長邦雄さんは
「私の兄貴たちは頭が悪いから東大に行った。私は頭がよいから棋士になった。」
との名言を吐いたが、確かに棋士の頭脳は神秘的。
一体どうなっているのだろう?

 数日前、加藤一二三九段が、自宅のある集合住宅で野良猫に餌を与え続けているのは規約に違反するとして、管理組合や住民から餌やり中止と慰謝料など約640万円の損害賠償を求める訴訟を起こされたことが話題になった。
史上最年少で棋士になり、その後前人未踏の記録を作り上げ「神武以来の天才」と呼ばれてきた加藤九段だが、実は数々の奇行でも有名。

 私は、現役なのにすでに「伝説の棋士」扱いを受けている変人・加藤九段の大ファンだ。
最近はあまり将棋関連の番組は見なくなっているが、夢中ではまっていた時期があり、特に加藤九段のテレビ対局やタイトル戦の解説はとても楽しみだった。
早口な上に何を言い出すかわからない不安感と期待感。
神聖な雰囲気の対局中に、立て膝してズボンをずりあげたりするなどの落ち着きのない態度なども、傍観者には愉快でたまらなかった。
加藤九段を見ていると、ちょっと困った規格外のおじさんのようで親近感を持ってしまう。
 立会人を務める対局中、侵入してきた猫に
「ハロー! 将棋に興味あるかい?」
と声をかけたという逸話がある猫好きの加藤九段の今後の動向が気になる。

 ところで我が家の息子の将棋熱はとっくに冷めてしまったが、将棋をやり始めたころの活躍は大変めざましく、いくつかのタイトルを獲得し全国大会に招待されたこともあった。

 しかし将棋道場の師匠曰く
お父さんから将棋を習わなければ、プロに育てることができたかもしれない。
非常に残念だ! ああ、お父さんさえいなければ...... 
知らずに子どもの足を引っ張っていたオヤジ。
棋士になる絶対条件は純粋培養だったのか!



りんごを磨く人

2008-12-11 10:30:05 | グルメ
 この時期当地では、甘い蜜のたっぷり入ったふじという品種のりんごが出回る。
ほどよい酸味、歯ごたえしっかり、日持ちする人気品種で、冬の贈答品としても人気が高い。
我が家も、お歳暮は30年来『岩手県産江刺りんご』だ。
英語で「ごまをする」という諺は「Apple Polisher (リンゴを磨く人)」と言うそうだが、蟹やら紅鮭などのお返しに化けるのを大いに期待して一生懸命りんごを磨く人は........もちろん私。

 
             


 りんごの味にはちょっとうるさいが、時には不味いりんごに当たることもある。
そんな時、りんごを豪華なディナーの一品に変身する魔法のレシピがある。
りんご、1本300円の赤ワイン、特売の薄切り豚肉、玉葱、マッシュルーム缶の5品さえあれば、メインディッシュとデザートの2品ができる。


             


 ↑【りんごの赤ワイン煮】
皮を剥き六つ切りもしくは八つ切りにしたりんごを、ひたひたの赤ワインと好みの分量の砂糖で20分~30分弱火で煮た後、冷蔵庫で汁ごと冷やして戴く。
アイスクリームやヨーグルトを添えるとさらにグレードが上がる。
ワイン風呂で色っぽく仕上がった熟女のほろ酔いりんごを召し上がれ!

 
             


 ↑【肉巻きりんご】
友人H嬢から20年以上前に教わったレシピ。
「ワタシ料理が苦手だから.......」
と謙遜しながら出してきたが、イーハトーブのメルヘンのごとき神秘的な味わいの煮込みりんごには感動した。
自分の手柄のようにみんなに広めたので、私の近所では一時このレシピが大流行した。
りんごは紅玉が適しているが、最近はなかなか手に入らないので特にこだわらなくともよいだろう。


    

 六つ切りもしくは八つ切りにしたりんごを薄切り豚肉で巻いて爪楊枝で止め、軽く塩・胡椒をふっておく。
フライパンで焦げ目をつけて別皿に取り分けておく。
同じフライパンで玉葱とマッシュルームを炒めてからりんごを戻す。
ワイン(水でもOK)をひたひたに入れ、ケッチャップとウスターソース(2:1の割合)を好みの分量で入れて20分~30分弱火でことことと煮詰める。
サワークリームを落として戴くとさらにグレードが上がる。
簡単・節約クリスマス料理になること請け合いだ。

 
 私好みの痺れるりんごの俳句をみつけた。作者は小澤克己氏。 

   青りんご宇宙の端に置かれあり
   りんご剥く無垢なる詩を生むやうに


イルミネーター

2008-12-08 10:00:05 | 手仕事
 里に二度目の降雪。ぐんと冷え込むこの頃。

 庭の落ち葉はきれいに片付けたし、長靴・雪かきグッズも揃えて用意したし、お歳暮の手配も終了した。
ももちゃんの美容院も予約したし、年賀状作成もほぼ終了。
年賀状は、新しい職場でパソコンの遣い手に成長した夫が作ってくれた。
今年は珍しく元旦に間に合いそうだ。
仕上がりに少々不満はあるが........まあいいか。

 この時期我ら浮かれ夫婦は、巷で噂の電飾ハウスを訪ね歩くのが好き。
冷えきった冬の夜空の下に、数十万個のイルミネーションが奏でるおとぎ話のような世界は、いくつになっても心騒ぐ。
電飾ハウスの仕掛け人は、この不景気な時代に自らの資産を投じ、通りがかりの見ず知らずの人々にひとときの夢・まぼろしを提供してくれる。
いったいどれほど電気代がかかることか?まったく見上げた根性だ。


         

 ↑今年もはや一軒の電飾ハウスをみつけた。
なんともささやかで、流行らない片田舎のドライブインの入り口のよう。
ディズニーワールドのような電飾ハウスとは雲泥の差だ。
しかもこのお屋敷の住人は、貧乏なのか吝嗇なのか......
毎夜たったの一時間程度しか電飾を点灯しない。
このサービス精神に欠けるエコノミック・イルミネーターは誰だ? 
 ワタクシだ!

 さて室内もクリスマスバージョンに。

   


 子どもたちの喜ぶ顔を見たさに、毎年作りためてきたクリスマス・オーナメント。
いっしょにクリスマスを祝うことがなくなって久しいが、きっとこれからもないのだろうと思うとちょっと寂しい。
G・マイケルのラブソング『ラスト・クリスマス』を聴きながら飾りつけた。

          

 ↑このクロスステッチによるクリスマスツリーは、息子の中学の時の家庭科教材。
提出期限の前夜になっても全然手をつけていず、半泣きで家族を巻き込んで大騒ぎ。

「今からではもう無理無理!自業自得だ、諦めなさい!」
「内申書下がるけれど仕方ないわね......。」
「そんな可哀想なことはできないわよ。いいわよ、私が作るから!」

 朝まで一睡もしないで仕上げたのは.......お姉ちゃん。
それなのに弟の方は、その後この刺繍を見る度に
おっ!僕の作ったツリーだね!
と喜んでいた。
まことに人の記憶というものは都合よく歪められていくものだ。
 


背中の銀杏が......

2008-12-04 10:00:02 | おすすめ記事
 先日娘が出演するという芝居見物のために一人で東京に行ってきた。
荻窪の小劇場での三日間公演ということなので、南阿佐ヶ谷のビジネスホテルをとり、一泊だけ娘と宿泊した。
南阿佐ヶ谷駅から荻窪方面に向かう銀杏並木の紅葉が見頃だった。
ホテルのエレベーターの床にも、金色に色づいた銀杏の葉っぱが紛れ込んで張り付いていた。

 若い時から紅テント(唐十郎)とか黒テント(佐藤信)とかのアングラ演劇に興味があった。
アングラ(アンダーグラウンド)は、60年代から70年代にかけて流行した反体制、反商業主義を掲げた前衛芸術運動のことだが、当時の若者たちの間に熱狂的な支持を受けた。
破壊と新生の試行錯誤は、あの時代が求めていたものだ。
でも貧乏学生だったので多くを見る機会はなかった。

 ところが結婚・出産して、アングラ演劇のことなど忘れかけた頃にまた巡り会う機会を得た。
天井桟敷(寺山修司)の流れを汲む小劇場活動をしている友人と、当地で再会したのである。
今年も寺山の戯曲『犬神』という妖しく切ないお芝居を観てきたばかりだ。

 芝居小屋には、娘が小学校低学年の頃から手を引いて連れていった。
劇団『ぴっかり座』の縫いぐるみ人形劇とは違うから、娘にとっては迷惑な同伴であることは承知の上で
「お願いだからいい子でおとなしくしていてね!」
ときっちりと言い含めて。
ところが難解な内容、非日常的な空間のどこが気に入ったのだろう?
幼い娘は初回から夢中になって目を輝かせた。
これは困った。
役者になりたいとだけは言わないでと願って育ててきたつもり。

 さて今回の娘たちの旗揚げ公演。
一生懸命練習して迎えた人生初の舞台、いろいろな思いが込められていたのだろうが、予想以上につまらなかったのでついつい本音で厳しい感想を述べてしまった。
私の心の中に潜む....そろそろ家庭に落ち着いて婿殿のお世話をしてあげてよ....という気持ちをチラチラ出しながら。
はじめは黙って聞いていた娘がついに切れた。
もうお母さんにはお芝居なんか理解する力なんてないのよ!!

 翌朝なんとなく気まずい思いを抱えながら、ふたりで銀杏並木を歩いて地下鉄の駅へ向かった。
はらはらと雪のように舞い落ちる葉っぱを背にして去っていく娘を見送りながら、突如かの有名なキャッチコピーが甦った。


    


    とめてくれるなおっかさん
               背中のいちょうが泣いている