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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

葛藤

2009-12-26 10:30:00 | Weblog
 お歳暮に送った『江刺産りんご』の請求書が届いた。
今年は一軒増やしたので、請求額も例年より一軒分多いはず。
無事全員に届いたことも確認済みだ。
しかし何度請求額を確かめても例年と同じ金額。
気がつかなければよいものをすぐミスに気がついてしまった私。
さて、ここからnihaoの葛藤が始まる......

 夫が退職する前は、ボーナスで支払うことが出来たから家計には響かなかった。
しかし年金暮らしの現在では事情が違う。
貧すれば鈍する。
相手のミスに乗じてもよいのではないかという、さもしい考えがつい浮かんでは消える。
 
 選択肢は5個
(1)気がつかなかったことにして請求額通り支払うか?
(2)とりあえず請求された金額を支払えばよいのではないか?
(3)相手方のミスを正して正規の金額を支払うべきではないか?
(4)長年のお得意さんなので一軒分サービスしてくれたと解釈する。
(5)りんごが値崩れして大幅安となったと解釈する。

 う~ん、こんなに悩んだことは久しぶりだ。
自分一人では結論が出なかったので、折しも傍にいた2名の人物に相談した。

(1)に決まってるべ!請求額通り支払えばいい!
絶対(2)!もし値段を訂正してきたら残りを支払えばいいのよ!

 あえて氏名は伏せるが、彼らには迷いというものが全くないらしい。

 で、私の選択は......ご想像の通り(3)だ。
いったんミスに気がついたものを知らんぷりはやっぱり出来ない。
例え相手が最後まで気がつかなかったとしても、私のやましさは絶対に残る。
現金書留の封筒に、赤ペンで訂正した請求書と増えた金額を同封して送った。
昨日りんご屋さんから、間違いに全く気がついていなかったので大変感謝しているとの喜びの電話が入った。

  ...ああ、今年も正しく生きることが出来たnihaoに幸あれ!...


 ところで、りんごを送った人たちからのお返しの品がこれ↓

     
 
               

 
 なんと今年は『新巻鮭』が3本もやってきた。
秋刀魚や鰯が3匹とは訳が違う。
二人暮らしの我が家の食卓に、これは新たに抱えた悩みのタネだ。
銀色に光る立派な鮭を前にして、一体どのように消費したらよいのかとさらなる葛藤が続く。









B-1グランプリ

2009-12-23 10:40:00 | グルメ
 K-1グランプリでもM-1グランプリでもない、B-1グランプリがこれ↓


        


 隣県秋田の『横手焼きそば』が、今年度のB-1グランプリに輝いたというニュースが届いたのは9月のこと。
横手市は冬のかまくらが有名な街。
ここで教師をしていた作家石坂洋次郎が、この地を舞台にして数々の傑作を生み出したことでもよく知られている。

 マーケットで『横手焼きそば』の麺を販売していたので、休日の昼食用に作ってみた。
太めのまっすぐな麺、具はひき肉とキャベツを入れるのが一般的。
たっぷりの量のまろやかなソースを混ぜて炒め焼きするので作りやすい。
福神漬けを添えるのが本当なのだが、私は自家製の紅ショウガで。
一番大きな特徴は、半熟の目玉焼きをのせて黄身を崩しながら食べるところ。

 B級グルメとは、簡単で安くて旨い庶民の味として地元の人に愛されている名物料理のこと。
今年第四回を迎えるB-1グランプリは横手市で開催された。
『横手焼きそば』の受賞はうなずけるが、あの山と川のある美しい小都市に、26万人の参加者が集ったというから凄い。
又三郎さん】や【kumasan】が、A級グルメの蟹食べ放題自慢をしていたので、私も悔しさを隠してB級グルメでちょっと対抗してみた。

 
 蟹は無理だが牡蛎ならば何とか手に入る。
ちょっと奮発して『牡蛎のオイル漬け』を作ったのでご紹介。
簡単で美味しく一ヶ月は保存できるので、今から作っておくと年末年始に重宝する。
主な材料は牡蛎、サラダ油(オリーブ油でも良いが冷えると固まる)、オイスターソース(牡蛎100㌘に対して大匙1弱)


  



 丁寧に洗った牡蛎をフライパンで強火でから煎りして、完全に水分がなくなったら(7・8分はかかる)オイスターソースをからめる。
冷めたら熱処理した保存瓶に入れ、ひたひたのサラダ油とにんにく、ローリエ、鷹の爪を入れる。
加熱用の安い牡蛎で充分だが大粒の方が豪華。


    


 簡単な割には濃厚で贅沢な一品。
そのまま食べても美味しいし、サラダやパスタ用に使い回しも出来る。
残った油は、ドレッシングや炒め用に使うとよい仕事をする。
保存力はあるが、美味しいのですぐなくなってしまうかも。





綾戸智恵in盛岡

2009-12-20 12:00:00 | マダムH
 思いがけず『CHIE AYADO TOUR 2009ー10』のチケットを戴いた。
母親の介護で活動休止していた綾戸智恵さんの一年数ヶ月ぶりのコンサート・ツアーである。

 18日(金)の午後3時過ぎに、チケットが2枚あるから行かないかと突然H嬢から電話が入った。
このペア・チケット、実は懸賞生活が大好きなK嬢が当てたものなのだが、風邪をひいてしまって体調がすぐれず行けそうにないという。
H嬢も仕事が忙しくて無理だというので、二人を経由して私が幸運を手にした。
正規の価格で買うと一枚7000円するらしい。
開演まで3時間を切っているので私も慌てて支度をした。

 以前から「綾戸智恵のライブに行きたい」とM嬢が言っていたのを思い出し、何度も電話したが一向に通じない。
時間がどんどん迫ってくる......
仕方がない。今回は夫を誘うことにしよう。
しかし奴は綾戸智恵を知っているのだろうか?
「知ってる!知ってる!行く!行く!!」
と凄く嬉しそうな顔をした夫だが、何だか話が噛み合わない。
「携帯電話のCMに出ている可愛い女の子だべ!」
とは......やっぱりねぇ、上戸彩と混同していた。

 当選者に用意されていたのは3階席で、ステージは遙か彼方。
小柄な体で縦横無尽にステージ上を駆け回る綾戸智恵さんの姿は、遠くから眺めるとマリオネットの動きを見ているような感じだったが、パワフルな歌声を楽しむのなら3階席でも充分である。
ジャズ、シャンソン、クリスマスソングなど素敵な選曲ばかり。
今回は従来のエネルギッシュなイメージを一新して、優しく静かにじっくりと聴衆に語りかける演奏だった。

「我が家のクリスマスは26日です。なぜならケーキが安くなるから.....」
「これからは女優業もやっていきたい。『送られ人』とか.....」

 一曲歌い終わる毎に楽しいお喋りが延々と続く。
自らを『歌う漫談家』と言ってはばからぬ綾戸さんの大阪弁トークは、実に軽妙で愉快だ。

 「介護のために歌を放棄するつもりも、歌のために介護を放棄するつもりもない」
ライブ終了後に打ち明けてくれた介護の実体験のお話がとても印象的だった。
介護と演奏活動を両立する難しさを全く感じさせない綾戸智恵さんは、元気いっぱいのおばはんだった。
 




地に堕ちた姑

2009-12-18 11:40:00 | Weblog
 親から授かった大切な自分の名前だが、その名前、はたして一日何度呼ばれることがあるだろう?
私の場合なら......お母さん、奥さん、おばさん、または名字などで呼ばれることが多い。
夫にいたっては「おい!」が私の名前の通称でまことに腹立たしい限りだが、私も「ちょっと!」で済ませているので、この勝負は引き分けだ。
実父母も義父母も亡くなったので、名前で呼ばれる機会は減少の一途。
こんな毎日を重ねていると、そのうち自分の名前を忘れてしまうかもしれない。

 結婚してすぐに舅から
「これからは自分の娘と思ってnihaoと呼び捨てにする!」
と宣言された。でもすぐその後に
「それともnihaoさんと、さん付けにして欲しいか?」
大真面目な顔をしていたので、初めて家族として迎える嫁をどのように呼ぶかは、舅にとっても大いに悩まされた問題だったのだろう。
今なら笑い話として懐かしく思い出されるシーンだが当時の私の思いは
 [私を呼び捨てにしてよいのは実父母と夫だけよ!]
かなりのショックを受けて泣きたくなった。

 以前友人T嬢が婚家の集まりに手伝いに行った時に、大勢の前で姑から
「T子って言うのは誰だったかな?」
と言われて恥をかかされ
「私は何年経っても名前を覚えては貰えない嫁なのよ!」
と婚家への怒りを露わにした。
T嬢の姑、悪意があったのかうっかり忘れたのか天然ボケだったのかは定かではないが、存在感を出せない嫁の方にも幾ばくかの責任があるだろう。
しかし当人にとってこのシーンは、いくら月日を重ねても笑い話には転化されないかもしれない。
それでなくともデリケートな関係の嫁(婿)と姑。
   名前だけは忘れないで欲しい!!


 ところが......
先日、我が家の婿殿の父上に用があって電話をかけた。
何度電話しても留守で連絡がとれず困っていたら
どうやら私が婿殿と婿殿の父上の名前を混同して、仕事中の婿殿の携帯にせっせと電話していたことが判明した。
私も婿殿の名前を失念した馬鹿姑である。

 ウチの婿殿、一家に一人いると大変重宝な....あっ、いや、何でも出来る大変存在感のある立派な婿殿だ。
父上のお名前と勘違いして間違うとは、酷すぎて姑の風上にも置けない。
もちろん悪意があってやったことではないので、出来るだけ速やかにこのシーンは忘れて欲しい。





夢見るりんごのポタージュ

2009-12-16 10:30:00 | グルメ
          


 『夢見るりんごのポタージュ

 大好評(どこが?)だった『りんご鍋』に続くりんごシリーズ!
ジャガイモのポタージュのレシピに、4人分で半個のりんごを使用する。
りんごの仄かな香り、爽やかな酸味と甘みが楽しめる上品で優しい味のスープ。
りんご鍋よりはオススメ度が高い。
浮き実にした赤いりんごの皮の細切りが、スープの色・味・食感の効果的なアクセントになった。
クリスマスにぴったりのスープではないだろうか?

 今どきの世相は、外食で消費するよりも自宅でちょっと贅沢な食卓を囲む傾向にあるとテレビで言っていた。
りんごを料理に使うのはもったいないという主婦感覚をちょっと見直してみよう。
 過去の「りんごづくしレシピ」はこちら→【りんごを磨く人

 ブログ記事のネタがなくなるとグルメ記事でお茶を濁しているが.....
私のレシピを参考にする人などほとんどいないと思っていたが、実はグルメ記事を書くとアクセス数が伸びることに最近やっと気がついた。
これは......かなり心して書かなければならないぞ。


 ところで我が家のお歳暮は、もう30年以上も奥州市・江刺産のりんごだ。
生産農家は奥州市に住む友人の実家、送り主の名前はもちろん夫だが、今年に限ってだけ全部私の名前で依頼することにした。
なぜなら今回初めて、頑張って長生きしている私の叔母にも敬意を表して送ることにしたから。
ボケ始めてきた叔母を混乱させても大変だと配慮したのだ。

 するとすかさず奥州市の友人からメールが届いた。
「送り主の名前がnihaoさんになっていましたが、ご主人様がお亡くなりになったのかとみんなで心配しております。」

 お歳暮の送り主の名前を変えただけで、このように推測されてしまう年齢となってしまったのかとショックを隠しきれなかった。
もし私がもう少し若かったなら
....nihaoさん、ついにご主人に捨てられたみたい。やっぱりねぇ.....
などと邪推され、同情というよりはヘンに納得されてしまうのだろうか?

 夫も
「おいおい!俺のことを勝手に殺すな!」
と慌てていたが

     実感.....送り主の名前には細心の注意を払うべし!

 



問題解決

2009-12-14 11:00:00 | 中国語
 鳩山新政権はアジア外交重視の政策を打ち出し、小沢一郎幹事長も600人の人員を引き連れ中国詣でをしている。
今必要なのは訪中団なのか訪米団なのかは意見の分かれるところだ。

 今年から個人(富裕層)の旅行も解禁となり、日本への中国人旅行者も目立って増加している。
最近、当地のような片田舎の観光地やレストランでも中国人旅行者をたくさん見かける。
中国語学習者としては「ニーハオ!」と気軽に声をかけ、自分の中国語がどの程度通じるものなのか確かめてみたい気持ちを抑えきれない。

 もしかしたら......
日本の辺境の地で、中国語を学ぶマダムに声をかけられ親切にされたことが、中国のネット上かなんかで話題となり
日本はよい人の住むよい国だ!」との好印象を与え
旅行するなら絶対に日本だ!」と考える人をもっともっと増やし
nihaoによる「ニーハオ!」のひと言が、日中友好の民間外交の効果をもたらし、さらには疲弊した日本経済に巨大中国マネーを引き入れるための一助となるかもしれないなどと妄想は膨らむが.......

 それにつけてももっと勉強しなければと、某協会が主催した短期中国語講座に参加した我ら三婆(さんばば)【三婆とは
未知なる20数名の学習者と知り合いになり、楽しく有意義な時間を過ごした。

 現在我らの教室で絶対的に不足しているのは講師と生徒。
講師不在の状態で自主学習を続けているものの、語学教室に講師がいないのは異常事態だ。
会の存続と活性化のためには新しい仲間も欲しい。
そこで勧誘のプリントを作り、この場を借りて積極的に会員獲得の営業に乗り出した三婆。
なんと即刻一名のオヤジ.....じゃなかった、紳士の入会が決定!
もう一名の紳士からも見学に来るとの電話があった。
こんなに急に増えてどうしよう?

 残るは講師の問題だが、留学生に声をかければ講師を見つけることは簡単で、実際内定しつつあったのだが、どうしても今までの講師・S嬢との縁を諦めることができなかった我ら。
彼女のことを心配しながら一ヶ月半待ち続けていたが、ついに連絡が入り、いろいろ説明を受け話し合った結果、また教えて貰うことが可能となった。

 変わらぬ講師と新しい仲間の参加。
没関係! 没問題! ほっとひと息.....



 

幼なじみ

2009-12-10 10:00:00 | Weblog
 あまり詳しくは書けないのだが......

 先日夫が、職場において調査・研究(ってほどのこともないが)したことを、公開講座で発表する機会を得た。
このような書き方をすると、nihaoの夫はなにか難しい学問をしている研究者のような印象を与えてしまうかもしれないが......まさか、まさか!
でも勝手な誤解は大いに結構。

 特に宣伝をする訳でもないので、この手の講座にはほとんど人が集まらない。
残念ながら聴衆ゼロでお流れになることも多々ある。
世間の人々はそんなに暇ではないのだから、それも致し方ないであろう。

 子どもがライブをすると聞いたら遠くまでいそいそと出かける私も、夫のライブ(?)には無関心、のこのこと出かけるようなことはしない。
前日にM嬢が遊びにきたのでちらっと話をしてみたが
全然おもしろくなさそう~。行かない!
と、M嬢の関心を惹くこともできなかった。

 しかし......M嬢、さすがに我らの雀友にして夫の幼馴染みだ。
冷たい素振りを見せながらも全くの知らんぷりは出来なかったのであろう。
やはり雀友にして幼馴染みのK君を無理矢理伴って会場に現れた。

 ビックリして慌てたのは夫だ。
なぜなら聴衆はM嬢とK君の二人だけ。
苦労して書き上げた原稿も空しく、意気さっぱり揚がらず

こいつらさえ来なければ講座はめでたく流れたのに......」
こいつらだけだったら、家で麻雀しながら説明できるのに......」

 と、こっそり思ったとか、思わなかったとか。

 「俺たちを前にして、無理して標準語で喋ることもないのによ~!」
と言うのはK君の感想。
「さあ、さあ! 今夜は慰労麻雀大会をしよう!」
とはしゃぐのはM嬢。
私は炊き込みチキンライスを用意してみんなの帰りを待っていた。





大家と店子

2009-12-06 12:55:00 | Weblog
 夫の両親が残していった家を他人に貸し、にわか大家になった我ら。
今どき古くて寒くて不便な家に住みたいと言う人がいるとは思ってもみなかったが、借り手は案外早く見つかった。
しかし最初の頃は家賃の取り立てにも大変苦労した→【夫の苦悩

 以来度々この記事を読んだ友人たちから
「きちんと家賃が入っていますか?」
と訊ねられることがあるが、大丈夫!
家賃は夫の小遣いになるので、夫がひとりで頑張ったのである。
今では彼女の給料日に、夫の口座へと自動振り込みされているようだ。

 私は店子嬢にはまだ一度も会ったことはないが、夫は時々出かけて大家らしき仕事をしている。
大型台風が本県を直撃した日も、倒れて壊れそうになっていた板塀を、全身ずぶ濡れになって何時間もかけて修理してきた。
なかなか難儀な大家業である。

 実はこの店子嬢、我が家の娘の小学校時代の同級生である。
名前がちょっと珍しいので契約書を見たときすぐ気がついたが、もちろんそんなことはおくびにも出していない。
気詰まりな思いをさせても気の毒だし、大家と店子のクールな関係を崩してはいけないと考えたのだが.......やっぱり気になる。
爺爺・婆婆の家で、家族全員幸せに暮らして欲しいと祈っている。

 先日店子嬢が夫に
「私たち家族はこの家が大好きです。子どもたちも伸び伸びとしています。
もし将来お金ができたら、この家を買いたいのですが......」
と言ってきたそうである。
私たちはビックリしたが、そのような前向きな気持ちでぜひ頑張って欲しいと思う。
なんだかとても嬉しい気持ちにさせられた。

 そして今朝、夫の携帯に店子嬢からのメールが......
(おいおい!いつの間にメル友になっていたんだ?!)

 『アドレス変更のお知らせです。我が家の家族は全員新型インフルエンザにかかってしまいました。大家様のお宅では皆様大丈夫でしょうか?どうか気をつけてください。』
夫も私も、子どもたちからだってこんな優しい言葉をかけられたことがないから、たとえ社交辞令と知ってはいてもじんときた。
私たちは思わず「可愛いねえ」と呟いた。

 『大家と言えば親も同然、店子と言えば子も同然」という古い諺がある。

 夫の小遣いが少々減っても私の懐は全然痛まない。
「契約更新の時に、お家賃を少し安くしてあげましょうよ!」
と提案してみた。
しかし夫は返事をしなかった......

 
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りんご鍋

2009-12-03 10:00:00 | グルメ
           

 朝夕はかなり冷え込むが、日中はポカポカ心地よい小春日和が続く。
新しい遊歩道が完成したというので、ちょっと鞍掛山までお散歩に。
写真の岩手山の手前の、馬の背に乗せた鞍のような形をしたのが鞍掛山。
標高897m 、ハイキング感覚で誰でも気軽に登ることが出来る。
キャンプ場入り口に、この辺りの山々やこの近辺を愛してやまなかったという宮沢賢治の詩碑がある。

     「くらかけ山の雪」

   たよりになるのは
   くらかけつづきの雪ばかり 
   野はらもはやしも
   ぽしゃぽしゃしたり黝(くす)んだりして
   すこしもあてにならないので
   ほんたうにそんな酵母のふうの
   朧ろなふぶきですけれども
   ほのかなのぞみを送るのは
   くらかけ山の雪ばかり
    (ひとつの古風な信仰です)


 「酵母のふうの 朧ろなふぶきですけれども」とは......???
なんとシュールな感覚であることか。
賢治の詩は難解だが、見えないものまで見るのが詩人だから、意味など全然解らなくてもよいのだ。
ちなみに私は作者と同じ位置に立ち、この詩を10回以上読んだ。
もちろん理解出来なかったが、この詩の中の雪は温かそうな感じがする。

 
     


 近づく冬を目前にした穏やかな風景。
雪が降るとここは「歩くスキー」のコースになるので、年間を通じて多くの人々がそれぞれの目的を持って訪れる。

 ここから僅かの距離のところに『千年の名湯・網張温泉』がある。
森林浴は出来なかったので、代わりに温泉浴をすることにした。


          


 温泉を楽しんだ後は、岩手名産フジの『りんご鍋』を戴く。
ポトフ(西洋おでん)風にブイヨンで煮込んだりんご鍋は、りんご産地の人々の創意工夫の感じられる絶品鍋だ。
煮くずれを防ぐために皮付きのまま煮ているのが、目にも鮮やかで美しく賢い調理法だと感心する。
フジ特有の酸味と甘みがスープの中で優しい味に変化して、疲れた心身を癒してくれる。
最近人気が低迷しているりんご。
この鍋を考案した人物は、実に郷土愛豊かな優れた調理人だ。


   みなさん!『りんご鍋』を食べましょう!!


 (註)『りんご鍋』は、網張温泉の名物料理ではありません。
    nihaoの思いつき節約料理です。





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