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民話の里・遠野市で開催されている町家のお雛様にでかけてきました。
これは江戸時代中期のお人形。
お内裏さまの位置が逆なのは京風の影響を受けているからです。
お雛様は女の子の固有の持ち物ではなく、代々受け継がれて来た家の財産だそうです。
一切の管理を任される女たちにとっても、それは大変誇らしい仕事であったろうと思います。
またしばし、嫁、姑の深刻な確執の種となるほどの重要な仕事でもあったようです。
以上のことは、お雛様にも負けないほどの美しい語り手である商家の奥様からお聞きしました。
古さを全く感じさせないみやびな姿は、長い歴史の中で大切に保存されてきたからです。
幾多の政変も飢饉も戦争も震災も、一族の幸も不幸もすべて承知のお人形たち。
どんなことがあっても永遠に変わらぬ雛の微笑みをじっと見ていると、私はちょっと・・・
ごめんなさい。ああ、なんだかそこはかとなく怖くなってしまいました。
お雛様って時々、薄笑いを浮かべながらまっすぐにこちらを凝視してくることがあるのです。
いえ、そんなことを考えるのは、よこしまで穏やかならざる私の心持ちのせいに他ならないのですが。
そういえば今年もまた埃をかぶった段ボールの中で横たわっている我が家のお雛様。
来年こそは日の目を見せてあげることにいたします。
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遠野市には至るところに河童伝説が息づいています。
誰もが見たことも捕まえたこともないけれど、どこかにいそうな気がする未確認動物・河童。
驚いたことに遠野駅前の河童たちは皆、色違いの温かそうな毛糸のマフラーをかけてもらっていました。
県内でも有数の厳寒地である遠野市。
毎年冬になるとマフラーをするそうですが
「河童がどうか風邪などひきませんように」
きっとどこかの親切な方が用意してくださったのでしょう。
私の写真では不鮮明なのでこちらを参考にしてください→マフラーを巻いた遠野駅前の河童
ここの河童は、遠野市内によくあるいたずら好きの愛らしいマスコットキャラクターの雰囲気はありません。
スリムだけれど力強く、どちらかというと不可思議な力を持つ物の怪とか妖怪のような非日常的存在のイメージの河童です。
初めて遠野駅に降り立った旅人はみな、この異様な河童群像に驚嘆の声をあげるのではないかと思います。
それぞれが抱いていた河童のイメージを大きく変える力があり、民話という摩訶不思議な世界に踏み込む期待が膨らみます。
風刺が効いた立派な芸術作品で、私も個人的に大好きです。
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マフラーをしていない時はこんな感じ。
言わなくてもよい(言わない方がよい?)見解かもしれませんが、ここの河童たちに色鮮やかな化繊のマフラーは・・・
ごめんなさい。全然似合わないような感じがしました。
私の意見は遠野市の心優しいどなたかを傷つけることになるかもしれません。
もしかしたらなんらかの理由や事情があるのかもしれません。
でももし私がこのカッパ群像の制作者であったなら
「そのようなご親切はどうかお構いなく!」
と固辞すると思います。
傘地蔵のお話には感動した私ですが、襟巻き河童のお話にはちょっと違和感が・・・
マフラーが目立ちすぎて作品の世界観をだいなしにしてはいないでしょうか?
それにたぶん河童という種族は遠野の寒さなんか屁の河童さ!と言っていると思います。
確か、昨年の暖かい頃から拝読しておりました。
いつもいつも、読むだけでしたが……
この話題には、専攻していたもので(とはいえ、学生時代の話で河童専門家ではないです(笑))、少しお話しさせてくださいませ。
私が知る限りでは、河童の話は、基本温かい水温の頃が基本で、河童も冬眠、もしくは冬には活動が極端に鈍るのではないかと考えています。
遠野は寒いでしょうし。
春頃に目覚めるといったような書き出しのものも、あったと記憶しています。
文献を提示できるほど現役の思考回路ではないのが悔やまれますが、マフラーは必要なのです!(力説)
すみません、初見で失礼をいたしました……。
実は河童の生態に関しては全く無知です。
もしこの記事に、河童専門家諸氏や遠野市民の反論や反感があったらどうしよう?いやそれも一興か?などと考えてはいました。
しかしやはり弱いところは突かれるものですね(笑)
私もちょっと調べてみましたら、河童は両生類なので冬眠するそうですね。
寒さにもあまり強くはない動物なので、マフラーをかけてあげるという遠野市民の親切心は理にかなった(?)好ましいものです。
ただ・・・私感としては、人間の善意など絶対に受け付けないような悪人顔の河童たちにお洒落なマフラーはちょっと違うかなと思ったのですが、かなり前からこの習慣は続いているようで、今では遠野の風物詩となっているのやもしれません。
旅人の戯れ言としてどうかお見逃しくださいませ。
私の方こそ、遠野市民さんでもない余所者の戯れ言なので、お気になさらないでください。
カラフルな化繊マフラーより、折角ならば羊毛でシックな色合いのマフラーならイカす(笑)んじゃないかとか、余計なことを想像してしまったのは内緒です。
確かお馬さんも食べちゃうような怪力の河童さん、羊さんなんかペロリよねぇとか、更に飛躍して考えてしまいました。
脱線してしまいましたが、お伝えしたかったのは、記事を拝見していて、かの遠野物語の地、気分転換にちょっと旅行にでも行きたくなりましたということでした。(脱線し過ぎました(笑))
いつもほっこりするブログ、ありがとうございます。
もうお嫁に行くわけもないのにねぇー。(笑)
でも、お顔も衣装も、ちょっと…というお雛様、今後どうしたらいいのかなぁと、思案しております。
人形供養にでも、だすしかないのかしら?
かっぱ、こうやってみると、結構妖怪のようですねー。
私の頭の中のかっぱは、ぬいぐるみの河童なので、全然違いますねぇー。
ブログを公開していて一番の喜びは、思いがけないコメントです。
いろいろな方に読んでいただいて繋がっているのだなと嬉しく思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
>かの遠野物語の地、気分転換にちょっと旅行に
どうぞどうぞおいで下さいませ。
遠野は四方を山に囲まれ、静かで美しくこじんまりとした里です。
この地に立つと民話が生まれた必然性を体感出来ると思います。
駅前の河童さんたちにもぜひ会ってあげてくださいね。
我が家はたった2個だけれど、最近何だかうっとうしい気分。
立派なお雛様なら代々受け継いでもらいますが、そんな代物ではないし・・・
ともしびちゃんのところも絶対いらないって言うし・・・
ああ可哀想なお雛様。
以前調べたところ、子どもが成長したらお雛様のお役目も終了で始末してもよいとありましたけれど・・・
遠野駅前の河童のブロンズ像は、ふだん私たちが描いていた愛らしい河童のイメージを覆してくれます。
たぶんこちらの方が真実の姿に近いのかも???
そうなんですね!
我が家のお雛さまも七段飾りで場所ふさぎでした。近頃はコンパクトなお雛さまが多く、出すのも片付けるのも楽そうです。
Uちゃんには木目込みのお雛様を買って、我が家のお雛さまはお焚き上げしました。
お役目終了で始末しても良いとは知りませんでしたので、nihaoさんのコメントでなんだかホッとしました。
遠野は一度行きたいとは思っていますが、なかなかチャンスがありません。妖怪河童の像も見てみたいですね。
両親にはコンパクトなのが欲しいと何度もいったのに、なぜか遠慮していると思われた(笑)
貸家暮らしの時はもちろん、自宅を持ってからも飾ったりしまったりは大変な作業でした。
正式に飾ったのは10回くらい。
後はお内裏様とお雛様だけの略式です。
遠野の商家の奥様が仰っていましたが、お雛様は毎年飾る必要はなく、何か特別のことがあった時だけでよいそうです。
そのお話を聞いて安心しました。
あっ、しまった! 始末の仕方を聞いてくればよかった・・・
息子達の所には立派なお雛様があるのですが、片隅にでも飾って欲しいと思い3日ぎりぎりに贈りました。
「ありがとう~」の言葉と、「もう少し早く送って欲しかった」と。
「お嫁に行くの遅くなるからすぐに仕舞うんだよ」と・・・
ほぅ~~若いのに、そんな事思ってるんだなと、可笑しくなりました。
今年は特別雪が多いから、河童さんのこと思ったのでしょうね。
やはり物足りない。私も小さなお雛様欲しいです。
最近よく見かける吊るし雛、あれ可愛いですね。
もうちょっと若かったら滅茶苦茶たくさん作っていたと思います(笑)
すずめさんは今年もお雛様を飾られたことと思います。
すずめさんのお人形は、ご両親の思い出に繋がるだけではなく、震災を乗り越えた大切なお雛様ですものね。