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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

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もう一度会いたい

2011-11-10 19:54:35 | ももちゃん
 友人のyumekoさんが、ブログを読んで我が愛犬の死を知り弔花を送ってくださいました。
yumekoさんは東京都大田区の【夢や】という素敵な花屋さんのオーナー夫人です。

 yumekoさんのブログ【夢だより 花だより】で、最近はペットの死を悼み花を贈る人が増えていることを知りましたが、まさかももちゃんが戴けるとは...
思いがけないご厚意に感謝感激です。
舅・姑が眠っている仏壇より華やかになったももちゃんの祭壇↓
なんと言っても持つべきものは友達 いや花屋の友達です。



  



 ももちゃんは、ペットの葬儀屋さんで火葬してもらいました。
ゴミ処理場でも焼いてくれるのですが、ゴミと一緒に焼却されるのは不憫なので、葬儀屋さんにお願いしました(一万七千円也)
この金額には、葬儀屋の社長さんによる簡単なセレモニーが付いています。

 社長さんの下手くそな般若心経とか、あらかじめテープに録音されているペットからの感謝の言葉(お父さん、お母さん、ももは大変幸せでした...みたいな)とかを聞かされます。
私はその作られた嘘くさい世界にちょっとうんざり。
オットーにいたっては笑いを噛み殺すのに苦労していました。
このような神聖(?)な場で真面目になれないことが、我ら夫婦の最大の弱点です。
 
 セレモニーが終了すると、ももちゃんは数珠とお守りを身につけてもらって火葬場に移動しました。 
火葬に要する時間は40分ほどです。
我らはお茶とお菓子が用意されている部屋で待っていました。
その部屋にあった【犬と私の10の約束】を読みながら、私ははたしてよき飼い主であっただろうかと自問自答していました。
よき飼い主ではないとしても、悪しき飼い主ではなかったと思うのですが......

 社長さんが
「癌などの病気がある犬は焼くのに時間がかかりますが、ももちゃんはとても早くきれいに焼けました。」
と言ってくれたので、なんだか誉められたような嬉しい気分になりました。
穏やかな死であったことが幸いです。

 「おい、骨壺を落とすなよ!」
やっぱりね。言わずもがなのことを言うオットー。
言われた通りに細心の注意を払いながら帰宅の途に就きました。


 「私はペットロス症候群にはならない!」
と常々断言しておりましたが、どうやらそれはちょっと違ったかも...

 生前とりためておいた写真を飽かず眺めていたり
特に死の数時間前に撮った動画を繰り返し再生しては、ぐすぐすと鼻をかんでいたり
窓を叩く風の音に、ももちゃんが帰ってきたような気がしたり
どのような方法でもよいから、もう一度だけ会いたいと願ったり

 ああ、もしかしたらこういう症状をペットロス症候群と言うのでしょうか?
たかがペット、されどペット。
それにしても両親との別れの時にも感じなかったこの寂しさはなんでありましょう?









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最後の夜?

2011-07-27 13:03:00 | ももちゃん
パソコンのモニター中央部分に[コントラストを調整します]
と書かれた11㌢×4㌢の長方形の枠が突然出現しました。
この文字枠、5秒onの2秒offというせわしなさ。一日中点滅状態です。
コントラストを調整します・ウイルス?

 画面のど真ん中に邪魔ものが侵入しているとはいえ、7分の2拍子(?)で元に戻るのだから、その間隙を縫って進めば全く使えない訳ではありません。
スクロールしたり根気よくwaitingすれば使えます。
いや、むしろテトリスをする場合は難易度が上がってスリル満点! 
こんな楽しみ方もあったのかとちょっと驚いてしまった次第です。
でも願わくば現状と反対の2秒onの5秒offであって欲しかった。
その方がもっと使い勝手が良かったのでは...なんてのんびりしている場合ではありません。
モニターを買い換えることにして、マダム御用達の業者さんにお願いしているのですが、まだ持ってきてくれません。ぷんぷん!


 news!  連日の暑さ、老犬ももちゃん、ついにダウンか!?

 ももちゃんが台所でバッタリと倒れました。立ち上がる力もありません。
目を閉じ、あえかな息づかい。かなり苦しそう。
以前から、もういつ天に召されても不思議ではない状況です。

 「もしかしたら今夜が最後の夜になるかもしれないなぁ...」
オットーの素人判断に私も納得、覚悟しました。
一応ペットの葬儀社の電話番号も控えておきました。
今夜はずっと彼女の側について見守っていようと思いました。

 哀れさが募ります。切なくてたまりません。
どこか痛いところや苦しいところはないのでしょうか?
今までは死んだようによく眠っていました。
今夜ついに眠るように死んでいくのでしょうか?
ああ神様!死と眠りのあわいが曖昧であることに感謝します。
でもペットの死が、このように安らかで静かに訪れるものならば、飼い主としてこんなに喜ばしいことはありません。
私は小さな彼女をひしとかき抱き、最後のお別れを言いました(お別れの言葉って、生きているうちに聞いてみたいものよね)
ももちゃんの身体は一回り小さく軽くなったような感じがしました。





「ももちゃん...
今までたくさんの幸せをありがとう。
あなたのおかげで我が家はいつも笑いが絶えませんでした。
感謝の気持ちで胸がいっぱいです。
あなたはお手もお座りも出来なかったけれど、可愛さだけは満点でした。
ヒト語だってたくさん理解出来るお利口さんでした。
あなたを忘れることは、決して決して....」


 感情が高ぶってきて涙が溢れ出てきました(まだ生きているのに!)
そして一方で冷めている私がいて、このようなドラマチック劇場を演じる自分を恥じてもおりました。
それにしても我らの17年間の濃密な関係に対して、なんと月並みな言葉しか浮かんでこないことでしょう!
これではももちゃんを満足させてあの世へ送り出すことは困難です。

 まだ生きているのにお別れの言葉を述べるのはやはり時期尚早でした。

 翌朝四つ足ですっくと立ちあがったももちゃん、いつもと同じように元気に家の中を散歩し始め、いつもと同じようにご飯をたいらげ私たちを驚かせました。
「意地でも死ぬものか!」と我らをあざ笑っているかのようです。
そして今日も元気です。

 ももちゃん、長生きしてください。だからといって...
    
           死んだふりをするのはやめましょう










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おしめ様

2011-06-07 13:20:00 | ももちゃん

 

     [ おしめ様とお呼び!]



 老犬ももちゃん、ついに終日紙おむつのお世話になることにあいなった。
惚け始めてはいたものの、自分のトイレで用を足そうとする習慣だけはまだ辛うじて覚えていたのに.....

 すでに視覚・聴覚・嗅覚の機能のほとんどを失っていると思われる。
しかし老いてもなお、飼い主の決めたルールの中で生きていこうと懸命に努力する姿には心打たれる。
ももちゃんを見ていると、おおげさに聞こえるかもしれないが、犬にも生の尊厳があるような気がしてならない。

 しかしここへ来てトイレの習慣が全く欠落してしまったのにはうろたえた。
テレビを見ている私たちの眼前で、食事中のダイニングテーブルの足もとで、はたまた来客中のリビングのど真ん中でも平気で粗相をするようになった。
しかも犬も歳を取ると頻尿になるというのは本当だ。
古いシーツやタオルを裁断して大量の雑巾を用意したが、いずれ大変なことになるのは目に見えている。
困り果てた私は、近所の動物病院へ『老犬のためのおむつ生活』の相談に出かけた。

 ヒトの赤ちゃんの紙おむつで代用すると安くて便利ですよ。 

 親切なドクターは、ご自分のお子さんの紙おむつを使って丁寧に使い方を指導してくださった。
大きな違いは前後を全く逆にあてがうこと(お腹部分が背中にくる)と、ヒトの赤ちゃんにはない尻尾用の切り込みを入れることだ。
ももちゃんは特に嫌がる風でもなく温和しく試着させてくれた。
ぴったり身体にフィットして絶大なる安心感がある。
私はさっそく紙おむつを求めに量販店に出かけた。

 普段は見過ごしてきたコーナーだが、なんと大量かつ豊富に並んでいる紙おむつ群よ!
最近の紙おむつの三大特色は「もれない」「むれない」「かぶれない 」
さらに模様の色が変化して替え時を教えてくれたり、マジックテープの耐久性も上がっているという。
ももちゃん、あなたは良き時代に生まれてきて幸運だったね。

 そう言えば家々の物干し竿から布おむつが消えて久しいけれど、私の子育て時代は布おむつが一般的だった。
紙おむつは高価な割には粗悪品が多く、賢い母親は紙おむつなどは使わないものだと教えられてきた。
使い捨てという新感覚を受け入れることがことが出来ない最後の世代でもあった。
母から娘に姑から嫁にと、長い女の歴史の中で絆の如く受け継がれてきた布おむつだったが、いつの間にか何の抵抗もなく消えてしまったところをみると、いかに紙おむつの進化が際立っていたかが実証されるというものだ。


 さて、どれを買っても同じなのに、どれを買おうかと大いに迷う現代紙おむつ事情。
真剣な目つきですべての製品を手にとって吟味した。
しかし段々アホらしくなってきた。
傍目には私は、孫のおむつを探している気の良いお婆ちゃんに見えたことだろう。

 はたして我が家においては....
こんなに優れた紙おむつの性能を、ももちゃんだけが独り占めしてよいものだろうか?
大きな声では言えないけれど、やっぱり私、愛犬よりも愛孫用で買ってみたいと密かに思うのであった。


 




 
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情け無用のトリマー

2011-02-07 12:40:00 | ももちゃん




 さて我が家のプリンセス、お手入れ不足で小間使いのように汚れてしまった。
12月初めから一度も美容院に行っていない。
ストーブの前に陣取ると、熱風とともに仄かな生ゴミのような匂いが漂ってくる。

「そろそろももちゃんのシャンプー、カットいかがですか?」
と毎月必ず電話をくれるトリミング・サロンが、このところ全然電話をくれなくなったのだ。
どうして電話をくれないのだろう?
ももちゃんのこと、もう死んだと思っているのだろうか?

 こちらから連絡すればよいだけのことなのだが、私としても電話をはばかる事情がない訳ではない。
16歳にもなる老犬のトリミングなど、どこのサロンだって大迷惑な話なのだ。
年を取るにつれだんだん温和しくなるのならよいけれど...
鳴いたり吠えたり噛みついたりの阿鼻叫喚で、ももちゃんが大勢のスタッフさんの手を煩わしていることは確実だ。
古くからのつき合いだから無理してやってくれていたのかもしれないが、それにしてもここにきて知らんぷりされるのは大変辛い。

 そう言えば近所にトリミング・サロンがオープンしたのを思い出した。
もしかしたらやってもらえるかもしれないと淡い期待を抱いて訪ねてみたが
「ウチは10才以上はお断りしています。」
いともたやすく拒否された。

 老犬は美しくなってはいけないのか? 清潔に暮らしてはいけないのか?
そのあまりにも傲慢な態度に私は我慢が出来なくなって
「では10才以上の犬はどうしたらよいのですか?」
としつこく食い下がったが軽く無視された。
愛玩犬としての犬の寿命は10才までですよと言われたも同然の失敬な態度だ。
自分の技術が未熟なのを犬の年のせいになどしてほしくはない。

 全国のトリマーに告ぐ! 「もっと技能を高めよ!
 

 帰り道、私は悔しくて悔しくて涙を抑えることが出来なかった。
たぶんこれが、私がももちゃんのために流した初めての涙...
考えてみたらこの16年間、ももちゃんは我ら家族に[穏やかな笑い]だけを提供してくれていた存在だったのだ。

 オットーと相談して、もうこれからはトリミング・サロンを当てにせず自分たちでやることにした。
ももちゃんが頑張って長生きしているのだもの、我らも頑張って応えていこう!
シャンプーはオットー担当、カット&ドライは私の担当。
全力で抵抗して大騒ぎするももちゃんに、情け無用のトリマー我ら。
浴室はまさに地獄絵図だ。



            



 どこも変化していないように見えるかもしれないが、顔に少しだけ鋏を入れた。
鋏を使うのは想像以上の難しさだ。
いつもならサロンから戻ってくると若返って可愛くなるももちゃんだが、なんだかしょぼくれた年寄り顔になってしまって哀れな感じ。
プロの仕上がりとの違いを実感するが致し方ないか....





 
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プリンセスももの誕生日

2010-12-18 12:03:00 | ももちゃん




 先日16歳の誕生日を迎えたももちゃん。
シーズーの平均寿命は12~14歳だという。
「元気で16回目の誕生日を迎えさせたい」が、今年の私の願いのひとつだった。
今ホッと一息ついているところ。

 ちなみに「自分のペットをちゃんづけで呼ぶのは馬鹿みたい!」とよく非難される。
「ももちゃん(桃張)は、アグネス・チャンやレスリー・チャンと同様にももちゃんまでが本名なのよ!」
...とは以前も書いたことがある苦し紛れの弁解。

 シーズーのような小型犬は、1年目で人間で言う18歳、2年目では24歳に相当し、その後は1年ごとに4歳ずつ歳をとると言われている。
大型犬の場合は、なんと1年で7歳も歳を取るらしい。
となると私の1日はももちゃんにとって4日分!老化の速度も私の4倍だ!!
なにもそんなに生き急ぐことはないのにね...

 犬の年齢を数える計算式は
       24 + ( 犬年齢 - 2 ) × 4
 ももちゃんの場合は、24 + ( 16- 2 ) × 4=80となり、よくここまで病気ひとつせず長生きしたものだと感無量。
そういえばご近所の愛玩犬たち、みんな早死にしてしまった。
ももちゃんの幼馴染みはもう誰もいない。

 近所の動物のお医者さんが
「なんと丈夫な犬.....い、いや、大変上手にお育てになりましたね!」
とお世辞を言ってくれたけれど、私としては、無為自然にまかせていただけ。
犬の都合よりは自分たちの都合を優先してきたし、決して頑張ってきた訳ではない。
ももちゃんに「nihao家の一員となって幸せだった?」と尋ねたことがあるが
幸せでもなかったし不幸せでもなかったワン!」と言っていた(?)
もしかしたらウチの子どもたちもそのように言っているかもしれないな....

 現在は、そこはかとない老臭を身にまといながら一日中惰眠をむさぼっているももちゃんだが、食欲だけは実に旺盛だ。
自分の食事時間になるとのっそりと起きあがり要求の咆哮を開始するのだが、その吠え方が老犬とは思えないほどとても力強い。
餌を与えると若者のようにしっぽを振ってはね回るので、どこにそんな元気が残っているのかと驚く。

 さらに一日3回の我らの食事時間までしっかりと覚えていて、「お恵みください」と言わんばかりに食事の間中ずっと執拗に吠えまくる。
テレビの音は聞こえないし落ち着いて食事も出来やしない。
時々オットーに廊下につまみ出されるが、そんな仕打ちで諦めるももちゃんではない。
こんなにも食欲が健在ということは、まだまだ長生きできるということだろうか?

 「後2・3年は生きるのではないか?」とはオットーの見解。
「まさか!来年はもう駄目でしょ!」とは私の予想。
帰省の度ごとに「ももちゃんの顔を見るのはこれが最後かも」と涙ぐむ娘。
息子ですら電話の最後に「ももは元気?」と必ず尋ねる。

 さてプリンセスももに17回目の誕生日は巡ってくるだろうか?

 


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愚連犬

2010-08-20 12:23:00 | ももちゃん






 ハマの愚連犬ココア
娘夫婦のわんこ、オス、雑種、年齢不詳、約3㎏、ももちゃんの宿敵。

 『愚連犬』とは私が名付けたのではない。
そのようなロゴをデザインした服を得意げに着ている。
今年のお盆も元気過ぎるココアがやってきた。
よく言えば天衣無縫、悪く言えば躾がなっていないココアに、今回も庇を貸して母屋を乗っ取られた。








 今までは執拗に追いかけるココアから逃げ惑ってストレスを受けていたももちゃんだが、さすがに目も耳も足も老いた今年は、ココアには全く反応せず泰然自若と構えている。いや、死んだふりか?
メスの気配を喪失したももちゃんに、ココアもあんまり関心を払わなくなった。
はたしてももちゃんの目にココアは映っていたのだろうか?
何か得体の知れないまがまがしい風が吹き荒れているとしか感じていなかったのではないだろうか?

 朝にはリビングのそちこちにコロコロした落とし物がこぼれているので、踏みつけないように気をつけて歩かなければならなかった。
苦労して躾けたトイレの習慣も、環境が変わると簡単に損なわれる。
きれい好きな人にとっては目に余るような不衛生な状況も、実は愛犬家にとってはさほど深刻な問題ではないのだが......
これはももだべさ!」 「いや、ココアに決まってるべさ!!
互いに責任をなすりつける飼い主の争いが後を絶たなかった。

 娘夫婦がココアを置き去りにして一日中外出するので、ココアの世話は私の仕事となった。
落ち着きのない犬だから、少し疲れさせて温和しくさせようと朝夕2回の散歩に連れて行ったが、情けないことに先に息切れするのは私の方。
小さな身体の、どこにこれほどの力があるのだろう?
暴走するシベリアンハスキーに引かれる犬ぞりの馭者のような感じがした。
解放された田舎道で好き放題に動き回るココアは、いくら走っても力が衰えない。
ずるずると引っぱらなければ前に進まないももちゃんとの散歩とはえらい違いだ。
 
 ところでココアは、ハマの路上で信号待ちをしている時に、娘の足を電信柱と勘違いしてマーキングしてしまったというお馬鹿な...いや、お茶目な犬。
娘はぷんぷんと怒っていたが
 「電信柱と間違えられても仕方がない足かも!(byかげの声)」

 
 正直な話、犬の世話をするよりは孫の世話の方が面白いのではないか?
でも、これに関しては夫婦の問題。絶対に親が口出しすべきではないと思っている。

 婿殿の母上の
「いつになったら孫の顔を見せてくれるのかしら?」
との言葉にも取り合わず聞こえないふりをしていたが......

 「そろそろ赤ちゃんが欲しくなった」
と、娘がついに呟いた。
そのうち朗報が舞い込むかもしれない。


 


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老犬神社

2010-06-06 11:55:00 | ももちゃん
               



 数日前に撮った写真だが、この翌朝大変なことに...

 朝起きて居間にやってきた私の気配を察して、寝床から飛び出してきたももちゃん。
途中でスッテンと転んだ後、もがいてももがいても起きあがることが出来ない。
しかも身体中が吐瀉物で汚れていて悪臭ぷんぷん。
手足をバタバタさせ苦しそうな悲鳴をあげている。
ももちゃんも自分の身に何が起こったのか信じられないという様子だった。
痙攣は数十秒で治まったが、私にはとても長い時間に思えた。
このまま命尽きてしまうのだろうかと、うろたえて為す術もなかった。
しかし元気がなかったのは一日だけで、現在はすっかり回復している。

 このところずっと調子がよくて安心していた。
最近私と夫は、ももちゃんの耳が遠くなったのをよいことに
ももちゃんが死んだら、車でゆっくり日本一周しようね。
うん、ヨーロッパにも行こう!
などと楽しそうに内緒話をしていたのだが、もしかしたらばれていたのか?
申し訳ないことを聞かせてしまった。
私は慌ててももちゃんの耳元で叫んだ。
「ももちゃん、あれは嘘だからね。ルーブル美術館やオペラハウスになんか行かなくたっていい!死なないでずっと私たちの側にいてね。」

 
 私たちは自分たちの行いを反省し、ドライブと贖罪を兼ねて秋田県大館市にある【老犬神社】に出かけた。
『老犬神社』は忠犬を祀っているという全国的にも珍しい神社だ。

 [その昔、定六と名乗るマタギがいてシロという犬を飼っていた。ある日定六は、狩猟免状を忘れて猟をして捕らわれ投獄されてしまった。定六はシロに家に戻って免状を取ってくるように伝え、シロは十幾里の雪の山河を家へと駆けようやく戻ってきたが、すでに定六は処刑された後だった。それ以来毎夜、森の山頂からはシロの悲しい咆哮が響き、やがてこの地方には天変地異がおこり、定六の処刑に関連した人々は無惨な死を遂げた。村人はシロの怨念だと恐れ、供養のため山腹に神社を建ててシロを祀ったという]

 前もって調べてから行けばよかったのに、突然の思いつきで出かけたものだから、場所を探すのにも大変難儀した。
ナビにも登録できないような人里離れたうら寂しいところだ。


            
            

 
 やっとたどり着いたそこは、横溝正史の映画の舞台となるような鬱蒼とした山腹だった。
そこここに悪霊や妖怪が潜んでいるようなおぞましい空気が漂っている。
神社は車を降りて、険しい山の細道をもっと登っていかなければならないらしい。

オレは行かない。ここで待っているからお前一人で行ってこい!

 誰彼となく道を尋ね苦労してやっと探し当てたのに、なんとも頼りにならない冷たい夫。
どうしよう? そっと辺りを見回してみた。
ホラー小説は好きでもホラー体験はしたくない私、ますます恐怖感が募ってくる。
ひとりで登る勇気は出ず、無念だが諦めた。
次回は絶対に夫とは来ない!
屈強な【】でも連れてきて出直すことにしようと心に決めた。

 本当のところ私は、この老犬神社で、ももちゃんの【ピンピンコロリ】を祈願しようと考えていたのだが......
それは叶わなかった。ごめんね、ももちゃん。

 
 


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お墨付き

2010-04-17 11:20:00 | ももちゃん
 健康診断に行かなければと思いつつ、ぐずぐずと迷っていた。
特に調子が悪いところはないのだが、体内で発症している病巣は見えないし判らない。
小心者ゆえ...「癌の疑いがあります」とか「精密検査が必要です」とか言われたら...
それだけで「余命いくばくもない」と宣言されたと同じだ。
知らない方がよいのではないか?いや、知るべきだ!
などと午前中たっぷりと悩み、思い切って午後から病院に行った。
 
 受付で問診票を手渡され健康状態を記入するのだが、実はこれが結構な関門で
病院に行くと緊張のあまり私は漢字が出てこなくなる。
以前腰痛で整形外科に行った時も「一週間前から腰が痛くなりました」と書きたかったのだが
「腰」と「痛」という字をど忘れしてしまい、いくら頑張っても思い出せず
「一週間前からこしがいたくなりました」と書いて大恥をかいた。

 今回は「けんこうしんだんをおねがいします」と書かなければならない。
どきどきしたものの「健康診断」はすんなりと出た。
おっ、今日は調子がいいぞと胸をなで下ろしたら......安心したのが悪かったのか「お願い」で手が止まる。
はたして原と頁のどちらが左でどちらが右だったか、[原頁]と[頁原]のはざまでパニックに陥ってしまった。
私は中国語を習っているし、漢字は読むのも書くのもどちらかというと得意な方なのだが
頭に一杯詰まっているせいか時々大混乱してしまう(...と一応弁解しておく)
いくら考えても確信が持てないので、[原頁]と[頁原]と並べて書いた二文字を
鉛筆でぐちゃぐちゃと塗りつぶし、また馬鹿さを露呈して平仮名で提出した。
汚れた問診票を出すのはとても恥ずかしかった。


 さて診察室では

 まず体重を測定した。もちろん秘密。
次に恥ずかしかったが裸になって触診と内診。
おやっ?この医師はかなりの名医か?
触診だけで「不整脈は全くありません。とても立派な心臓です!」と断言された。

「血液検査をするまでもなく、肝機能・腎機能ともに問題があるとは思えません」
「左目に緑内障の疑いがあります」
「お歳の割には歯がきれいですね」
「便にも特に問題はありません」
「でも飲み過ぎはいけませんよ!注意してくださいね!」

 心配していたようなことはあまり言われなかったのでひと安心。
「今後はお友達になっていただきたいのですが」
とドクターに優しい笑顔でささやかれ......
私に異存はないけれど、はたしてこの子(ももちゃん)はどう思うだろう???



 ※犬にとって水の飲み過ぎは糖尿病の疑いがあるそうです。
  ももちゃんはこの点もクリアして、とても立派な15歳だと言われました。




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動物のお医者さん

2010-03-28 10:40:00 | ももちゃん
        


 近所の分譲地に買い手がつき、何やら病院が建つらしいという話...

 散歩の途中、顔見知りの奥様たちとの立ち話では
「眼科が出来るといいわね」
「いや、耳鼻科が出来ると助かるわよ」
と、それぞれ勝手な希望的観測を述べあっていたが
完成した建物は、おおかたの期待を裏切って動物病院だった。

 私も長期的に見れば「人間のお医者さん」の方がよいのだが
短期的に見れば、我が家でいまいま必要なのは「動物のお医者さん」だ。

 もしある日突然、ももちゃんがぐったりして動かなくなったり...
一日中苦痛を我慢して、悲しげな目で私を見上げるようなことになったら...
哀れすぎて切なすぎて、おそらく度を失ってしまうに違いない。
ももちゃんの最期を看取ってくれる優しく腕の良いドクターが、ご近所にいてくれるのならこんなに力強いことはない。

 昨日動物のお医者さんが、開院と引っ越しの挨拶で我が家を訪れた。
若い!(30代ではなかろうか?)大きい!(頼りになりそう)
 
 「我が家にも老犬がいるので、こちらこそよろしくお願いします」
と言ったら
 「夜間でも休日でも診察いたしますから遠慮なくお出でください」
とのありがたいお言葉をいただき嬉しくなった。

 体調不安定の老犬ともなると、ペットホテルや美容院を選ぶのも難儀する。
ペットホテルなどは10歳以上の犬は断られるので、緊急時には為すすべもない。
「お預かりも可能でしょうか?」と尋ねたら
「対応いたします」とのことで安心した。

 若い頃のももちゃんは、もう大変な病院嫌いだった。
大暴れして逃げ回り鳴きわめき歯を剥きだし、注射1本するのにも病院のスタッフ総がかり。
その度に過敏な犬とか躾がなっていないとか叱られ
挙げ句の果ては「こんな我が儘な犬は見たことがない!」と匙を投げられる始末。
日常生活で特に困らされてはいなかったので深刻に受け止めなかったが
そこまで厳しく言われると同じ病院に続けて通う訳にも行かず
私とももちゃんは、まるであちこちの病院を渡り歩く動物病院難民のようだった。
年に一度の狂犬病予防接種の時も、指定された公園の中の並み居るワンワン軍団の間で
最後の一匹となるまで徹底抗戦で空騒ぎする目立ちすぎる犬だった。

 しかし月日は流れ、ももちゃんは視力・聴力・嗅覚が衰え、いまや鳴き声にも全く迫力がない。
痛い注射を打たれても
「あらっ?ねぇ今、私のからだに何かした?」
といったとぼけた感じの反応で不思議そうに私を見上げるだけだ。
敏感すぎる犬もついに鈍感すぎる犬になってしまった。

 きっと私たちは、新しい動物のお医者さんと良好な関係を結ぶことが出来るだろう。







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ももちゃんのお墓

2009-05-07 10:40:00 | ももちゃん
            



 我が家のゲートからエントランスまでのアプローチ(.....って書くと、おお!西洋の豪奢なお屋敷みたいだ!)に置いてある二体の石像(??)
ケロヨン大明神と忠犬ももちゃん。
ケロヨン大明神は、愛嬌のある表情が可愛くて、北海道の実家からはるばる運んできた。
カエルは、毎日家人が「無事帰る」のを見守ってくれる縁起物。

 最近のももちゃんは、不思議なことに元気いっぱいだ。
半年ほど前は、いつ死んでもおかしくないくらい痩せ細り精気がなかったのだが、このところ以前より寝ている時間が少なくなって活動的になってきた。
トイレの失敗もほとんどないし、食欲も旺盛だ。

 何事にも無関心・無気力だったのに、私が外出から戻ると、ゆっくりとした足取りで尻尾を振りながら玄関に迎えにきてくれる。
家族の帰宅を100年も待ちわびていたかのような、犬が見せる大仰な身振りは飼い主にとっても大きな喜びのひとつだ。
このしぐさがほぼ一年ぶりに戻ってきたのは涙がでるほど嬉しい。
人間も犬の半分ほどの愛情表現が出来たならどんなにいいだろう。
人が忘れていることを犬は教えてくれる。


           

             (どちらが本物?)
 
 散歩への興味も失っていたが、最近は、リードとビニール袋を見せると自主的に外に出ようとする。
道ばたで初蝶を見つけ追いかけようとしていたが、まだ好奇心が残っているのかと驚いた。
耳は聞こえていないようだが、目はまだ見えているんだな。
先月のカットが上手くいったせいか、心なし若返ったようにも見える。
私も犬の美容室でカットしてもらった方がいいだろうか?



               


 ↑ももちゃんのお墓の予定地。
家族の一員として迎えたということは、家族として送らなければならないということでもある。
「死んだら、骨をこの石の側に埋めてあげようね」
と夫と話し合っている。
蝶々がたくさんやってくるように、可愛い花をたくさん植えて.......



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