後期の哲学B1のテキスト『心の臨床哲学の可能性』の目次です。
序
第1章 心と生命
はじめに
1 心の概念を捉えるためには主観性よりも生命の次元に着目した方がよい
2 感情を馬鹿にするな それは理性の親分である
3 人間的死生観と生物学的生命概念の相克と統合
4 こころはいのちである
5 臨床哲学における心と生命の関係の定式化
第2章 病気と心身関係
はじめに
1 心と身体
2 「生きられる身体」の重要性
3 心気症と心身症
4 病気と心身関係
第3章 哲学と医学
はじめに
1 人間の本質をめぐる哲学と医学の関係
2 医学的人間学と心の臨床哲学
3 精神医学と心身医学
4 病の自己言及的意識 ― 医者が患者になったとき
5 人生観と健康哲学
第4章 心の哲学と臨床哲学
はじめに
1 心の哲学とは何か
2 臨床哲学とは何か
3 人生論的渋みを加味する
4 心の哲学と臨床哲学の統合
第5章 死の意識と心(いのち)の本質
はじめに
1 死に対する意識の相違と人生観
2 余命を宣告された患者の意識について
3 死の意識と心(いのち)の本質
第6章 闘病記から学ぶ
はじめに
1 闘病記との出会い
2 児玉隆也『ガン病棟の九十九日』
3 岩田隆也『医者が末期がん患者になってわかったこと』
4 時枝武『うつ病者の手記』
第7章 作家の病跡を参照する
はじめに
1 品行方正な狂人・有島武郎
2 神経質の極致の狂人・芥川龍之介
3 HUMAN LOST 的狂人・太宰治
4 狂人の星・三島由紀夫
第8章 自殺の臨床哲学 ― 崩壊する自我の自然
はじめに
1 自我崩壊とは何か
2 自我崩壊と自殺
3 自殺の臨床哲学の可能性
4 崩壊する自我の自然
第9章 鬱と人生の意味への問いかけ
はじめに
1 がん vs 鬱
2 悲哀 vs 絶対的倦怠感
3 心身関係と鬱、そして人生
4 鬱と人生の意味への問いかけ
第10章 生命の神秘と時間の深淵
はじめに
1 私がこの世に生まれたという驚異的事実への目覚め
2 自己存在の偶然性と生命の神秘
3 生命の時間性と運命
4 死の意識と時間の深淵
5 我々の意識の根底に流れる生命の大河 ― 生命の神秘と時間の深淵
付論(1) 自然災害と心(いのち)
付論(2) 「妹が猫になって元に戻らない」という症例について
付論(3) 死と脱我
[ 実験小説 ] ある不幸な唯物論批判者の死
あとがき