2ストローク・バイクをメインにしていたスズキは、1976年に突如4ストロークの大型バイクを発表した。
それはDOHC4気筒750ccのエンジンを搭載したGS750である。
それまでのスズキのバイクは重厚な感じはもっていたが、美しさは欠いていた。
ただし、このブログで前に紹介したロータリーエンジンのRE-5は別であり、世界最高峰の美を所有していた。
スズキ初の4スト・バイクGS750は、このRE-5のように美しいボディをもって現れた。
そのデザインは2スト水冷のGT750の末期モデルとRE-5を併せたようなイメージで、均整がとれており、動と静を兼ね備えた美しさをもっていた。
それはカワサキ750RS(Z2)とは別の格調の高さであり、似ているようで全く別の感覚を見る人に与えた。
最高出力68ps/8500rpmで最大トルク6kgf.m/7000rpmであった。
このように「円」を基調としたデザインであり、それまでのいささかダサいスズキ2スト・バイクのイメージを払拭する、洗練されたボディである。
タンクとリアカウルの形もマッチしており、非常に綺麗である。
4in2のマフラーはZ2の4本マフラーとは別の味をもち、軽快さを演出している。
サイドカバーが黒なのもいい。
これによって派手目のブルーやレッドのカラーリングが抑えられて、格調が高くなっている。
なんか見ていて落ち着くし、吸い込まれるような感じがある。