いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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報道と良心と命ーベトナム戦争とウクライナ戦争。news and conscience and life - viet-nam war and ukraine war

2022-03-11 20:22:01 | 日記
 (1)人の命はもちろん何ものにも代えがたい重いものだ。露によるウクライナ軍事侵攻では、侵攻した露の情報統制強化で戦闘、戦争現場での状況、戦死者の様子は伝わってこない。
 ベトナム戦争は米国、米軍が共産化ベトナムを侵攻して帯同した従軍記者がかなり詳細な戦闘状況、戦争写真をメディアを通じて世界に発信、報道して、戦闘現場の道路で戦渦に巻き込まれた裸同然で泣き叫ぶ少女の痛々しい姿が世界の戦争反対の目、心、気持ち、感情を揺さぶり、そうした戦争報道が米国、米軍のベトナム戦争の非合理性、非人道性、敗北につながったと考える。

 (2)それはまた米国自由主義、民主主義国家のせめてもの情報自由公開の精神、報道の自由が貫かれていたからでもある。今回の露のウクライナ軍事侵攻、戦争は、プーチン大統領は露国内での完全情報統制、禁止を敷いて反対デモを強制鎮圧してウクライナで起きていることを隠し続けている。

 (3)専門家の話でも今回のウクライナ戦争の停戦の「キメ手」は、露国民が「事実」を知ってプーチン大統領の進めているウクライナ「戦争」に対して多くが疑問、反対を持つことだと話しているが、ベトナム戦争のようにこれはあまりにも非道だとの戦闘、戦争現場からの報道はほとんどあるいはまったくない実情だ。

 (4)西側記者も三方から露軍に囲まれて軍事侵攻されているウクライナに入る危険は高く、いまだまだしも安全が確保されている首都キエフ、主要都市での地元報道による露軍ミサイル攻撃の残ガイ跡報道が中心で、前線報道は実情がまったくわからない状況(せめて衛星画像頼り)が世界の良識(good sense)、良心(conscience)の一斉の憤(いきどお)り、戦争反対の怒りを呼び覚ませない要因だ。

 (5)露とウクライナの停戦協議、両国外相会談も両国の譲らない原則論の応酬で進展はなく、露はウクライナ側が核兵器製造を進めているとも、米国がウクライナで生物兵器の研究所を設置していると不確定情報戦で露の軍事侵攻を正当化しようとしている。

 (6)3月11日は日本では東日本大震災、福島第一原発事故から11年目を迎えて、いまだ2千名余の災害被害の「生命」がわからないままで、米国の9.11国際貿易センター航空機突入テロでも2千名余の「生命」がわからないままだ。

 (7)人の生命は何ものにも代えがたい尊いものだ。報道と良心と命の尊さ、価値が問われている。

 
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