(1)何かにつけて3年半前の前民主党政権時代の政策自己否定による政権崩壊を肴(さかな)にして自らの政策の正当性を強調したがる安倍首相が、ラジオ番組のインタヴューで民主党も共産党に似てきたとして民主党立て直しの秘策はあるかの問いに、私(安倍首相)だったら議員辞職を選択する(趣旨発言報道)と揶揄(やゆ)していた。
安倍首相にすっかり見下された感のある野党第1党の民主党だが、夏の参院選を見据えて維新の党との合流協議が続いている。
(2)安倍官邸、自民党1強に対抗する勢力結集を目指しているものだが、出てくる話は解党による合流か党名変更による新党結成かの入口組織論(entrance systematization)ばかりで身のある話が聞こえてこない。
民主党にとっては09年の衆院選対策として旧自民党から旧社会党系まで政治理念、政策、手法のまったく違う勢力を混在させて、結果として財源、実現可能性の乏しい見栄えのいい政策を掲げて(あげくにゆきあたりばったりの普天間飛行場の国外、最低でも県外移設の当時の鳩山代表発言もあり)圧勝して本格的政権交代につなげたのはいいが、その後の政権崩壊の経緯、反省、教訓が今回の維新の党との合流にどう活かされているのか大変に疑問だ。
(3)当時と同じように政策、理念の違いを度外視してとにかく合流して数による政治勢力拡大を目指す方法論からは、同じ(誤りの)轍を踏む危惧ばかりが目につく。しかも夏の参院選を5か月後に控えての3月中の合流を目指すあわただしさで、「維新の党が解散し(民主党が党名変更して)存続政党となる民主党に合流して新党を作る方式で最終調整」(報道)に入ったといわれている。
(4)ともに党内に反対論も根強く存在し、合意形成がはかられるのかは不透明といわれている。これに輪をかけているのが共産党の野党選挙協力の話だ。
これも政治理念、政策、手法がまったく違うもの同士の選挙野望政治協力の話で、前民主党政権の反省、教訓がまったく見えないものだ。これらの野党のドタバタ劇を見ていると、とても安倍官邸、自民党1強に対抗しうるまともな政治勢力の結集になるとはおよそ考えられない。
(5)09年民主党政権誕生を圧倒的支持で実現させて3年半でその国民の絶大な政治信頼を裏切った国民の失望感をさらに増幅させることになるだけだろう。甘利辞任による安倍内閣支持率が一時51%に上昇し、次から次の閣僚の資質適性に問題のある発言が続く中でも40%台後半の国民支持を受ける安倍内閣にとてもまともに対峙、対抗などできない(小市民的国民の政治、生活意識にも問題はある)。
(6)国民は09年民主党政権崩壊の悪夢から醒めているわけではないことは、それでも安倍内閣を支持する傾向からはっきりしている。
目の前の参院選を通して将来を見据えた地道な独自の政策設計、実現方法、効果を打ち立てて、少し時間をかけてでも国民に広く提示、説明する政治姿勢が大切だ。
特に安倍政権の拠り所とする経済政策は期待込みの実体性のない株価操作による経済効果であり、各種経済指標データの下降の中で来年4月の消費税10%引き上げに予定されている軽減税率導入対応で不安な事態がくることは十分に考えられる。
(7)仮にそうでない健全財政を目指す経済政策、手法があるとすれば、政府への対案として打ち出して時間をかけてでも国民の信頼、信用、理解に向けさせることが政権に向けた政治的近道(the political nearest way)だ。
安倍首相にすっかり見下された感のある野党第1党の民主党だが、夏の参院選を見据えて維新の党との合流協議が続いている。
(2)安倍官邸、自民党1強に対抗する勢力結集を目指しているものだが、出てくる話は解党による合流か党名変更による新党結成かの入口組織論(entrance systematization)ばかりで身のある話が聞こえてこない。
民主党にとっては09年の衆院選対策として旧自民党から旧社会党系まで政治理念、政策、手法のまったく違う勢力を混在させて、結果として財源、実現可能性の乏しい見栄えのいい政策を掲げて(あげくにゆきあたりばったりの普天間飛行場の国外、最低でも県外移設の当時の鳩山代表発言もあり)圧勝して本格的政権交代につなげたのはいいが、その後の政権崩壊の経緯、反省、教訓が今回の維新の党との合流にどう活かされているのか大変に疑問だ。
(3)当時と同じように政策、理念の違いを度外視してとにかく合流して数による政治勢力拡大を目指す方法論からは、同じ(誤りの)轍を踏む危惧ばかりが目につく。しかも夏の参院選を5か月後に控えての3月中の合流を目指すあわただしさで、「維新の党が解散し(民主党が党名変更して)存続政党となる民主党に合流して新党を作る方式で最終調整」(報道)に入ったといわれている。
(4)ともに党内に反対論も根強く存在し、合意形成がはかられるのかは不透明といわれている。これに輪をかけているのが共産党の野党選挙協力の話だ。
これも政治理念、政策、手法がまったく違うもの同士の選挙野望政治協力の話で、前民主党政権の反省、教訓がまったく見えないものだ。これらの野党のドタバタ劇を見ていると、とても安倍官邸、自民党1強に対抗しうるまともな政治勢力の結集になるとはおよそ考えられない。
(5)09年民主党政権誕生を圧倒的支持で実現させて3年半でその国民の絶大な政治信頼を裏切った国民の失望感をさらに増幅させることになるだけだろう。甘利辞任による安倍内閣支持率が一時51%に上昇し、次から次の閣僚の資質適性に問題のある発言が続く中でも40%台後半の国民支持を受ける安倍内閣にとてもまともに対峙、対抗などできない(小市民的国民の政治、生活意識にも問題はある)。
(6)国民は09年民主党政権崩壊の悪夢から醒めているわけではないことは、それでも安倍内閣を支持する傾向からはっきりしている。
目の前の参院選を通して将来を見据えた地道な独自の政策設計、実現方法、効果を打ち立てて、少し時間をかけてでも国民に広く提示、説明する政治姿勢が大切だ。
特に安倍政権の拠り所とする経済政策は期待込みの実体性のない株価操作による経済効果であり、各種経済指標データの下降の中で来年4月の消費税10%引き上げに予定されている軽減税率導入対応で不安な事態がくることは十分に考えられる。
(7)仮にそうでない健全財政を目指す経済政策、手法があるとすれば、政府への対案として打ち出して時間をかけてでも国民の信頼、信用、理解に向けさせることが政権に向けた政治的近道(the political nearest way)だ。