(1)村上春樹さんの長編小説「騎士団長殺し」は発刊前から予約が殺到したのか130万部ともいわれる異例の増刷で、いつものようにすごい人気だったせいか発刊後に近くの書店に横並びで1,2巻が立てられたまま部数が減っていない(次々と追加されているのかわからないが、書店としては一気に出すのでそうではないだろう)。
さすがに発刊前に130万部の大増刷では、すでに愛読者には行き渡っているとの印象だ。
(2)もちろん新聞にもあえて広告を出す必要もなくて、同書は2月末刊行だが最近になってようやく「騎士団長殺し」の宣伝広告を紙面で見た。
今さら発刊前から大評判の村上春樹さんの長編小説の宣伝でもないだろうと勝手に発行元の思惑に思いをはせた。
そうした背景があるのかないのか、2月発刊前からあまり同書の話題が取り上げられることがなく、発刊前から130万部の大増刷ではその必要もないかと勘繰ってはみたが、発行元もそうした雰囲気を感じたのか突然の同書の紙面による宣伝広告であった。
(3)通常は書店に書籍を並べて次々と売れて発行元に増刷の要請が来て、話題、人気が持続するというのが売れる書籍のパターンだから、今回は村上春樹さん久しぶりの長編小説ということもあって発刊前にガーッと予約が入って異例の130万部増刷で騒ぎはそれでおしまい的なところが見受けられた。
(4)村上春樹さんが新聞の取材インタビューに応じた記事が紙面に載った。最初にモーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」の登場人物から「騎士団長殺し」というタイトルが浮かんで(ちなみに書籍の中では「騎士団長殺し」は偶然出てきた絵画の名称)、「言葉の感触の奇妙さにひかれた」(報道記事)とある。
まず小説タイトルを見た時に村上春樹さんらしい、ふさわしいタイトルだと感じた。日本文学の枠に収まらない国際的作家としてヨーロッパ、英国風の雰囲気、風を感じさせるものだったからだ。
(5)村上春樹さんには、その小説よりも評論の方に興味、関心が高い方だが、同書のエピローグ(epilogue)は「東日本大震災の直後に飛び、主人公が生き方への信念を語って終わる」(記事)とある。
村上春樹さんは一昨年秋に自ら車で東日本大震災沿岸地域を回り「その経験は大きかった」といい、「歴史というのは国にとっての集合的記憶だから、それを過去のものとして忘れたり、すり替えたりすることは非常に間違ったことだと思う」(同)として「(小説家として)物語という形で闘っていくことは可能だ」(同)とインタビューを締めくくった。
(6)今日的日本、世界の政治、社会の変動、変化に対する警鐘として心置きすべき言葉として重い。
さすがに発刊前に130万部の大増刷では、すでに愛読者には行き渡っているとの印象だ。
(2)もちろん新聞にもあえて広告を出す必要もなくて、同書は2月末刊行だが最近になってようやく「騎士団長殺し」の宣伝広告を紙面で見た。
今さら発刊前から大評判の村上春樹さんの長編小説の宣伝でもないだろうと勝手に発行元の思惑に思いをはせた。
そうした背景があるのかないのか、2月発刊前からあまり同書の話題が取り上げられることがなく、発刊前から130万部の大増刷ではその必要もないかと勘繰ってはみたが、発行元もそうした雰囲気を感じたのか突然の同書の紙面による宣伝広告であった。
(3)通常は書店に書籍を並べて次々と売れて発行元に増刷の要請が来て、話題、人気が持続するというのが売れる書籍のパターンだから、今回は村上春樹さん久しぶりの長編小説ということもあって発刊前にガーッと予約が入って異例の130万部増刷で騒ぎはそれでおしまい的なところが見受けられた。
(4)村上春樹さんが新聞の取材インタビューに応じた記事が紙面に載った。最初にモーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」の登場人物から「騎士団長殺し」というタイトルが浮かんで(ちなみに書籍の中では「騎士団長殺し」は偶然出てきた絵画の名称)、「言葉の感触の奇妙さにひかれた」(報道記事)とある。
まず小説タイトルを見た時に村上春樹さんらしい、ふさわしいタイトルだと感じた。日本文学の枠に収まらない国際的作家としてヨーロッパ、英国風の雰囲気、風を感じさせるものだったからだ。
(5)村上春樹さんには、その小説よりも評論の方に興味、関心が高い方だが、同書のエピローグ(epilogue)は「東日本大震災の直後に飛び、主人公が生き方への信念を語って終わる」(記事)とある。
村上春樹さんは一昨年秋に自ら車で東日本大震災沿岸地域を回り「その経験は大きかった」といい、「歴史というのは国にとっての集合的記憶だから、それを過去のものとして忘れたり、すり替えたりすることは非常に間違ったことだと思う」(同)として「(小説家として)物語という形で闘っていくことは可能だ」(同)とインタビューを締めくくった。
(6)今日的日本、世界の政治、社会の変動、変化に対する警鐘として心置きすべき言葉として重い。