いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ベンチャー精神の本論。 gemmy venture spirit

2014-06-09 19:37:59 | 日記
 (1)財津和夫さんはバンド・チューリップを40年以上もその中心として支え、動かしてきた類まれな経営者でもある。
 一度は解散したバンドを再び集めて再起動して、かってと変わらない高い支持を集めている。

 音楽文化が盛んだった福岡でビートルズに強く影響を受けてチューリップを結成し、自ら作詞作曲した「魔法の黄色の靴」をライブハウス照和で自主録音し、そのデモテープを持ってまず財津さんがひとり上京して当時の東芝レコードディレクターにかけ合い、その音楽性が高く評価されてチューリップとしてメジャーデビューを果たして、その後の自らの音楽と時代を大きくきりひらいていった。
 まさしく今の時代の若者にこそ必要なフロンティア(frontier)な生き方をすでに40数年前に実践していた財津さんのその「生き方(life spirit)」が好きだ。

 (2)政府は成長戦略の柱として、ベンチャー事業を支援し米国型「起業大国」を目指す方針、政策(報道)を打ち出した。
 ベンチャー事業そのものにとどまらずに大企業との連携〔ベンチャー創造協議会(仮称)〕や後継者不足の企業との橋渡し〔後継者人材バンク(仮称)〕が柱(報道)だ。

 アップル社などパソコン技術、SNSで世界をリードする米国のベンチャー事業、企業王国が目指す日本の成長戦略構想のひとつだ。

 (3)かっても政官学連携による大学を中心にベンチャー事業が注目される時代が日本にもあった。六本木ヒルズ族(今日、虎ノ門ヒルズもオープン)に代表されるように若手IT企業家が注目されてプロ球団経営にも関心を示して一大ムーブメントを起こしたが、結局は周到な経営戦略もなく企業資金力を誇大に見せて架空に膨らませて事業拡大、資金調達を目論む金儲け不正に手を出して自己破滅でムーブメントはしぼんでしまった。

 (4)ベンチャー事業に企業精神性がなく(あるいは不十分で)、金儲け、相場操作に走ってその意図、戦略は破局した。
 財津和夫さんは、福岡時代はバンドのギャラはパンのみという厳しい生活環境の中でも自らつくり出す音楽に人生をかけて夢を追った。その生き様(life spirit)を見てみると、それは厳しい生活ではあったが何も将来の成功、金儲けを夢見ていたのではなく、ただ自らのつくり出す音楽を多くの人に聞いてもらって認めてもらいたいという、純粋なベンチャー精神(venture spirit)があふれて見える。これが人の心を動かしたのだ。

 (5)米国発のIT、SNSのベンチャー産業は経済、情報グローバル時代の中で技術力、発想力が世界の通信技術の新時代をつくり、社会構造、産業、労働環境まで根底からつくり変える社会貢献原動力(dynamism)となった。巨万の富はその結果としての副産物にすぎない。

 (6)政府が目指すベンチャー事業の支援も日本の高い先端的技術力、商品力の開発支援が優先で、分野、市場開拓の環境整備をはかることが必要だ。
 高度な専門性を持った研究機関出身者(大学院など)ではパラドックス(paradox)として一般企業からは敬遠されるという事態が改善されていない。

 まずは高度な専門性、技術性を発揮できるベンチャー事業志向に向かわせる政府支援で成長戦略をきりひらいていくことに期待したい。
 そして「自らの意思」で時代をきりひらくベンチャー精神を持った企業人、経営者が出現することが大切なつながりだ。

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