いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

軍事色の強いG7サミット。 G7 summit is strong military color

2023-05-24 20:17:11 | 日記
 (1)国連加盟の114か国地域が参加して核兵器禁止条約が決議された時に(その後発効には参加国での批准が必要)、それに不参加を表明した核保有国の米英仏中露が国際的な批判、非難を考慮してか昨年1月に最初に核兵器を使用しないことを確認、合意したとするニュースは一歩前進と受け取られるインパクトのあるものだった。

 (2)しかし、その後露によるウクライナ軍事侵攻が始まってプーチン大統領からはたびたび核兵器の使用を示唆する威かく発言が出て、昨年1月の合意は何だったのかの疑念が大きい。政治家の発言が軽く、政治が軽く見られる現実世界の中で、核兵器の使用が現実感を持って伝えられる脅威の世界だ。

 (3)G7広島サミットではG7国首脳、招待国のインド、韓国、アジア、島しょ国、グローバルサウス諸国首脳が広島原爆資料館を訪れ、「核のない世界」に向けての決意、意欲を記帳したが、G7広島サミットとしては「核のない世界」実現に向けての具体的な取り組みには言及されずに、昨年1月の核保有国による最初に核兵器を使用しない合意のようなインパクトのある確認は戦争被ばく国日本でのG7広島サミットという特殊性の中でも盛り込まれることはなかった。

 (4)そのインパクトのある核保有国の最初に核兵器を使用しない合意もすぐにホゴにされそうな何とも政治、政治家の軽い世界だ。岸田首相は日本が米国の核の傘、抑止力に依存していることに「安全保障上の課題に対処することと『核兵器のない世界』という理想に現実を近づけるべく取り組むことは決して矛盾するものではない」(報道)と語っているが、一方で核保有国米国と同調して被ばく国日本が国連の核兵器禁止条約に参加せず「核兵器のない世界」を主張するのはおかしな話だ。

 (5)G7広島サミットはG7国首脳に招待国としてインド、韓国、グローバルサウスなど幅広い価値観の世界政治にかかわる首脳が集い「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くメッセージを力強く示せた」(岸田首相)中で、突如露とのウクライナ戦争中のゼレンスキー大統領が来日してG7広島サミットに参加するという戦争国の一方の立場の首脳だけを招いてG7サミットとして支持、支援を表明するというキナ臭い軍事色の強い(strong military color)G7広島サミットとなってしまった。


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