いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

スナク英首相の悩み。 suffering of premier sunak of england

2023-05-08 20:57:15 | 日記
 (1)日本の義務教育では数学は必修科目だが、英国では16~19才で数学を勉強しているのは約半数(報道)といわれる。ケンブリッジ、オックスフォード大学で世界の学術界を先行する英国で意外な結果で、スナク英首相も「英国は数字に弱い」と改革の必要性を訴えている。

 (2)2018年の国際学習到達度調査の数学リテラシーテストでは1~7位が日本(6位)を含めてアジアが独占して、英国は18位でしかし独(20位)、仏(25位)よりは上だった。世界金融市場の中心である英国ロンドンでスナク首相が英国の「数字に弱い」、「先進国の中で最も数字に弱い国の一つ」発言は意外な印象があるが、数学教師不足が指摘されて低賃金や過重労働が問題(英教員労組)ともいわれる日本と同様の課題を抱えている。

 (3)スナク首相は「経済成長を続けたいのであれば、数字の能力が低いままではいけない」と訴えているが、数字に強いアジアが米国IT企業に追いつけない経済社会事情を考えれば問題は他にありそうで、スナク首相の意図はどこにあるのかわからずにあまりよく見えてはこない。

 (4)英国はEU離脱について国民投票での賛成過半数で離脱を決めたが(その過程もすったもんだで長引いた)、離脱後もEUとの経済活動、交流減少が影響して世界主要企業の英国からの撤退が続いて国内経済、貿易は後退しているといわれているが、国民投票の結果を読めなかった当時の首相、政府の数字能力、理解度に問題があったのかと読みたくなるスナク首相の英国は数字に弱い発言で改革の必要性の訴えのようにもみえる。

 (5)英国では一定年令で進学か就職かのコース選択制の教育制度があり、そうしたことも10代での数学必修ではなく約半数が数学を履修していない特徴、影響となっているのかもしれないが、英国は数字に弱いというのも教育制度に問題がありそうだ。

 (6)10代の数学リテラシーテストで世界上位の日本も目先が変われば物価上昇を抑えられずに、国民の預金は増えずに、国の財政赤字は増える一方で国民負担は増えてとても数字に強い国とはいえない。
 スナク首相の問題指摘の発言、意図はどこにあるのかわからないが、首相選で一度は敗れた相手候補(のちの首相)の国民受けする減税政策が財源の見込みのないものとわかって即辞職して、自ら主張したインフレ経済からの脱却優先策の正しさ、浮上策を考えての問題指摘だったのではないかと思える。

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