若者の政治、経済の視点。 youthful visual point of politics and economy

　(1)都知事選報道で若者から、候補者は高年令者ばかりでこれと言った若者向きの政策が見られない（趣旨発言）との意見が載っていた。
　若者にもいろいろあって、総じて政治に距離を置いて無関心なことがよく言われているが、政治に「視点」（youthful visual point of politics）を持っている意見もあることはあるのだ。

　若者の関心は、雇用（身分）安定に生活（賃金）保障がまず優先されるものだろうが、そこに政治の目を向けさせるためにも若者が政治に強い関心を持ち、投票率で主導権（initiative）を握って影響力を示すことが欠かせない。
　そうすれば高年令者が中心の候補者群も当然に若者世代に関心を示し、優先的な政策を打ち出すことは考えられるし、何より若者の支持を背景に有望な若い候補者も出てくることは十分に期待される。若い有望な候補者が出てくること（政治環境）が必要だ。

　(2)政治に目を向けずに、受け身のままで若者向けに尽力してくればかりでは、事態は思うようには動いてはくれない。
　少子高年令化時代の中の若者の将来、未来展望に明るい希望、期待を持てと言ってもなかなかそうはなれない世界に類のない超高年令社会の日本の未来構造ではあるが、「少子化」は若者に限って言えば悲観材料ばかりでもない。

　大学も選ばなければ全入時代を迎えて、その中で研さん、修学すれば学力、能力もついてくる。人口比率の絶対数が少ないのだから、社会が求める人材の競争力はこれも選ばなければ競争が激しいとはいえない。
　
　(3)企業活動は団塊世代が支えた戦後の日本経済成長期から構造変化（情報化、IT化）してグローバル化して世界経済が対象となって、活動の場、キャパシティ（capacity）はさらに広がっている。
　たとえば日本農業の国際化は避けられずにその潜在能力はそもそも高く、農業も企業化して若者の行動力、発想力の起爆力（motive power）が求められてくる。

　若者は経済でも「視点」を広く持つことが必要だ。大学卒業予定者の就職希望先が文系男子で商社が圧倒的に高く経済のグローバル化を意識した傾向にあるが、証券、金融関係でベストテンを占めるほど受け身の安定志向からの脱却は見られずに、若者の経済視点（youthful visual point of economy）の広さは見られない。

　(4)少子高年令化社会の中で、冒頭のように政治が若者と向き合わないと感じている意見はあり、これに応えて若者に政治と向き合わせる起爆としてまた人口比率の高い高年令者層と比較整合（若者意見を反映）するためにも、成人規定は別として選挙権の１８才引き下げを実施すべきだ。

　日本は欧米に比較して女性の社会進出の低さが指摘されているが、さらに若者の政治、社会参画を促す積極策は必要だ。