朴葉ずし
2011-06-06 | 日常
この季節にしか作ることが出来ないものがある。
それは ふる里の郷土料理 朴葉ずし である。
山の家には植えてから20年余になる朴の木があるが
木立の中ではなかなか育ちが悪いため大きな木を切って日当たりを良くしたら
すくすく育ち葉っぱが取れるほどになった。
その大きな朴の葉っぱで作る 朴葉ずし は格別である。
何回かに分けて作るが まず最初に作るのは孫の誕生日のお祝いに・・・・
しかし お誕生日に間に合わせるには5月末頃に取らなくてはならない。
この頃の朴の葉はまだ若くて柔らかすぎである
6月中頃が葉っぱの最高の時期であるが思うように山に行けないので
若くとも取らざるをえない。
取った葉はミメラルウォーターで洗う、
何故って? それは水道水はカルキが入っているため
すし飯をのせていると葉っぱに茶色いほしほしが出来てしまう。。
朴の葉はデリケートである。だからすしが美味しく香りがいいのでしょう。
花はタイサンボクの花に似た大きな白い花であるがこの花の匂いがまた素晴らしい。
花は木が古くならないと花を付けない。
テーブルに葉を並べ すし飯を置く
そのすし飯に6種類の具をのせ 四方から包んで
竹皮を細く裂いた紐で結えて出来あがり・・・・
朝作れば夕方~夜、夕方作れば翌日が朴の香りが移って食べごろで一番美味しい。
孫の誕生日、郷里の友人、関西の旅友、息子にと何回も作ることになる。
そうそう送る荷物を取りに来てくれる宅急便のお兄さんにもその都度差し上げている。
この 朴葉ずし を食べる時、ふるさとに思いを馳せ至福のときである。
又その恩恵にあずかれる幸せに心より感謝しています。
不思議なものですね。
例えば 当地のずんだ餅(枝豆をすりつぶし餡にした餅)は
生まれ育った地の倍近く住んでいても馴染めない味です。
味覚とは本当に不思議なものと思います。