環境に対して優しいバイオエタノールであるとされている
バイオエタノールの生産が、現実には環境に対する
負荷が大きいことや、トータルコスト面でも決してガソ
リンに比べて大幅な安さが期待できないことが、生産の
大規模化が進むアメリカで、最近、明らかになって
来ているのです。
穀物メジャーのガリバー、カーギル社の関連工場を
始として、環境保全に備えた設備の無い、全米の多くの
バイオ燃料の製造工場から垂れ流される廃液が河川を
大規模に汚染している事実です。
バイオ燃料の製造工程で副産物や廃材として出てくる
もののうち搾りかすなどの廃材は燃料として、有効に
再利用されます。
しかし、絞った液の精製工程ででる副産物のグリセ
リンやアンモニアなどは、搾りかすの廃液に含まれて
河川に排出されています。
水がどの程度汚染されるかの指標であるBDO(生物
酸素要求量)のレベルが非常に高いのです。
この廃液や一部の搾りかすが直接河川に排出されて
いるのです。
このため、多くの河川にはヘドロが溜り、魚介類が
生存できない状態になり、何万匹もの魚介類を死滅
させただけでなく、一部の貴重な絶滅危惧種の貝類を
も壊滅させてしまっています。
自然に優しいはずのバイオエタノールはその生産過程
でおぞましい大規模な自然破壊を行っているのです。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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