備えよ常に! 備えあれば憂いなし
EU(欧州連合)は12月2日、ロシアに対する
制裁として、ロシア産原油の輸入価格を、
1バレル=60ドルの上限設定で合意した。
取引価格が、この価格以下でないと海運や
保険、再保険会社がロシア産原油の取引を禁止。
多くの主要な、海運や保険企業はG7各国に
拠点を置いているため、従わざるを得ない。
その後、原油市場は下落し続け、1月上旬には
1バレル=40ドル以下の安値圏にまで下落。
原油や天然ガスなどのエネルギー源の輸出に
頼るロシアの財政にとっては大打撃に。
2022年のロシアの財政赤字は戦費が嵩んで
6兆4000億円に達した。
国内総生産(GDP)の2.3%に相当するという。
侵略開始前の国防費の予算額は、670兆円ほどを
見込んでいたのが3割ほど膨れ上がり、大幅な
赤字となったが、政府は政府系ファンドの
流用や国債発行、更には国営天然ガス会社
ガスプロムがため込んでいた利潤への一時的な
課税などで赤字を補填したという。
2023年度予算では、国防支出が700兆円ほど増え、
歳出に占める比率は30%になる見込み。
しかし、予算案では原油価格は1バレル70ドルに
設定しているが、2022年12月の平均価格は
50ドルまで低下し、1月9日直近の取引価格は
約38ドルまで低下している。
予算不足を補うために、政府は1月中旬から
100兆円を超える外貨を売却して補充するという。
しかしこれも、いずれは底をつくことになる。
財政赤字が、過去最大になったことを受けて、
財務相は、戦争と関連のない支出を削減したり、
国内大企業の一部に対する増税も検討し始めた。
だが、財政は苦しいとはいえ、これまで有り余る
資源取引でため込んだ資金には、まだまだ
余裕があるため、財政破綻は無いとのことだ。
だが枯渇して来た武器弾薬や戦備品の補充を
限られた市場から調達せざるを得ず、備蓄
資金の食いつぶしが急速化する。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
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