スウェーデンの南部に位置する林業の町、ベクショー市
には、昨年100以上の団体が視察に訪れています。
理由は、この林業の街が、木質バイオマスで注目を集め
ているからです。
この街の変貌のきっかけは、60~70年代の家庭や工場
からの排水により汚染され、悪臭に満ちる湖の再生への
取組みが、持続可能な木材のエネルギー利用でした。
91年に、中央政府が炭素税を導入したことが追い風に
なり、湖の再生と街の将来の発展に備えてバイオマス
発電に取組みました。
発電コストは、石油に比べ半分以下ですみ、地域暖房や
電気代が2~3割も安くなりました。
96年には、市議会が「脱化石燃料宣言」をして、93年比
で2010年にはCO2排出量の50%削減目標を立て、
06年までに、30%減を達成しました。
06年策定の環境計画では、25年までに75%削減、
50年ごろには完全な脱化石燃料を目標としています。
環境対策のアイデアが次々と生まれてきています。
エネルギー消費量を示すメーターの各戸設置による節約
意欲で消費量の10%削減達成や8階建ての木造マン
ション建設で、脱鉄骨、脱コンクリートの設計思想など。
林業の街として、森林資源の活用こそが、街の発展に
プラスであり、更に製材から出る木屑や樹皮をバイオマス
燃料として活用度を高めることへの取組が進んでいます。
現在では、98.7%がバイオマス燃料であり、CO2排出
を年間20万トン以上も削減しています。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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