大黒さん

つれづれに、道行く人のながれを眺めている土塀のうえの大黒さん

28か月連続販売台数1位のEV企業が急失墜

2023年07月14日 | Weblog

備えよ常に! 備えあれば憂いなし



      




中国国内で、年間1000万台のEV生産能力を

持つまでに急成長したEV業界。

御多分に漏れず、早くも過剰生産に陥り

補助金が出なくなると一気に淘汰が始まった。

車体のサイズが、全長3m未満で、スペック上の

航続距離はエアコンなしで120km程度の長距離

走行には向かない超小型電気自動車(EV)。

最も安いグレードの価格は、2万8800元

(約57万円)で、2020年7月の発売開始以来、

EVにおける価格破壊の旗頭として2年4ヶ月間、

28か月にわたって中国市場を席捲した車。

上汽通用五菱汽車(SGMW)の宏光MINIは、

売れに売れたEVだった。

中国全国乗用車市場情報連合会(CPCA)の

データでは、2022年の通年総販売台数は

約55万4000台で、EV部門の第1位。

小型に限れば、世界でも1位だという。

数百万円が当たり前のEV車、次の時代に

求められる安価なEVの普及車の先鞭として

受け入れられたのは、2022年までだった。

ゼロコロナ政策による外出規制が影響していた

11月販売の伸びが止まり始めた。

2023年に入ると顕著なものとなり、1月から

4月までの総販売台数は8万7928台と、対前年

同期間比で26.5%と大幅な減少に見舞われた。

特に4月の販売台数は約1万8000台に止まった。

専門家の急減の分析では、

①.発売から2年以上が過ぎ新鮮味が薄れたこと。

全くモデルチェンジをしなかったのだ。

②.価格を抑えたゆえの劣るスペックが実用

領域で明らかになったこと。

汎用部品を使用して組み立てた車に対する

イメージとしての脆弱性が表面化した。

③.後発組の他社の新型車へと流れた

少し高くても、良い車を求めて客が流れた。

④.試しに買ってみた新規顧客層の嗜好が

基本的には低価格EV向きではなかったこと。

易かったゆえの購入客が多かったのだ。

この後の問題点として、中古市場で実用車と

して評価が得られるか、どうかやリサイクルが

可能かどうかも指摘されている。

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