備えよ常に! 備えあれば憂いなし
中国国内で、年間1000万台のEV生産能力を
持つまでに急成長したEV業界。
御多分に漏れず、早くも過剰生産に陥り
補助金が出なくなると一気に淘汰が始まった。
車体のサイズが、全長3m未満で、スペック上の
航続距離はエアコンなしで120km程度の長距離
走行には向かない超小型電気自動車(EV)。
最も安いグレードの価格は、2万8800元
(約57万円)で、2020年7月の発売開始以来、
EVにおける価格破壊の旗頭として2年4ヶ月間、
28か月にわたって中国市場を席捲した車。
上汽通用五菱汽車(SGMW)の宏光MINIは、
売れに売れたEVだった。
中国全国乗用車市場情報連合会(CPCA)の
データでは、2022年の通年総販売台数は
約55万4000台で、EV部門の第1位。
小型に限れば、世界でも1位だという。
数百万円が当たり前のEV車、次の時代に
求められる安価なEVの普及車の先鞭として
受け入れられたのは、2022年までだった。
ゼロコロナ政策による外出規制が影響していた
11月販売の伸びが止まり始めた。
2023年に入ると顕著なものとなり、1月から
4月までの総販売台数は8万7928台と、対前年
同期間比で26.5%と大幅な減少に見舞われた。
特に4月の販売台数は約1万8000台に止まった。
専門家の急減の分析では、
①.発売から2年以上が過ぎ新鮮味が薄れたこと。
全くモデルチェンジをしなかったのだ。
②.価格を抑えたゆえの劣るスペックが実用
領域で明らかになったこと。
汎用部品を使用して組み立てた車に対する
イメージとしての脆弱性が表面化した。
③.後発組の他社の新型車へと流れた
少し高くても、良い車を求めて客が流れた。
④.試しに買ってみた新規顧客層の嗜好が
基本的には低価格EV向きではなかったこと。
易かったゆえの購入客が多かったのだ。
この後の問題点として、中古市場で実用車と
して評価が得られるか、どうかやリサイクルが
可能かどうかも指摘されている。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
健康と安心のメタボへの備えは?