米メルク社は、開発を進めていた新型コロナ
ウィルス感染症治療薬の「モルヌピラビル」に
ついて、10月11日に米国食品医薬品局(FDA)に
緊急使用許可(EUA)申請を行ったと発表した。
同社は、今後数ヶ月以内に、米国以外の世界
各国の規制当局にも承認申請を行う予定。
FDAの緊急使用許可が得られれば、新型コロナ
ウイルス感染症初の経口治療薬として、モルヌ
ピラビルが先行する形で登場することになる。
今回の緊急使用許可申請は、新型コロナウイルス
感染症の確定診断を受け、軽度から中等度の
入院していない成人外来患者を対象に実施された
国際共同第III相試験「MOVe-OUT」の中間
解析結果に基づくもの。
「モルヌピラビル」は、点滴など医療関係者の
関与が必要だった従来の薬とは異なり、自宅で
服用できるため、医療機関の負荷軽減に繋がる
期待が大きい。
メルク社は、モルヌピラビルにより、患者の
入院や死亡リスクを半減させる効果がみられた
との治験結果を発表している。
治験には、発症から5日以内の入院していない
軽度から中程度の症状の成人が参加した。
8月までに得られた775人分の中間解析に
よると、服用から29日目時点で入院したり
死亡したりした人の割合は、開発中の薬を
飲んだグループは7・3%だったが、偽薬を
投与されたグループは14・1%で、入院や
死亡のリスクが半減した。
米ファイザー社も新型コロナの治療薬の開発を
進めているが、日本国内では塩野義製薬が
開発中で、9月29日に経口治療薬は、年内に
臨床試験を終えて承認申請準備を始めると発表。
同社が開発中のコロナ治療薬[S-217622]は
9月27日に国内第2/3相臨床試験(P2/3)を
無症状・軽症患者を約2100人を対象に開始し、
発症率や症状改善に要した時間などを評価する。
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