福島第一原発事故後、原子炉内の核燃料を
冷やした水に雨水や地下水が流入して、毎日
170~180トンの汚染水が発生している。
これを、多核種除去設備(ALPS)で処理し、
原発敷地内に備えたタンクに保管してきた。
この保管量が9月17日までにタンク1040個、
123万トンに達し、2022年10月にタンクが
飽和状態(137万トン)になるため、処理を
急がねばならない状況となっている。
菅首相は、就任直後の9月に福島を訪れ、
早急に政府として責任を持って処理を行う
と発言し、2年後をめどに処理水を海に放出
する方針だという。
トリチウムは、大気中の水蒸気や雨水、海水
などの中に含まれるなど自然界にも存在する。
また、トリチウムの濃度を世界保健機関
(WHO)の飲料水ガイドラインの1リットル
当たり1万ベクレル以下にすれば、飲料水と
同等の安全性を備えた水となる。
日本では、既にトリチュウムについて科学的
処理で無害化に見通しがついている。
現在の技術では、ALPSで処理しても、放射性
物質[三重水素(トリチウム)]は除去できないと
されているが、トリチウムを含む水分子と
通常の水分子では蒸発のし易さがごくわずかに
違う性質を利用、蒸留を繰り返すことで、
トリチウムの濃い水と薄い水との分離が可能に。
放出計画に対する原子力規制委員会の審査と
承認を得て、放出設備を備える時間が2年間だ。
トリチウムを含んだ水の海洋などへの放出は
安全だとして世界各国でも実施されている。
韓国の月城原発1~4号機では、1999年以来、
累積で6000テラベクレルのトリチウムを放出
してきているが、福島で保管されている処理
水の総量の放射能の総量は、月城原発放出量の
六分の一にしか過ぎないのだ。
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