備えよ常に! 備えあれば憂いなし
中国では最近、中国社会を襲う[9073]問題が、
しばしば中国の経済や社会の将来の深刻な
問題として取り上げられる。
[9073]の90は、老人ホームなどの受け入れ
態勢が整っていないため、約90%の高齢者が
自宅で暮らすしかないことを意味する。
また、地域社会の高齢者支援に頼れる老人は
約7%で、老人ホームなどの施設で暮らせる
高齢者はわずか3%しかいないことを表す。
中国では、老後を暮らすことを[養老]という
言葉で表現し、老後の生活は成人となった
子どもの経済力などに頼るのが昔からの習わし。
だが、1979年から2014年まで実施された、
[一人っ子政策]により、こうした慣習が存在し
続ける社会的土壌は失われた。
このため、高齢者の仲間入りした中国人の
大半は、老後生活を一人っ子の子どもの
経済力で支えてもらうという夢を見ていない。
こうした中国政府の高齢社会に備えたインフラ
施設の貧弱さから、子供をもうけないことを
前提に夫婦となったカップルが少なくない。
一人っ子政策による第一世代における[子なし
夫婦(DINKs世帯)]は、年金生活となって、
この先の人生を考えるようになり、心配を
し始めているとの実態も潜んでいるようだ。
DINKとは、英語のDINK(Dual Income No
Kidsの略)のことで、夫婦共働きで共に収入が
あり、子どもを持たないという意味。
統計によると、DINKという概念は1980年代に
中国に伝わっており、2021年時点で60万組を
超えるDINKs世帯が存在した。
それが、2022年にはDINKs世帯の人口は更に
増加し、総人口の約14%を占めるようになった。
DINKs家庭が徐々に老後の段階を迎えるにつれ、
老後問題はますます社会の注目を集めることに。
だが、DINKs家庭の増加は人口減に繋がる
だけに、国としても抜本的な対策が必要だが。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
健康と安心のメタボへの備えは?