四川大地震での日本隊の救援活動などで対日感情が
良い地域であるはずの成都市や綿陽市での反日デモ。
四川省のトップは中国共産党四川省委員会の劉奇葆書記
であり、胡錦濤総書記の出身母体の中国共産主義青年団に
所属する後輩である。
15日から開かれていた中国共産党第17期中央委員会
第5回全体会議(5中全会)では、軍部や江沢民派に
推されて、習近平国家副主席(57)の軍事委員会副主席
就任が決まり、胡主席の後継が確定した。
5中全会開会中のデモの発生が、胡錦濤派の押さえる
四川省の2大都市での異例のデモ発生は、派閥争いで
揺れる政治局常務委員会への強い圧力となっただろう。
しかし、当初の反日デモは大学生が周到に準備したもので
あり、決して突発的に発生した要素は備えていないという。
中国の各大学には学生自治会組織が有り、この組織は
胡錦濤総書記の出身母体である中国共産主義青年団に
組み込まれて、全国的なネットワークを備えている。
となれば、今回の反日デモは胡ー温ラインによる強硬派に
対する組織力を誇示する官製デモだったのかとの疑問も。
「釣魚島を返せ」とのシュピレヒコールは、胡錦濤総書記の
決して妥協はしませんよ、との開催中の常務委員会や
国内向けに強硬さを装うパフォーマンスだったのか。
真偽は不明ながら尖閣諸島問題は棚上げしようとする
打診が、中国側から来ているとすれば、常務委員会への
軍部か胡ー温ラインによるパフォーマンスの色彩が濃くなる。
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