旅限無(りょげむ)

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やっと辞めます菅総理 其の伍

2011-08-21 16:33:07 | 政治
■他に重大な問題は無いのか?!と聞いてみたいほど、マスコミは民主党の次期代表は誰か?という、最早、国民にとってはどうでもよい話を延々と報道しているようであります。菅アルイミ首相と言えば8月18日にパナソニックの省エネルギー住宅を視察して「楽しかったよ」と御満悦だったそうですし、翌19日は枝野幸男官房長官や仙谷由人官房副長官、それに外相と文科相まで引き連れて国立競技場に出向き、なでしこジャパンの選抜試合を観戦したのだそうです。よほど国会が暇なのか?!と揶揄したくなる光景でありますが、試合前に両チームの選手と握手して、「菅直人首相です」と言った途端にあちこちから「ブー」の嵐が起こり、メーンスタンドでは一人の男が立ち上がり「菅、帰れぇ~」と罵声を浴びせたとの報道がありました。競技場が一体になって「帰れ」コールをしなかったのはちょっと残念ですが、それは日本人の惻隠の情で何の業績も残さずに官邸を追い出される惨めな政治家に恥を掻かせてみても詮無いことと皆が思っていたのかも知れませんし、熱心に?野次を飛ばしてくれた人以外からは完全に無視されていたというのが実態なのでしょうなあ。

■褒め言葉以外は鼓膜を揺らしても大脳の言語中枢まで届かない特異体質を持った菅アルイミ首相のことですから、野次など聞こえなかったのでしょうし、お供の正副官房長官も絶対に自分が野次られているとは考えもしない人達ですから、次の選挙で国民の落胆と絶望と怒りと恨みをみっちりと教えて差し上げねばなりますまいなあ。過去の内閣でも国民栄誉賞の授与を決めた内閣は、その授賞式の後には必ず内閣支持率が下落するというジンクスめいたデータがあるそうですが、菅アルイミ内閣の場合は支持率が下がる要因が山ほどあるのですから、特に栄誉賞の授与が影響を及ぼしたわけではないでしょう。誰にも歓迎して貰えなかったからなのか?サッカーの試合は前半だけ観ただけで菅アルイミ首相は「用事がある」と言って帰ってしまったそうです。一体、何をしに来たのかいなあ?とサッカー協会の人達も呆気に取られて10人以上もの強面のSP達に囲まれて会場を去る首相を見送ったそうですが、やっぱり税金の無駄遣いだと思ったのか?それとも、腐っても鯛、日本の総理大臣を迎えて無事に帰ってくれて一安心だったのか……。要するに誰にも喜ばれなかったサッカー観戦だったのは間違いないところでありましょう。やる事が無いのなら税金の無駄遣いをしないで大人しくしていればよいものを……。


みんなの党の渡辺喜美代表は8月2日の党役員会で、菅直人首相夫人の伸子さんが国会審議で涙ぐんだ海江田万里経済産業相を「泣くような人に大臣は務まらない」「あなた(菅首相)が泣いたら別れる」と揶揄したことについて、「今の政治に泣いているのは国民の方だ」と批判した。
2011年8月2日 産経ニュース 

■このニュースが流れた頃は、本当に泣きたいような気分になったものですが、政権与党としての評価が地に落ちてしまった民主党の次期代表選を巡るポスト菅競争の浅ましさを見せつけられますと、国民はもう笑い始めているのではないでしょうか?国会議場内でアノ号泣事件を起こしてしまった海江田経産相ですら、クラッシャー小沢にすがり付いてでも総理大臣になりたい!と臆面もなくしゃしゃり出て来るようでは、『週刊文春』が名づけた「また馬鹿のかお」そのままの、愚かしくも滑稽な総理大臣になりたい病の患者の品評会みたいになりそうであります。

■「辞めると言った覚えはない!」などと盗人猛々しく開き直って脱原発運動の旗手になって政権の延命を図ろうとした菅アルイミ首相の姿を見て民主党のある幹部は「今の首相は政治家ではない。一市民運動家に戻ってしまった」と嘆いているそうなのですが、単なる偶然なのか菅アルイミ政権の最末期に大震災の被災地に米田吉誉なる偽医者が出現してちょっとした騒ぎになっております。報道を信じれば、この偽医者はボランティア詐欺の常習者だった可能性もあるようです。市民運動とボランティア、求めた物は権力と助成金と分かれますが、どちらも人の善意を踏み付けにして自分の欲得だけを優先させても良心の呵責などまったく感じない異常な感性を持っている点は共通しているような気がします。どちらもテレビなどのマスコミを自分の都合の良い時だけ利用したというのも似ているようですが、まんまと利用されるマスコミも少しは反省した方がよいでしょうなあ。