映画 「劔岳 点の記」 レビュー

映画　剣岳　点の記


【ネタバレなし】


この映画は、前々から観たかった映画。
・・・と、いうのも元山岳マニアのオヤジや職場の先輩に「なんちゃって登山家」が、散々、剣岳の険しさを聞かされていたからね。


そんな最中に、この映画の上映。
観たくなくても足を運ばせたくなる映画だったわけだ。


現に未だ死者が出る日本で最も険しい山であることは事実。
しかも実際に、歴史どおりの日付や現場で撮影に及んだという監督のこだわりも聞いていたし、シーン順に撮影したという話も聞いていたから、楽しみにしていたのだ。


正直、キャスティングに不満はあったが、最後まで一気に鑑賞することが出来る作品だと言うことを述べておこう。


では、レビューを。


まあ、とにかく悪天候のシーンと雷鳥のシーンは、ホントに苦労したことと思う。
そして、今現在も険しさを極める剣岳での実地撮影。


とにかくスゴイの一言に尽きた。
なんといっても、香川照之氏の演技は圧巻だ。
（オレは、この作品のＭＶＰをあげたいね）


ちなみに、男性ファン必見の宮あおい氏は、登場シーンは少ないが、主人公を演じる浅野忠信の奥さん役がなかなかツボにはまっていた。


監督がメロメロになったという逸話も分かる。
ただ、この映画は、実話に基づいた作品であることで結果が分かっていることもあって、作品を作るにあたってハードルが高いものであろう。


監督が舞台挨拶で涙ぐんだり、全国行脚をしてまで観て貰いたいという意気込みは、充分に感じたし、作品に反映出来たと思う。


ただ、ちょっと気になったのは、


①別の登山隊とのカラミは、もっとあったと思うんだけど・・・
②いつ登頂にアタックするかのタイミングが読めなかった
③本当に実話なのだろうかという疑問


この３点かな。
特に登頂後のワンカットの情景・・・ホントなのか？とビックリシーンがあったからだ。


それを帳消しにするシーンもあったことから、①でのカラミは、もっと深いモノがあったと推測するのだ。
（ネタバレ無く書くのは難しいが・・・・）


ただ、邦楽作品としては、オレは高い評価をしたい。
あの立山での撮影と自然について、当時の出で立ちを映し出したのだから・・・



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【おまけ】

まだ、この作品の客入りは、８割を超えていた。
客のほとんどが、６０歳前後の人たちであったが。


もしかすると、ロングランになる作品になるかも知れん。