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「福島で被ばく線量と甲状腺がん発症は関係ない」と主張する論文掲載と、その翼賛報道で疑問に思うこと。

2016-09-10 08:52:34 | 福島第一原発と放射能

 福島の甲状腺がんと県民健康調査の被ばく線量比較をして、その連関性がないから、甲状腺がんは放射能影響がないとする大雑把な論文が海外のオンラインジャーナルに掲載されています。

なんか水増し論文の様相が強いのですが、メルマガでこの論文について記事を掲載しているので、途中まで御読みください。

 

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 この論文が海外の医学ジャーナルに掲載されることが、福島できょう
新聞で大きく報道されています。福島民報。

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【 「福島で被ばく線量と甲状腺がん発症は関係ない」と主張する論文
掲載と、それについての翼賛報道で疑問に思うこと 】
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 報道されている内容は下記のとおりです。

福島医大放射線医学県民健康管理センターの大平哲也教授らのグループ。
国際医学学術誌『メディスン』電子版に論文掲載。
県民健康調査による個人の外部被ばく線量の結果からの話。
福島県内を市町村単位で以下のように分けている。

(1)外部被ばく線量が5ミリシーベルト以上の人が1%以上
(2)外部被ばく線量が1ミリシーベルト以下の人が99.9%以上
(3)それ以外

この区分けに、甲状腺がんの有病率を指標化してみる。
線量が高い(1)10万人当たり48、
線量が低い(2)10万人当たり41、
線量が中間(3)10万人当たり36
よって「地域間で違いはみられなかった」と主張。

更に内部被ばく線量を考慮した世界保健機関(WHO)の被ばく線量分析
結果でも、同様に関連性はないとも主張。

これが、この論文の骨格として報じられている中身です。

 なんか「これは根幹から成立がそもそも大丈夫なのか」というレベルの
論文ですが、松崎道幸医師(道北勤医協 旭川北医院)に聞いてみました。

「まあ、木下さん、これは相手にしなくてもよいレベルの話ですよ。
そもそも大雑把に線量推定だけで、こういう区分をして、それが甲状腺
がんとの関連性を見るという話自体あまりにも適当な枠組み。
そこからおかしいです。こちら側にこれまで、10個論点論破されたから、
11個目を作ってきた感じですね。あんまり論評に値しません。」

「それに、この論文を掲載している『Medicine』はあんまり医師の間では
聞かない雑誌ですね。『ランセット』なんかで、パスしにくいから、
こういうところを狙っているのでしょうね。」

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最新号タイトル。

【 「福島で被ばく線量と甲状腺がん発症は関係ない」と主張する論文掲載と、それについての翼賛報道で疑問に思うこと 】
【 関西空港で麻疹(はしか)感染という危険なリスクが拡大、更にワクチン=有害と完全否定する人々の妄想リスクも拡大 】
『2016年 真夏の大放談(5)』
【 身体のマイナートラブルが大きな異変につながらないのかを、被曝者はどのような目線でチェックしていくべきなのか 】


何度も書いていますが、フルアクセスのブログとメールマガジンでは、書いている内容も、質も全く違う状態です。圧倒的にメールマガジンでの情報発信に比重を置いていますので、ブログよりもメルマガを購読してご確認ください。

 



【感染症リスクの再確認】感染力の強い麻疹が拡大の様相、兵庫県尼崎市で保育園児などで集団発生。

2016-09-09 04:50:00 | その他

麻疹(はしか)は感染力が極めて強い疾患です。

感染が強いものは、伝播するのが思わぬペースになっていることは、考えないとなりません。

症状が子供などは比較的軽いことも、こうした麻疹が感染しやすい状況になります。

ただし、SSPEという怖ろしい後遺症が極めてまれ(罹患者数万人で一人)ですが、起きることが知られています。

遅発性のウイルス感染症。プリオン病などと近い疾患です。厚生労働省の研究班ホームページより引用いたします。

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http://prion.umin.jp/prion/index.html

「亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis) は、その頭文字をとってSSPEともいわれています。麻疹(はしか)に感染してから数年の無症状の期間を経て、微細な神経症状が現れます。発病後は数か月から数年の経過(亜急性の経過)で徐々に神経症状は悪化し、数年から十数年で死に至る重篤な疾患です。

 

通常のウイルス感染が数日から数週の間に発症するのに対し、このように潜伏期間が数年と長く、ゆっくりと進行するウイルス感染を遅発性ウイルス感染と呼びますが、SSPEはその代表的な病気の一つです。」

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これは幼児が感染した場合に起こりやすい疾患ですが、こうした重篤な疾患が一定期間後に確率が低くてもおこりうるものが、麻疹ということは想定しておかないとなりません。

こうした麻疹による重大な疾患発生リスクまで考えると、そのリスクを下げるためにも、ワクチン接種という防御は必要な措置とは思います(但し今回はワクチン接種で感染を食い止めているとは言い難い状態ですが)。

舐めてはならない。

そして、この麻疹が拡大する様相を呈し始めていることは間違いありません。

兵庫県尼崎市に飛び火しました。関西空港から海上直線で40キロ、道路だと50キロ離れている場所で、麻疹の集団発生があり、報告がなされました。

9月8日正午時点までに8名の麻疹患者が発生しています。

これは、保育園児4人と職員1人、母親1人の6人が集団発生。しかし、保育所は閉鎖はしないそうです(大丈夫か?)。

これ以外に中学生が1人感染が確認されています。

そして感染経路はわからないと市役所からは報告されているのですが、もう1人の感染者は実家が尼崎市内にある関西空港職員です。

この職員と他の感染者との接触がわからないから、感染経路は不明と考えるようですが、感染力の強い麻疹は、いくらでも空気感染するものですから、関連性があると考えた方が自然なリスク感覚です。

もう麻疹の状況は、大阪南部の関西空港周辺に留まらず、関西の都市部では一定以上のリスクとして悪化しつつあると想定すべきように思われます。

麻疹は致死的感染症ではありませんが、こうした感染症リスクに遭遇することは、被曝国日本では頻度が増すと考えられますから、ある種のシミュレーションとして、貴女が対応を考えて振る舞うことを少なくともお勧めします。

 

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関西国際空港と千葉県松戸市で麻疹(はしか)流行の怖れ、防御策として提案するN95マスクの着用。

2016-09-08 20:49:00 | その他

麻疹、はしかが流行する可能性が生じています。

千葉県松戸市周辺では、この夏に下記のような状態となっていました。

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平成28年 千葉県の麻しん発生状況 (8月31日現在)

 第29週(7月18日から7月24日) 1例(33歳) 届出:松戸保健所

 第30週(7月25日から7月31日) 1例(0歳10か月) 届出:松戸保健所

 第31週(8月1日から8月7日)   1例(4歳) 届出:松戸保健所

 第32週(8月8日から8月14日)  1例(1歳) 届出:松戸保健所

 第33週(8月15日から8月21日) 6例(0歳6か月2名、1歳、6歳、15歳、28歳) 届出:松戸保健所

 第44週(8月22日から8月28日) 4例(1歳、5歳、6歳、20歳) 届出:松戸保健所3例、船橋保健所1例

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そして、より深刻なのは関西国際空港です。

すでに、従業員や一般客、周辺施設来場者にまで麻疹(はしか)となっていて、現在およそ40人の患者とされています。

これは、最近では大きい発生事例で、しかも巨大国際空港での事案ですから深刻な話です。

しかも、この麻疹罹患者のうち、聞き取りが出来ている関西空港関係者33人のうちで、15人は過去に罹患経験がなく、更に予防接種を受けていなかったり、受けた記憶があいまいな人たちでした。

けれども、予防接種を一度受けたと申告した人が5人、二度受けていると申告した人が13人となっていて、実は今回、関西空港関連で陽性となった半数以上が、予防接種していたのにも関わらず、感染し発症していることはほぼ間違いない状態です。大阪府のHPより、下のグラフは引用しています。


ですから、これから関空を利用する可能性がある場合に、過去に予防接種を受けていることが、どれだけリスク回避できるのかは、実は予断を許さない状態です。

一般的に一回の接種で万全でないとされますが、二回接種でも避けられない状態。

中国由来とされ、最近多く発生がないH1型であることも、関係しているかもしれません。

しかも、どうやらワクチン品薄は徐々に拡大しつつあり、おそらく更に完全拡大が始まると、なかなか受けられない人も出てくる可能性が強まると思います。

こうした中でも、空港に行くリスクがある方は防備の方法がなくて困ると思います。

麻疹(はしか)に罹患している世代はかかりにくい可能性は高いのですが(空港関係者などの陽性になったのは全て40歳以下)、これも偶然かもしれませんから、確定的に安全とは言えません。

「この麻疹ワクチンは、風しんとのMR混合ワクチンを打つことになります。単独のワクチンは殆どありません。ワクチンは値段は安くなくて、おおよそ8000円程度だろうと思います(医師の裁量で価格は違います)。しかも、二回打たないと完全に作用しませんから。昔、一度しか売っていない、今の二十代から三十代が特に弱い可能性があります。これをやっておくと、それで完全に防げるわけではなくても、症状は弱くなると思いますから。もちろん、過去に罹患した方が遥かに強い状態ですが。」と三田医師は話します。

こういう意味で、効きの弱さを感じながらも、対応してくれる病院が近隣にあれば、ワクチン接種は一つの方法です。

但し、これは品薄が始まっていますから、場所によっては対応できない可能性が生じているかもしれません。

実際にこういう掲示もされていたクリニックもありました。

「麻疹風疹混合ワクチン不足のため、予約中断
本日、卸からの連絡で、しばらく麻疹風疹ワクチンの供給がストップすることになりました。(毎度のワクチン不足です。)」

こうしたワクチンに関しても三田医師に聞きました。

「やっぱり、関西空港利用者のうちで、事前にワクチン接種する人も増えるから、需要が多くなると、ワクチンの供給が難しくなる。そうすると普段このワクチンをよく使っている病院には優先的にいきわたっても、なかなか全体には難しくなるかもしれません。これは頭が痛い話ですよ。」

更に、大阪府の担当セクションとも話しましたが、「ワクチンがどこまで効くのかということは、今回の聞き取りを見たら、いろいろとおもわれるかもしれませんが、まあそれしか防備する対策がなかなか難しいです。」と率直に話されます。

他の対策も尋ねましたが、有効な解答は特にありませんでした。

また、現況では千葉・松戸の状態と、関西空港の発生とが関連があるのかどうかも分かっていないそうです。

こうした中で、それでもワクチンに加えて、もしくは別に、何かないのかと探しました。

少し役立つものが、被曝回避を続けている貴女には、おなじみの道具にあったのです。

国立感染症研究所HPで次のような記載がありました。

「麻疹は空気感染する疾患ですので、免疫がないスタッフが対応する場合には本人の防護のためにN95マスクあるいはそれ以上の性能のものを着用すべきです。」

麻疹は、感染力が強くてマスクは役に立たないと常識的に言われていますが、小さい粒子もとらえることが可能であるN95マスクは、麻疹対策として万全ではなくても、一定程度は有効性があるということと思います。

麻疹(はしか)に対応する医療スタッフの中で、過去に罹患していなかったり、予防接種を二回していない人にとって、出来る最大限の防御としてN95マスク着用を国立感染症研究所が勧めているのですから。

これは、当然ながら、一般人が同じ条件で、関空などリスクが高い場所を訪れる時、ワクチン以外で防備する手助けになる数少ないモノということになります。

 

こうした被曝回避で、僕たちがよく使っているモノが、実は違うクライシス(今回は麻疹という感染症の国際空港内などでの発生)にも一定程度は役立つ可能性を示しているということです。これは被曝回避的リスク回避感覚の有用性を、違う形として示したことにもなると僕は感じています。


 

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【時代遅れ】「二重国籍が問題」と言い募る感覚そのものが、僕には全く理解できません。

2016-09-07 20:13:18 | 政治

蓮舫という人物を、政治家として好きでもありませんし、その政治的言動を好ましく感じたこともありません。

ご本人のテレビキャスターとしての振る舞いも、業界人的に眺めていて、あまり良いと思ったこともありません。

ですから、この人物に関心もないし、応援したい感覚も何もありません。

それでも人材難どころか、人材が皆無に近い民進党では、今回の代表選挙に彼女が最有力であるだろうということはよくわかります。

というか、他に選択肢がないと思います。

こうした中で、蓮舫氏について、「二重国籍」である可能性を過剰に問題視する、異常な攻撃が為されています。

これは、常識的におかしいし、感覚的には理解不能な言説です。

国籍というのは、国際結婚の子どもの場合に、どちらかを積極的に選択をすることによって、片方を実質的に捨てている構造でしか本質的にはありません。

要は日本国籍を選択すると日本の役所に届けた時点で、他国の国籍を抹消する手続きを完結しているかどうかは、本質的にはどうでもよい話です。

それで、日本国籍ですから。

形式的な抹消手続きをしているかどうかの話にほかならず、こんなことは本質とは何の関係もないです。

そんな話で、彼女を攻撃するのは全く筋がおかしいですし、というただの言いがかりに近い話です。

こんなどうでもよい話を、大げさにマスコミが書く時点で、国際社会の中で、日本社会の国籍に関する意識は相当に低いと思われると言うしかありません。

次元が低すぎる攻撃です。

こんな意味のない攻撃が、どうして彼女に為されるのか。

これは、代表選があまりにも彼女の圧勝となりそうな状況を好ましくは思わない、政治的な対抗相手による動きと考えた方がつじつまが合う話です(表面上は言い出しているのが滋賀県出身の元官僚とアゴラだとしても)。

勿論、今回の代表選の相手自体というほど単純な話ではなく、政治的にこの状況を好ましく思わない、それでも民進党内である関係者から、おかしなことが為されているのではないかという疑いを持っています。

しかし、本質に程遠い話。

こういう話を言うなら、形式上の国籍が二重ということではなくて、彼女本人が台湾政府(日本は国としていませんが)、或いは中国政府の意向を受けて、政治活動をしていることがないのか、過去の政治的言動や行動から確認したほうが良いと思います。

少なくとも、そうしたことを問題視すべきです(何かあるのなら)。

それで、彼女が台湾寄り、もしくは中国寄りの政治的なふるまいをしているなら、形式的二重国籍の追及も少しは意味があるかもしれません。しかし、そうした内実の言及がないまま、国籍離脱手続きを、もう一方の国に対して細かく行っているのかどうかの確認作業をあげつらうのは、国際結婚などが増えている社会関係の中では、異常な言説にしかすぎません。

仮に、彼女の政治家としての言動、行動、さらには資金面なども含めて、台湾や中国関連でおかしいことがもしもあるならば、徹底してあきらかにすべきでしょうし、大問題になると思います。

しかし、そうしたことに関する言及はなされずに、形式論、しかも他国に対する法的な要求に関して、ここまで細かく言いがかりをつけることが大きな話であるかのように言われるのは、日本の異常さが際立っていると事例と思います。

国際的にグローバルな状態に市井でもなっていると、こうした二重国籍的状況は実は珍しい話でありません。本質的には、積極的に本人が選択し、実際に居住し生活している国の国民であると考えるしかありません。

そして、現在本人は、少なくとも日本国籍を有していると、日本国家側に認められている状態ですよ。

蓮舫氏を公党の党首としてふさわしくないと論を張るなら、もちろん政治手腕や政策をどう判断するのかが大切で、本当にこんなどうでもいいレベルの話を、大げさにしていくことそのものが、国際的にも異常な日本社会を、またも裏付けたと思います。


放射能国家はどこまでもおかしくなる例がまた積み重なっただけかもしれませんが。

池田信夫氏配下のアゴラ発であることで特にそう思われます。

 

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台風10号で被害が大きかった北海道南富良野町や岩手県岩泉町などへの義援金口座。

2016-09-06 21:39:33 | その他

 災害における義援金は、最終的な段階までの時間はかかりますが、被災者に直接お金が渡るため、善意が別のことに利用されないのかという疑いを抱かなくて済むものです。このため、被災自治体に直接義援金を振り込むのが、最もわかりやすい支援となります。

今回の台風10号は、北海道や岩手など、台風経験がほぼない地域に、初めての大きな台風を経験させたことになり、そのために被害が甚大となっています。

そうした中で、被害が大きかったいくつかの自治体で、義援金を呼び掛けています。

個別の市町村が、直接義援金口座設置してを呼び掛けているもののみを記載しておきました。

 

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北海道南富良野町

義援金名

  平成28年台風10号大雨被害への義援金

金融機関の振込先

  銀行名:旭川信用金庫

  支店名:南富良野出張所

  科  目:普通

  口座番号:1416252

  口座名義:南富良野町災害対策本部

    ※振り込み手数料について
   ATM・ネットバンキング等からの振込みについては、それぞれの金融機関の所定の手数料がかかります。
   ただし、旭川信用金庫の本支店の窓口からの振込みは手数料が免除されます。

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岩手県岩泉町

北日本銀行岩泉支店  普通口座「7030542」

岩手銀行岩泉支店   普通口座「2040893」

口座名義は「岩泉町災害義援金 岩泉町長 伊達勝身」

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 岩手県久慈市

岩手銀行 久慈中央支店 普通口座 「2096159」

 

口座名義 「久慈市台風災害義援金 久慈市長 遠藤譲一」

※備考欄に納入者のお名前をご記入願います。
※お礼状発送のため、入金の前に社会福祉課(0194-52-2119)までにご連絡をお願いします。

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他にもふるさと募金などを通じて支援する方法や日本本赤十字を通じて行う方法、北海道や岩手県など都道府県単位の方法もありますが、特に被害の大きい地域について、直接支援できる感覚が強いのは自治体義援金ですから、それを掲載しておきました。

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【 放射能汚染の実地調査を市民側で行っていた或る専門家、全身の骨にがんが広がり亡くなるという悲劇 】

関口鉄夫さんのご冥福をお祈りいたします。

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「川内原発を即時一時停止し点検を求める」という鹿児島県知事の主張について、僕の強い違和感。

2016-09-05 21:34:45 | 福島第一原発と放射能

 きょう、九州電力は、三反園鹿児島県知事が求めていた「川内原発を即時に一時停止して点検をすること」を拒絶しました。

この話は、反原発を考えている人たちの間で一般的には、九州電力への不信としてとらえられていることが多いと思います。

しかし、僕は反原発的感覚をベースに考えても、違和感を感じているのは、鹿児島県知事に関してです。反原発側の一部のネット住民は、「木下が裏切った」とタイトルだけでまた中身も読まずに過剰反応するかもしれませんが、読者はきちんと確認してください。

この話は、そもそもおかしいのです。

「熊本地震で県民が不安を感じているから即座に一時停止して点検しろ」というのが、鹿児島県知事の主張です。

まず、県民不安を大前提に考えるなら、一時停止点検でなく、そもそも稼働は継続すべきではないと論を立てるのが普通の感覚です。

そうは言わずに、前回の熊本地震で異常がおきているのか、それを確認すべきという主張。

政治的アドバルーンということ以外に、これ僕には意味がわからないです。

熊本地震で、周辺の地震リスクが増加しているから、この原発の稼働はすべきではないとする流れならよくわかります。

しかし、すでに起きた地震によって、内部に異常が生じている可能性があるかもしれないから、早めに停止させていったん確認しろというのが知事が主張されている論理と思います。

勿論、どんなときにも原発は異常がおこる可能性はありえますから、稼働はすべて停止すべきです。

大きい地震が近くで発生したなら、当然そう思います。

しかし、ある特定の地震揺れで、その影響がおきたかもしれないから、確認で一時停止しろというのは、本当に異常が確認されるような揺れだったのかどうかが問われることになります。

起きうるかもしれない状況を想定して、原発について稼働停止を求める話。

すでに起きたある揺れについて、即時一時停止して、点検しろという話。

いいですか、「稼働停止を求める」ことと、「一時停止で点検」は、二つは実は質の違う要求です。

「一時停止で点検」は運用する側の基準による話で、それを外部から求めるのは、よほどの技術的根拠を必要とします。

この場合は、川内原発が実際にどのくらい揺れているのかということがそれに該当すると考えるしかありません。

近隣でどれだけ揺れたのかでなく、実際に数値として川内原発がどこまで揺れたのか。

僕はこの話は、熊本地震がおきた時に、「制御棒が入らなくなっている」というデマが垂れ流されたときのやり取りを思い出す感覚に近いです。

その時の僕の文章を再掲載します。

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 この地震の行く末がどうなるのか分からない中で、川内原発を稼動し続ける政府・原子力規制委員会・九州電力に私は一個人として、異議申し立ては変わりません。

 地震がどういうものか、気象庁会見がわからないと話している中で、「止めない」という原子力規制委員会トップの言い分は、狂気に近い状態と思います。

 原発のことは彼等が辛うじて専門家であるとは言い張れても、地震のことなど何一つ分かっていない状態です。そうした連中は、福島第一原発事故でも唯一の砦となった免震棟すら反故にしており、そんな原発を稼動させ続ける感覚は許されませんし、ましてあれだけのパワーの地震が起きている中で、その状況推移が見えていないのに、稼動を続けて万が一のリスクを拡大させ続けていることは、許される話ではありません。

 僕の基本認識は以上です。

ですが、川内原発の稼動が許される話ではないとしても、あきらかに意味不明の情報が匿名ツイッターから発信され、それに慄いたり、拡散させている状態を見ると、またしてもネット住民の頭はお花畑かと思います。

流れているのは、次の情報です。


「九州電力の知人からの情報熊本地震により川内原発の制御棒が入る長いシリンダーが歪み、制御棒の出し入れが100%作動しないらしいだから、地震発生時に自動停止できなかったというつまり 現時点でも原発を停止できないらしい(今後も稼働しっぱなし!)」

熊本地震で、川内原発の震度は2から3とされています。

仮に、川内原発の震度を九州電力が嘘をついていたり、川内原発の揺れに関して、掛かっている力を嘘をついていると仮定してみます(嘘をついているのが事実と僕が考えるわけでなく、そういう仮定でもしないと、この話は全く成り立たないからです)。

気象庁によると、川内原発の周辺の自治体で、震度は最大でも震度4でした。

気象庁のこのデータが嘘をついている可能性も全面的には否定できないと言われる向きもあるかもしれませんが、現地からそんな声もおきている状態ではありませんから、震度4は事実としか思えません(原発と違って一般住民がいますから、震度偽装発表は意味がありませんし不可能、というかそんなことはしないよ気象庁は、あたりまえ)。

こんなことまで、確認しながら書いていて、溜息が出ます。

よいですか、原発周辺自治体の震度計よりも、構造が強固な原発に設置されている震度計が大きな数字を出すことは考えられません。

川内原発直下地震でもないのですから。

そうすると、川内原発の最大震度は、万が一に九州電力が偽装していても(私は今回は偽装可能性を考えていません)、震度4を超えることは考えられません。

よいですか、では、川内原発が制御棒を入れて自動停止するのは、いくらの震度くらいとしているのか?

下記リンクを確認してください。

http://www.kyuden.co.jp/library/pdf/environment/action-report05/cdrom/20.pdf

彼らは震度5程度のゆれが来た場合に、自動停止すると、前から公にしています。

よろしいですか、制御棒を入れるとか入れないとか、そういう時点は、川内原発が震度5になった状態でないとそもそも始まっていません。

そして、彼等の報告では川内原発震度は2から3。

まわりの自治体の最大震度は4(気象庁に基づくもの)。

万が一の偽装可能性を想定しても、実際に震度5程度のゆれが襲っているとは、到底思えません。

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原子力規制委員会に報告されている数値は下記のとおりです。震度3までの地震ならこの程度だろうと思います。

<九州電・川内(PWR)>
鹿児島県:最大震度5弱
薩摩川内市:震度4
1・2号機:運転継続中
プラントの状態に異常なし。
排気筒モニタ、モニタリングポストに異常なし。
地震計の指示値(1号機で代表)
広報用地震計の指示値(下記設定値の参考値。)
(補助建屋最下階)8.6gal、
(補助建屋1階) 12.6gal
原子炉自動停止設定値
(補助建屋最下階)水平方向160gal、鉛直方向80gal
(補助建屋1階) 水平方向260ga

九州電力のHPには、下記データも掲載されています。


特に大きい地震の震度は震度3を指しています。下記は九州電力ホームページより引用。



今回の地震による揺れで内部に異常が起きている懸念がぬぐえないから、一時停止で点検をというのは、震度3で10gal程度の揺れがあった場合は、毎回適用しないとならなくなります。

これは、1997年鹿児島北西部地震に関して九州電力の対応がおかしかったと考える感覚からしても(この時は最大震度で6弱が川内市内で観測でも停止せず)、過剰すぎる要求と思います。

いいですか、既におきた地震で、その微細な揺れで一時停止し点検を求めることの根拠は、かなり希薄です。

しかも、すでに四ヶ月以上が経過しています。そして来月と12月に川内原発1号機と2号機は定期点検に入ります。

「そこで念入りに点検にします」という回答が技術的対応としては、あたりまえの話になります。

これは、なんか決まりきった出来レースをしているような感覚に近い。

むしろ、原発に対して異議を唱えるポーズを鹿児島県知事がしているようにしか見えない話です。

そもそも彼は、川内再稼働に反対することを、選挙前後で明言しないことを貫き通した人物です(地元の記者が何回聞いても明言しなかった)。前知事に反対している、しかし保守派の支持を失いたくなかった為です。

しかし、前知事の川内原発再稼働を許せない一定数の県民支持も、彼の当選には寄与しました。

そうした状況下で、稼働している川内原発に対して、何かの姿勢は示さないとならない。

その為に、行われている、妥協的政治的パフォーマンスの様相が強いと思うのです。

ご本人がそういうパフォーマンスをされることはご勝手にというしかありません。

しかし、そうしたパフォーマンスによって、何かしらの達成があると反原発側が考えていることは、実は大きな間違いだろうと思います。

政治家が政治的におこなうことは、その内実をきちんと見定める努力をしないとなりません。そうした反省は、僕の中にも他の首長案件についても存在しています。

一見、反原発言説を行う政治家を、内実も信用してよいのかと自問自答はいつも必要ということです。

もっと、絶望してください。

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【 放射能汚染の実地調査を市民側で行っていた或る専門家、全身の骨にがんが広がり亡くなるという悲劇 】

関口鉄夫さんのご冥福をお祈りいたします。

『2016年 真夏の大放談(4)』
【ノーベル賞の或るケーススタディから考察してみる、放射能を巡る"政治"ということ 】

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追記

ネット上では、三反園知事を「左」「反原発」として排撃するツイートばかりが散見されます。原発稼働について、この程度の注文をつける話でも過剰反応するネット住民の質の低さは想像を絶しますが、おそらくは何か具体的な工作が為されているのだろうと思われます(いくらなんでもこの程度の話に攻撃反応が多すぎる)。最近、「放射脳」的攻撃の増加も含めて、ネット上での反応がちょっと過剰になっていることは、今回の問題の本質とは別にして、一度きちんと考えておいた方がよいと思います。

これは被曝回避側にとって、実は、まずい話ばかりではないような気がしています。




放射能汚染の実地調査を市民側で行っていた或る専門家、全身にがんが広がり亡くなるという悲劇。

2016-09-03 06:45:00 | 福島第一原発と放射能

昨夜配信した木下黄太メールマガジンより、冒頭部分をお伝えします。


悲しい知らせが入ってきました。
このことは、3年前から覚悟していた知らせではあったかもしれませんが、
実際に聞くとやはり辛いものがあります。
本日のメールマガジン、テーマは次の通りとなっています。

・・・・ I N D E X・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【 放射能汚染の実地調査を市民側で行っていた或る専門家、全身の骨にがんが広がり亡くなるという悲劇 】

『2016年 真夏の大放談(4)』
【ノーベル賞の或るケーススタディから考察してみる、放射能を巡る"政治"ということ 】

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 まずは、環境汚染一般に関して、民間レベルで実際に調査した専門家で、
反対活動を続けていた方がいます。
各地の市民運動で、放射能ガレキ問題にまつわる話で、この方にお世話に
なったところも多いと思います。
 訃報になります。

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【 放射能汚染の実地調査を市民側で行っていた或る専門家、全身の骨に
がんが広がり亡くなるという悲劇 】
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 この民間の専門家に、深刻な疾患が起きていることは、2013年の夏には
わかっていました。
ある読者からの、その初秋に届いたメールを再度確認してください。

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今回、ある方のご病気の話が届きました。
3.11以降放射能汚染を懸念しての講演会を各地で数十回程度は行って
いる専門家の方です。

福島にも正確にはわかりませんが、確か両手に収まる程度の回数は調査に
行っておられ、他、中・高線量地域にも調査に行っておられました。

また、低線量地域も調査して回ってくださっており、我が家の雨どい下
なども調査してくださいましたが、その際の測定の様子(線量のあるとこ
ろからは一定距離離れてはいるが、座り込む、など)から、他地域と比べ
て低いとはいえ、少し健康に影響はないか心配ではありました。

しかし、汚染を懸念しているからこそ調査をしてくださっている方であり、
ご自身の調査結果からも、中程度汚染地域から当地に疎開中であった私に
「戻らないほうがいい」とご助言くださったような方です。

震災の年の秋ごろに、体調の不調の話はご本人からぽつぽつ既にお聞き
していました。
ですが、大きくはない症状のいくつかではあり、各地からの依頼もあり
調査を続けてくださっていること、合間に講演会なども引き受けてくださっ
ているご多忙の中でしたので、お疲れもかなりだろうと
「どうかご自愛ください」と伝えるにとどまっておりました。

2012年に御会いしたときには少し前に体調が悪化し入院したとおっしゃっ
ていました。
ことし(2013年)に入って春ごろ、体調があまりよくないことを聞き始め
ていましたが、夏に「体調が、かなりよくないらしい」と聞きました。
病名は、「多発性骨髄腫」だそうです。
そして「こんなにわかりやすい放射能の影響はない」「私も甘く見ていた」
とご本人がおっしゃっていると聞きました。
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亡くなられたのは、関口鉄夫さんのことです。ご冥福をお祈りいたします。


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放射能汚染の川俣町、脳梗塞で入院し復帰後3ヶ月の町長が、今度は役場で倒れまたしても緊急入院との状況。

2016-09-02 00:00:23 | 福島第一原発と放射能

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もういい加減に気が付いてほしいのですが、一向に気がつかない方たちに改めて伝えておきます。

放射能によって、一定以上汚染されているところでは、何がおきてもおかしくありません。

それが、福島第一原発周辺の自治体では、そのリスクは格段に増加するであろうことは、間違いありません。

思わぬ疾病、突然に倒れるなどということは、あたりまえに展開します。

僕には、この事例もその一つとしか思えません。

福島県川俣町の古川道郎町長が、きのう午前中に役場内で倒れて、緊急搬送され福島市で入院しているそうです。

川俣町は汚染も酷いエリアを抱えていて、この古川町長は昨年12月に脳梗塞で一度倒れて、3ヶ月ほど前に復帰したばかりでした。

こういうあいさつ文が、町のホームページで掲載されています。

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私事ではございますが、昨年12月6日に入院し、以降、公務を離れておりましたが、5月16日より公務に復帰いたしました。

長期間の不在となり、町民の皆様には、大変なご心配とご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。今後も「元気いっぱい笑顔いっぱいの町かわまた」の実現に向け、全力で職務を全うする考えですので、皆様のご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。

さて、今年度は、山木屋地区の皆様の帰還に向けた議論が本格化するものと考えております。

山木屋地区では、井戸掘削、米や野菜の実証栽培、被災家屋の解体などが進められ、農地除染についても、多くの農地で作業が実施されたところであります。さらに、農協業務の一部が始まり、山木屋派出所への駐在が再開するなど、帰還へ向けた取り組みが本格化しています。

今後も復興公営住宅の完成や、商業施設の整備、診療所の再開など、生活再建への取組みをより一層推進し、避難解除に向けた議論を深めていきたいと考えております。

また、今年度は、役場新庁舎が完成するなど、町にとって重要な一年になると考えております。

将来を担う未来ある子どもたちのためにも、必ず復興を成し遂げるという強い志を持ち、川俣町をより一層発展させ、この町に住んで良かったと思っていただけるよう、今後も町政に全力で取り組んで参ります。

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このように、復興に邁進している古川町長が、再度倒れて、入院する状態に追い詰められているということです。

事情を知る川俣町民に聞きました。

「町内でも、また倒れたことは知っている人は少ないです。地元メディアが報じたがりませんから。町長は復帰しても、車いすであったことは周知の話で、麻痺が残っていて、言葉の呂律もうまくまわらないと聞いていました。こういう状態でしたから、厳しいとは思っていましたが、こんなに短期間でまた倒れるとまでは想定していませんでしたよ。」と話します。

「川俣の中は復興、復興のオンパレードで都合の悪いことは、触れないようにする意識が相当に強くなっています。私は、この話もそんな感覚で聞いていますよ。」

いずれにしても、放射能汚染地ではわかりやすい光景が繰り広げられている気がしています。

こうした突然倒れる話は、放射能汚染がおきている場所では珍しいことではありません。

汚染が強いところでは、よりはっきりと表れるだけで、それはどういう立場の人にもおきる可能性はあるということに過ぎません。

しかし、脳梗塞で倒れた町長が、そうした体調にも関わらず復帰し、それを誰も止めていない構造もあるようなら、これはあらかじめ決められたストーリーのように感じるしかないとも思えています。

放射能で壊されるものは健康に留まりません。それはいろんな社会関係全般に及ぶと僕は考えています。それは、汚染が酷い地域では、より過酷な結果となるということです。



 




放射能避難の海外移住先でネット住民達が褒めちぎっていたフィリピン、現政権が32年停止の原発を稼働検討。

2016-09-01 21:20:55 | 福島第一原発と放射能

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私は、3.11.以降に被曝回避を思う人たちが、ビザの取りやすさなどを理由にして、フィリピン移住を考えている言説を何回か聞くにつれて、それについて「正気なのか?」と疑っていました。

本当に被曝回避側の人々が、社会通念のバランス感覚を大きく欠落している人々が数多くいて、そうしたことの顕れだなと感じていました。

これには、山本太郎代議士も含まれます。彼が、初期にはフィリピン移住を模索していたことは、公の話ですから。


なぜ、私がフィリピンに関して、移住を考えている言説を何も信頼しないのか。

圧倒的に、犯罪などの頻度がフィリピンでは高いことが、一般常識だからです。

警察の腐敗も言われるフィリピンでは、そうした治安維持レベルが他国よりかなり低いことは常識です。

東南アジア諸国の中でも圧倒的に低いと思います。

具体的にこういう話は常識です。

日本のヤクザが、国内では殺害しにくいと考えた場合に、フィリピンに連れ出して殺害したり、現地で人を雇って殺害させるケースは、過去に何回も起きています。

そうした凶悪犯罪の敷居が極めて低い国が、フィリピンです。

人を殺害する値段が安い為、リーズナブルに殺害を頼めるところ、逆に言えば犯罪リスクがかなり高いエリアなのです。

放射能回避がいくら出来ても、こんな基本的リスクの高い国にわざわざ避難するという感覚は、一般的には大きなずれがあります。というか話になりません。

また、はっきり言いますが、原発事故を理由にした避難移住需要があることを見込んで、避難を積極的にすすめるブローカーのような連中が、フィリピンには一定数以上いたのだと思います。単純に詐欺師。

そうした連中に、被曝回避側で頭の悪い人々は、簡単に騙されている構図です。あまりにも馬鹿で、話になりません。

フィリピンでは、こんな詐欺集団も横行しました(今も横行している可能性)。

「人間が放射化する」と称して、フィリピンで高額の「治療」と称するものをさせるグループの存在です。「血液鑑定」をして、点滴などをして放射能を取り除く話ですが、完全にインチキ医療詐欺。

まともな国なら既に逮捕されたり、国外退去させられるような話が、野放しになったまま放置されている。これも、フィリピンの低いレベルが知れる話ですし、こんな話が横行している国に避難することなど、真の意味で被曝回避にならないことは、最低限の知性があれば直ちにわかる話です。

そして、この国のドゥテルテ大統領は、治安維持のために違法薬物の流通を抑え込むため、関与した人間を即座に射殺する方針を示し、実際に一か月で400人以上が射殺される状況になり、確かに50万人以上が射殺を恐れて出頭するました。

これは、ここまで堕落している国の状態を改善させるためには致し方ないと主張されています。

でも、まともな知性があれば分かるのですが、こうした強権的手法を平然と取っている政権は、まともなバランス感覚などあり得ないということです。

どこかで、更におかしいことがおこる可能性は高いと思います。

それを示唆することになっていくような話が、きょうAFPが報じました。

首都マニラの西30キロにあるバターン原発

32年間稼働されていなかった施設。

はっきりいって、原発をオペレーションする技術者的感覚なら、こんな長期間何もしていない原発を稼働させることは、わざわざ壊滅を招く話になりかねないと思うだけのことです。

一般常識や常識があれば(放射能に関しての知見や被曝への意識という意味ではなく)、まともに検討する余地もない話です。

しかし、大統領報道官が、「あらゆる選択肢を検討し、バターン原発の稼働も検討中だ」と答えているそうです。


頭は正気なのか。


日本の原発再稼働も狂気の沙汰ですが、それを一段上回る狂気が、フィリピンに存在しているということです。

やはり即座に射殺などという暴挙を推し進め、自警団による暗殺すら肯定するような大統領による政権は、まともではありません。

その政府は、こんなことすら検討する始末です。

32年も動かしていない原発など、きちんと動く担保があるはずはない。これは反原発的感覚でなく、大規模施設の管理ということをまともに考えれば、一分でわかる話です。

しかも、この原発は首都マニラからわずか30キロ。

完全に頭がいかれている話です。

こうした狂気が国家権力として横行する国に避難しても、被曝回避という目的ですら達成できない状況になるだけですが、その懸念が極めて鮮明な形で顕れてきたということになります。

合掌。