松阪での講演会は、明後日、金曜日です。市長参加のシンポジウムでも、疑問を呈する市民の声がヤジに消されるなど、ほとんどまともな状態ではない感覚を現地からも聞いています。僕は緊張して伺うことにします。
さて、僕のところに、松阪のある歌人の対談の内容が、メールできました。
まず、ご覧下さい。
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資料は「京大短歌」の18号(2012年4月28日発行)で、
京都大学の学生サークルが出している雑誌です。
座談会の企画のうち、「震災における立ち位置について」という部分を抜粋して添付い
たします。
京大生二人と話している大辻隆弘氏という歌人は、高校の先生です。
震災後の短歌の話をしつつ、放射能汚染から逃げることの是非について発言しています。
ーーーーー引用ーーーーーー
「諦めてそこに留まる人々に寄りゆくこころ 敢へて言ふなら」(大辻氏の短歌)
『(放射能汚染から)「逃げる者」と「逃げない者」がいて、どちらが正しいかは言えない。 でも「敢へて」どちらかに 心を寄せよ、というのなら、僕は「諦めてそこに留まる人々」に心寄せをするよって歌』
「結局さ、人間って、愚かで傲慢で、自分の意志や努力によって癌になるような危険性
のあるものから逃れられると思っているわけ。でも、癌になるかならんかって、最終的
には運というか、運命でしょ。逃げても癌になる人もいれば、逃げないでも癌にならな
い人もいる。統計的に見れば、すべての人の二分の一が一生の中で癌を体験するわけで
、それが、放射能の影響かどうかというのは分からへんのとちゃう?」
「癌になってから、自分はあのとき放射能から逃げなかったから癌になったんだ、と考
えても救われへんよ。だから、そういう可能性を努力や決断で排除できるって考えるこ
と自体がすごく傲慢な気がする。人間として」
「(精神科医の斎藤環の文章をひいて)自分の「生の内側では常に死が育まれている事
実」をもう少し敬虔に見つめ直すことが大事やないかなあ」
「人間って、結局何が正しいか分からへんやん。今回、放射能から逃れた俵さんや大口
さんが正しかったのか、留まったお母さんが正しかったのか、っていう問題は解決不能
やん」
ーーーーー引用終わりーーーーー
(後略)
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実はこうしたことを思う人は一定数はいると思いますし、ガレキの広域拡散をそのまま受け止める人たちにもこういう人は多いと思います。はっきり言って、こういう感覚の人たちは、何にもしない人達ですし、自分で現実を変えていこうとする覇気がないだけと思います。
放射能の影響を癌だけに限定する感覚もおかしいものがありますし、知識も不十分です。しかし、松阪という土地の歌人で高校教諭にこういう人がいる。さらに市長本人も、何とかガレキを受け入れることをあの手この手と考えているという状況。その本質的なメリットは全くないにもかかわらず。 ある種の精神論として「被曝も受け入れるべき」というロジックがある。はっきり言って生の内面でも死が進んでいることは、どこ個体でも同じです。しかし、それを「放射性物質」といった関係ないファクターでさらに、進ませることはないといった当たり前の話も、こういう人々は理解しないですが。というか、「ともに死ね」と内面で思っている部分が見え隠れする。つまり、戦前の日本の運命共同体的な思考が首をもたげてきて、それに応じる人と応じない人がいる。本質的に馬鹿げた話です。
僕はこうした流れを考えながら、松阪に伺うことにします。
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【6/1(金) 木下黄太 講演 in 松阪】
「松阪における瓦礫と放射能のこと」放射性物質に繊細すぎる市民ですみません。
(※「放射性物質に繊細すぎる市民」とは、市長がよく表現される言葉です。)
『 ほんとに松阪大丈夫?日本の未来はどうなりますか? 』
『 これから三重県はどうなるの? 』
日時 2012年6月1日(金) 午後6時~8時30分
会場 松阪市産業振興センター
三重県松阪市本町2176 (センターの3階です)
(0598-26-5557)
交通アクセス JR 近鉄 松阪駅より より徒歩12分
※ 駐車場が少ないので満車の際には松阪市役所(会場まで徒歩3分)
又は、市民病院の駐車場(会場まで徒歩6分)へお止めください。
参加費 事前申し込み 1000円 当日 1300円 (小学生以下無料)
申し込みと問合せ先 nanadaisaki@docomo.ne.jp
(電話でのお問合せ) 0598-20-8778 古川
※ お申し込みの際は、お名前 ご連絡先 参加人数 をご記入ください。
※ 小さいお子様を連れの方は、お膝の上でお願いします。
主催;七代先の子孫ことを考えて今を生きる会 協賛:放射能防御プロジェクト三重
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