【柿も新芽が出てきた。芽には蕾。でも晩霜被害で例年の1/3。】
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もし、このブログを柿農家の方がご覧になってたら
「エッ。まだ蕾もはっきり分からないのに。」と仰るかも。
でも、我が家ではすでに刀根早生柿の摘蕾作業に
とりかかっているのです。(注:殆ど奥さん任せですが。)
普通、この作業は4月下旬から5月の連休あたりにする
のですが、何しろ我が家は人手が無い。今からしないとね。
大規模に栽培されている農家は、この作業に1日10人位の
アルバイトの人に来てもらっているお宅もあるんですよ。
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柿。特に刀根早生柿はこの摘蕾作業が要の一つなのです。
何故なら、刀根早生・平核無柿は生理落果が少ない品種。
良い商品にするためには、玉揃いの良い果実を成らせる
ことと、隔年結果を防止して毎年安定した果実を成らせる
必要があります。その為に摘蕾と摘果作業をするんです。
特に、摘蕾で目標果実数の20%程度になるよう
思い切った摘蕾を行うことが秘訣なのです。
《でも今年は晩霜被害で、良い芽を探す労力が大なのです。》
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摘蕾は、原則的には、1結果枝に1蕾とし、
葉が5枚以下の弱い枝は、養分の浪費を防ぐために
すべて摘蕾します。
原則的には、下向き、または横向きのへたの大きな
緑色の濃い蕾を残します。
蕾が2個の場合は先端の蕾を、3~5個の場合は基本的に
先端から2番目の蕾を残します。
遅れ花・奇形果は全部取り除きます。
そうなんです。霜の被害にあったから蕾があっても
遅れ花になるので収穫は出来ないのです。
おまけに翌年にも影響するんです。だから晩霜は非常に恐い。
※そう、来年の収穫量も減ることは確実なのです。
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また、葉の数だけでなく、その年の新梢数によっても
基準は変わります。新梢数が6本以上の場合は4個、
4~5本の場合は3個、2~3本の場合は1個まで
摘蕾するのが、摘蕾基準となるのです。
それで、この作業をしやすいのが4月下旬です。
摘蕾は手作業。指でポロリと落ちる時期は開花前の
この時期しかありません。開花したら鋏でなければ
落ちなくなり数倍の人手が要るようになります。
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でもね、一人一日一本の作業が精一杯。だから、今の内から
始めます。勿論一度でなく見直し摘蕾も必要ですよ。
手作業、根気のいる仕事。目も疲れる。ほんと、農業は大変。
しかし、この作業はまだ序ノ口なのです。
【早目の摘蕾です。新芽と蕾の違い。見分けられますかね?】
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