malのあっちこっちブログ

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シレイ沢(白井沢)

2010-05-22 08:31:46 | 
沢の道具を紹介したので、遡行記録を探してみた。


考えてみると、沢に入り始めた頃は、写真どころじゃなかった。

なにしろ水の中を歩いているわけだし、何より滝では濡れる。

これが濡れないようになってくると一人前に近づくって訳だ。

リーダーに付いてゆくのがやっとだし、登攀中に写真なんて・・・おっこっちゃう。。。

そんな訳で、あまり写真が無かった。


そんな中で、2008年6月28日に行ったシレイ沢は印象的だった。

天気はよくなかったが、源頭部を詰めて稜線に飛び出したときは、その景色に圧倒された。

沢も段々と高度を上げて行き、振り返れば対岸の山々が見えないわけではないが、沢は谷にあるし、

木々に覆われていて見通しはさほど良くは無い。

登攀中は振り返れないし・・・


この時は勾配のある源頭部を詰め、ハイマツをかき分けて稜線に飛び出すと、そこは白い花崗岩の道だった。

仙丈や北岳が見の前に聳え、9時間以上に及んだ遡行を癒してくれた。






芦安からタクシーに分乗して南アルプス林道の入渓点まで行く。

この橋から懸垂で10mほど降りて入渓。






いきなりこんな滝を登る。

確か高度差で1400~1500mくらいあったと思うから、滝や急勾配の連続だった。






この滝は簡単だった気がする。





見事な大滝。

この滝は直登出来ないので、右側のスラブ帯を登ったのだが、急勾配と高度感で緊張した。






最後の源頭部はこんなだったが、大体どこでも変わらない。

しかし、このシレイ沢は勾配が急なのと、斜面が柔らかすぎてズルズルと滑り落ちる危険があった。

途中から樹林帯の中に入ったのだが、この中も大変だった。掴まるものはあるのだが、ウッカリ立ち上がると

バランスを崩してそのまま後ろに倒れる危険があった。

まあ、もがいて、やっとハイマツ帯に入り、掻き分け、掻き分け進むと



稜線に飛び出した。



薬師と観音の中間辺りの稜線だった。

寒かったが、気持ちが良かった。





北岳も





仙丈岳も見えた。




薬師岳の頂上で記念写真を撮って、南御室小屋でテントを張った。

夜からは雨になり、翌日土砂降りの中を夜叉神まで駆け下りた。