malのあっちこっちブログ

山・旅・料理。。。

気ままに、気張らず、、出来ることを、、、

黒部源流二日目(台風停滞)

2010-08-29 08:14:40 | 
8月11日夕方、暮れなずむ太郎平小屋周辺








一人佇むオジサン・・・何を思う


山の上は台風雲の競演だった。。。







今回の台風は、入山前よりも足が速くなったようだ。

当初は13日が本番かなぁ・・・ナンテ思っていたが、どうやら12日らしい。

前夜の8時過ぎくらいからか、山は完全に台風に制圧された。

朝、6時過ぎに自炊室に入ってみたらテン場からの避難者が何組かボロボロの状態で暖をとっていた。

台風はすでに過ぎたらしく



雨も夜に比べれば、そんなでもなくなっていた。





ただ、風は強くガス(工場長)も濃く、時折運ばれてくる雨が強く振っていて、まだまだ影響下にあった。



わずかに咲いている花たちも、その色を失っていて悲しげに見える。




そんな中、同行のOさんが薬師沢に偵察に行って来た。



台風の目、と見間違うような原子爆弾のような雲と



岩の欠片も見えない濁流だった。

沢の上流部は増水も早いが減水も早い、明日に期待して停滞することにした。

薬師沢からの帰り道で・・・大変貴重なモノを採ってきた。



ハナビラタケ・・・と言うんだそうだ。

小屋の主人もこんな立派なものを見たことがないそうだ。図鑑を調べて間違いなしって事で、

大半は小屋へ寄付、我々分は宴会用に少量を確保した。

因みに、このハナビラタケ、縦横30cm×50cmほどもあった。



悪天候の小屋の中、やることがないので、寝てる人、しゃべる人、朝から宴会する人と様々・・・

幸いにもこの太郎平小屋には大量の本があったし、避難者や強行者と話したり見送ったりしながら、

時は過ぎていった。



4時過ぎ、早々と宴会突入




天然のブルーベリー・・・大量に生っていた。




あのハナビラタケを炒める。

メチャメチャ旨かった・・・全部取り返したいくらい旨かった。





さあ明日はいよいよ源流だ。。。。。





















黒部源流一日目

2010-08-27 09:22:41 | 
今回の山行は黒部源流の沢。

計画は1日目折立から奥の廊下に入渓して、どこかでビバーク。

2日目源流をつめて雲ノ平でテン泊。

3日目、再び薬師沢から入渓して赤木沢を詰めて太郎平小屋泊。

4日目、下山・・・という計画だった。

出発は8月10日の夜、折しも台風の進路とぶつかってしまった。

自然の流れはどう変わるかわからないので、計画は進めて出発した。

前夜、北陸道のSAで仮眠して、11日朝、折立に向かって出発した。この時点で台風はほぼ間違いない、

ってことで、今日は太郎平小屋泊に変更。小屋泊ってことでノンビリ登山開始。

折立に着いてみたらビックリ、どこもかしこも車車車・・・それでもズンズン進んでゆくと駐車場の一角に

空きを発見、こうでなくっちゃ。。。



装備を整え、出発。

無料のテン場には数張りの同じテントが・・・合宿か?



バスからは登山客がどんどん降りてくる。



まるで予報なんて関係ないって感じで山に入ってゆく。

下山者に聞くと、前日の10日は上は大荒れだったそうだ。



いつもなんとなく見てしまう地域MAPをなんとなく眺めて水を汲んで出発する。



天気は台風特有のめまぐるしく変わる猫の目天気。基本的には曇っているのだが、時折風が小雨を運んでくる。

そして風が雲をちぎって日光を落としてくれる。標高は1350mほどあるのだが暑い。



途中の登山道に大きな杉の木があった。幹周りはゆうに5m以上はありそうだ。





帰ってきてから知ったのだが、この大木、結構有名な木・・・らしい。

松の木と同居している寄生木みたいな感じがするが、今度機会があったらシッカリ見ることにして先を急いだ。


降りてくる人、登って行く人で、登山道はかなりの人がいる。台風にもかかわらず、だ。





下の方は見えているのだが、上は雲に入って見えない。恐らくガスと雨が降っているのだろう。

















1850mを越えたあたりから風が強くなりだして、雨を運んでくるので気温が下がって寒く感じ出した。

体温保持にちょっと暑いけどゴアを着た。





何もかもを無彩色に変えてしまうこんな天気と山では原色がよく似合う・・・




4時間半ほどで太郎平小屋に到着



そこはもう・・・工場長(ガス)の世界だった。。。。。

2時過ぎに着いたのだが、こんな天候にもかかわらず3人部屋が取れた。



時折晴れるガスの合間を狙って裏の太郎山を取った。






さあ、後はもうお決まりの宴会である。

運んできたアルコールは、ビール1,5Lと、ワイン2本、焼酎1本、ウィスキー少々。

つまみは焼き豚、アスパラと乾き物。そして、晩飯はタイカレーのレッド豚肉入り。


こうして台風の夜は更けていった。














保呂内沢・・・4

2010-08-10 06:07:32 | 
テン場に戻る途中には2つ滝がありました。

一つは4~5mの二段、もう一つは10mくらいの同じ二段の滝です。

大きいほうはクライムダウンが難しいので懸垂で下ります。





上から見るとこんな感じです。。。









上段を懸垂下降中のPを4連写でした。



下段を懸垂下降中。



下段の滝の全景。

小さい滝は上段はどうってことはないんですが、下段が微妙なへつりでクライムダウンします。

まっ、落ちても釜ですから、大事にはならないと思うけど、男連中は全員コレをクリア。

Pだけは懸垂で下りました。

この滝を過ぎると後はひたすら戻るだけ、、、気持ちの良い沢を歩きます。





2時間半ほどで林道に・・・あと30分です。








帰りは鳴子温泉へ風呂に入りに向います。

以前入ったことがあるという東多賀の湯という共同浴場に向かったのだが、3時までとか言う事でペケ。

隣の西多賀旅館でも入れますよ、と言う事で行って見た。



アタシははっきりとは見ていないのだが、同行者が言うには、ここの女将と思しき女性、、かなりの美形とか。。。

入浴料400円を払って入る。

温泉が体中に染み込んで、かゆいこと、かゆいこと・・・

後から入ってきたオジサンに話では、このお湯は知る人ぞ知る名湯とか。。。

あんた達幸運だったよ・・・と言うことだった。

保呂内沢・・・3

2010-08-09 11:49:17 | 
前夜7時過ぎには全員がタープの中に入って横になってました。

心地よい疲労と、ふかふかのシダベッドと涼やかな沢音を聞きながら眠りに落ちました。

明け方はいくらか冷え込んで寒さを感じたが、思ったほどでもなく、二度寝三度寝を繰り返して

全員が7時頃まで寝ちゃいました。



7時前にハッキリ眼を覚ましてしまったアタシは、起き掛けにテン場の前で竿を出すと、、、

いきなり25cmがヒット・・・いやあ、やっぱり濃いねぇ、、、。。。



昨日から焚き火の周りで枯らしていたイワナはいい感じで枯れていて、、、





早速火起こしにかかります。

ぶなの原生林を流れるこの沢は、日が射すとホントに綺麗です。







たなびく煙は沢に沿って流れてゆきます。


今度は本でも持ってのんびり来たい・・・そんな思いに囚われます。



今朝獲れたイワナをぶつ切りにして、今朝はイワナ汁?と焼枯らしのイワナでご飯。

一ヶ月も後になれば、きのこが採れるんでしょうね・・・

残念ながらアタシはきのこも山菜もほとんど不案内、今度勉強しなくっちゃ。。。



さあ、源頭部に向かって出発です。



川筋は狭くなるが川床は広く、そこかしこに良いテン場がありました。



ナメの水はどこまでも澄んでいて、



順調に詰めて行きます。



こんなナメの急登があったりして



登攀が苦手のPは、ヒャーヒャー言っていましたが、お助け紐を出すとグングン登ってきます。

Pのロープに対する信頼感は、何者にも勝る。。。そんな風に感じちゃうのはアタシだけ?



マア、そうこうする内にハッキリソレと分る源頭部に到着、藪の濃そうな枯れ沢を詰めるか、

左に見える薄そうなスラブを詰めるか迷い、左にとって最初の5~6mを登ってブッシュを廻ると、

その上は20~30m何も無いスラブ帯だった。

今回の遡行で最大の核心部だった。左側の草付きギリギリをリードロープで登る。

結局20mロープ3ピッチで乗越にでることができました。

そこは猛烈な藪、乗越の向こう側、沼沢沼のあるところは秋田県、乗越を左に行くと山形県、右に行くと岩手県

来た所は宮城県と言う場所です。



時間が無いので(何しろ車のある場所から6時間は見込まないと都内には戻れない)、乗越の最低鞍部と

思しき場所から下ると、あっけなく枯れ沢にぶつかった。

ほっとするやら、がっかりするやら、空身できたので本流に出ると同時に水をガブのみしてテン場に戻ります。


保呂内沢・・・2

2010-08-06 19:47:10 | 
この滝も右から簡単に登れました。



結局この釜では2匹釣って上流に移動します。



しばらく進むと格好のテン場を発見。

河原で焚き火、草つきを整地してシダの葉類を下に敷いてふかふかベッドの出来上がり。

手分けして、釣り班、焚き火班、飯班と別れ作業開始です。



時折、小雨が落ちてきたりして心配でしたが、通り過ぎる雲からと分り一安心。

テン場の向いには沢が2本入り込んでいて、釣り場には困りません。

空見に竿とビニール袋を提げてそれぞれの場所に向います。







その頃、テン場では今晩の食料を期待するかのように焚き火の煙がたなびいて・・・




そして、1時間が過ぎた頃から、一人、二人と釣果を持って帰ってきました。



調理担当になったPが手際よく裁いてゆきます。



中には尺を超える大物もあり、これは釣り人本人が刺身にします。



とにかく、米と味噌と醤油と塩しかないんです。

そんなご飯も悪くは無いけど、とにかくイワナを食いたい、、、この一心で釣ります。





結果は20を超える釣果があり、イワナは充分。

その上、ヒラタケを少々と、ミズナとかミズと呼ぶフキのようなものもあったりして、中々のご飯となりました。





イワナと言えば何といっても塩焼きの焼枯らし・・・



時間をかけて、焦がさないように、、ジックリジックリ焼き上げると、、、



いい色になってきた。。。



運んできたビールやワインや日本酒、梅酒、黒馬で4時過ぎから始めた宴会も、6時過ぎにはほぼ終盤・・・



みんなで童心に帰って花火をやって、7時過ぎには就寝。。。

zzzzz・・・・・



オヤスミナサイ。。。また明日。






保呂内沢・・・1

2010-08-05 21:51:29 | 
東北道の古川ICを出て、国道47号線を鳴子温泉へ、そこで108号線を右折して横手方面に向かう。

右にある荒雄岳を半周すると、右から県道248号線が出会う。そこを右折して、保呂内沢鎌内沢を渡ると、

左から立派な林道が入ってくる。この林道を左折して鎌内トンネルを通り、しばらく走ると道はダートになる。

この道はやがて398号線に抜け、湯浜温泉、花山峠を通って湯沢に至るのだが、2008年の

秋田・宮城内陸地震によって崩壊し、ダートから先が通行止めになっていた。

ゲートの手前には2~3台止められるスペースがあり、そこに停めて歩くことにした。



今回の目的はイワナ。。。

米1升と味噌、醤油、塩だけを持って出発した。

釣れなければ、おにぎりだ。

この沢は、まぁサンダルでも入れるような優しい沢で、過去釣り師の人たちもかなり入っているらしいが、

今回は、そんな事情もあってか全く入っていなかった。

ゲートから歩くこと30分で「盗人滝」の表示がでる。鎌内沢の上流にある沢だ。

林道を下るとすぐに鎌内沢の出合う、小さい小川のような沢だ。

鎌内沢を渡って、小さな尾根を越してゆくと20分ほどで保呂内沢に着く。



川幅はそこそこ広いが、沢と言うより川、と言う感じだ。

早速、竿を出して釣り始める。



Pは早速木に糸を絡ませているようだ。



歩き始めると、すぐに綺麗な沢の様相を見せてくれた。



ここの岩は全く滑らない、ナメでも滑らない。

歩きやすくて、楽しい。。。



全ての釜や淀み、流れのあちこちで魚影が走るのが見える。



食料の調達義務さえなければ、こんな溜まりで遊んでいたい・・・





あっちこっちで竿を出すが一向にヒットしない。

さてはコイツ等スレてるな・・・などと思いながらも竿を出していたが、考えてみたら最後尾を

歩いていた。

先行している連中が、ほとんど当たりをとった後だから魚も引込んじゃって出てこない。



そんな思いで歩いていると、やっと沢らしい場所に来た。

ここは竿を持ったままでは危ないのでしまって乗り越した。

やはり滑らず楽しんで遡行が出来る。

ここを過ぎると穏やかな流れになった。



そして滝が現れた。



そして、この釜で最初のヒットがあった。




つづく・・・