JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

巴翁の捧げもの  巴翁戯楽 / 佐藤允彦

2009-06-13 21:36:19 | 聞いてますCDおすすめ









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佐藤允彦のピアノはほとんど聴きませんが、実はずっと昔に聴いた思い出があります。
場所は慶応義塾大学の教室、彼がバークレー校から戻って少したったころだと思います。
慶応の卒業生だった佐藤氏が三田祭りという学園祭に招かれたようです。
佐藤允彦のことは知らなかったのですが、初めて聴いてそれは驚きました。
そしてその後、初リーダーアルバム「パラジウム」が出たわけです。
こんな凄いJAZZピアノが日本にもいるのだと当時おもいました。
その後の活躍はご存知の通りですが、好みが少しずれてきたのでここのところ聴いていません。
ネットを見ていたらこんなアルバムがあり、ちょっと欲しい気分になりました。
ジャック・ルーシェもオイゲン・キケロもスイングル・シンガースもジャズの聴き始めのころにはお気に入り、佐藤允彦を見るもう少し前の時代でした。
40年近くも前の佐藤允彦とバッハが重なって、なんだか古い箱の片隅に見つけた捧げものみたいな感じです。

このアルバムを聴いてまず思うことは、ジャズが時代とともに変化していることです。ルーシェやキケロのときと確実に違って今を感じます。
そしてどのようにしてもバッハという変わらない香りもそこに漂うのです。
ベースの加藤さんは初めて聴きますが、なかなかすばらしいソロ、このような試みですから、アレンジがしっかりしているのですが、その上でのびのびとしたインタープレーが気持ちよいアルバムです。
懐かしい曲もいくつか、とてもバラエティにとんだアレンジで聴くほどに良くなってきます。
ただバッハを弾くというのでなく、ライナーで佐藤氏が書かれているように(どうぞお買い上げのうえお読みください。)長い時間かけて培われた解答が、簡単な企画で出来たアルバムでない重さを作っています。

バッハ翁と佐藤翁がとても楽しいものを捧げてくれました。

巴翁戯楽-はおうぎがく- Based on Bach
佐藤允彦トリオ

佐藤允彦(p)
加藤真一(b)
村上寛(ds)

1. Primarius based on Invention I [BWV772]
2. Fugacious 16 based on Fuga XVI [BWV861]
3. Waltz for TdG based on Tempo di Gavotte / Partita VI [BWV830]
4. Allemande Witch based on Allemande / French Suite IV [BWV815]
5. Sicilian Vesper based on Siciliano [BWV1031]
6. Wake Up ! based on Choral Prelude [BWV645]
7. Eduction P based on Prelude VI [BWV851]
8. Preacher Bird based on Bourree II / English Suite II [BWV807]
9. Canterbury Trot based on Allemande / English Suite VI [BWV811]
10. Lyrical Silence based on Prelude VIII [BWV853]
11. Aria on the Arc based on Aria [BWV1068]
12. Samba Anglaise based on Anglaise / French Suite III [BWV814]
13. Golden Peak's Archetype based on Aria / Goldberg Variations [BWV988]
14. Choral Island based on Choral / Cantata [BWV147]
15. B on B 15 based on Choral / Motet III [BWV227]
コメント
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