ショップの棚を見ていたらヴィトウスの新しいアルバムがありました。
大作の次の作品で、「リメンバリング・ウェザー・リポート」とあり、曲名を見るとマイルスの名があったりで、これは当然買いです。
演奏者にM・ポルタルがあるのはちょっと気になりますが、Yaron Hermanのトリオでも活躍のジェラルド・クリーヴァーがドラムスです。
同じころのヴィトウスの演奏がとても良かったことを思い出しました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20090317
店員の人が聞いてみますかというのでお願いして1曲目、ショーターのネフェルティティのメロディーが流れたので買うことに決めました。
ウェザー・リポートの思い出とありますが、それはヴィトウスがいたころの思い出、お気楽なものではありません。
古い思い出の曲ではなく、ウェザー立ち上げのころのあ個々のフレーズと融合させたサウンド、その概念を新たに使った演奏のようで、1曲目確かにあのころの感じがします。
2曲目はポルタルのクラがO・コールマンの“ロンリー・ウーマン”をストレートにふいて、これはこれでなかなか良い、ウェザーは感じないけど。
3曲目はザヴィヌルに捧げられた曲のようだけど、この曲は暗い、ここら辺で少し困ったかんじ、確かにザヴィヌルの東欧を表した所期アルバムは少し暗かった。
4曲目はポルタルとの演奏でどうもアルバムの曲調を統一しているのか、ちょっと同じようでツライ、イタリアの自分のシンコペーション・スタジオでの録音、ヴィトウスの東欧の雰囲気が強いアルバムです。
5曲目は“ドヴォルザークがマイルスに会った時”という題でチェコ出身のヴィトウスのアルコがドヴォルザークでペットのフィレーズと対比されているのでしょう。
6曲目は“BLUES REPORT”という曲でこの曲が一番激しいブルースのヴィトウス的展開とでも言うのか、一番アグレッシブというか、これでいいのかも知れません。
ファーストインプレッションでは最後まで津ずくサウンドカラーにこれは合わないかとおもいましたが、何度か聴けば最初の曲はすばらしいし、2曲目もさすがスピリチャルです。
3,4と外して5,6と聴けば重量が十分な塊みたいなアルバムです。
そして聴いていくうちに形が見えてきました。
REMEMBERING WEATHER REPORT / MIROSLAV VITOUS
MIROSLAV VITOUS(b)
FRANCO AMBROSETTI(tp)
GARY CAMPBELL(ts)
GERALD CLEAVER(ds)
MICHEL PORTAL(b-cl)
1. VARIATIONS ON W.SHORTER
2. VARIATIONS ON LONELY WOMAN
3. SEMINA
4. SURFING WITH MICHEL
5. WHEN DVORAK MEETS MILES
6. BLUES REPORT