ある40代女性の生活

40代女性の生活の一例です。
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岸本葉子『はたらくわたし』

2008年05月06日 07時15分32秒 | 本、雑誌
岸本葉子『はたらくわたし』sasaeru文庫、2008年を買いました。

赤い帯に、「岸本さんだってキレるんだ・・・。」とあるのが目に止まり、「ああ、ついに書いてしまいました。エッセイストの仕事日記を公開!」「書き下ろし」とあり、手に取りました。

ぱらぱら読んだ結果、これは買う本と判断して購入して帰り、2日続けて読みました。

岸本葉子さんは、OLをした後、中国に留学し、帰国後にエッセイを中心に本を出している方です。

細い美人で、丁寧な文章が好きで読んでいたところ、『がんから始まる』晶文社、2003年が出版され、大腸がんになられたことを知りました。

その後、がんが再発しないように食事に気を使いながら、文筆業、講演等の生活を1年間の日記としてまとめたのが本書です。

驚いたのが、その仕事量です。
病後ということもあり、もっとゆったりしたイメージがあったのですが、ほとんど休みの日がなく、エッセイの執筆のほかに、講演、テレビ出演、シンポジウム出席、料理本の撮影、出版打ち合わせがあります。

自分で企画を次々に思い浮かぶというのも、意外でした。
エッセイ本は、雑誌等に連載したものをまとめて本にするという進め方かと思っていました。
岸本さんは、「仏像の番組をしたいと思って」という留守電を聞いただけで、仏像の知識はまだあまりないが、入門者としての立場の聞き手役ならつとまるかも。その体験をもとに、自分でも仏像をめぐって本も書けるかもと、どんどんアイディアが出てくるのです。
他にも同様の場面が多々あり、自分の仕事のプロデューサーもしていらっしゃることが分かりました。

アマゾンの書評を読んでへこむというのが2回あったのも印象深かったです。
有名な人は、あまり気にしないものかと思っていました。

人間関係を大切にし、批判を受けたりすることもあるけれど、
「すべての人に意に沿うことはできないし、意に沿うことをめざすのが、誠実でもないはず。自分の今したいこと、しようと思うことを、ひとつひとつするしかない」という箇所は、他の立場の人にも言える言葉だと感じました。

『がんから始まる』で一人で冷静に対処されたのを読み、この方は胆の据わった、覚悟のできた人だと、尊敬の気持ちを持っていました。

その仕事ぶりを知ることができて、嬉しく思います。

うれしかったおみやげ: 種子島の包丁

2008年05月06日 06時15分29秒 | トラックバック練習板
Gooブログのトラックバック練習板の今週のお題は、おみやげにまつわるエピソードです。

今までもらったおみやげで一番うれしかったのは、夫が新婚時代に買ってきてくれた種子島の包丁です。

種子島は鉄砲伝来で有名な場所ですが、同時に砂鉄もたくさん取れる場所です。
そのため、鉄砲製造が可能で、種子島鉄砲で使われた鉄砲鍛冶の技術が、種子島包丁に生かされています。

もらったのは、池浪刃物製作所の万能包丁(大、刃渡り18cm)と万能包丁(小、刃渡り13cm)でした。

柄の部分に○浪、「手打」、「種子島」と焼きごてで入れた文字が入っていて、刃にも「本種」とあります。

ものすごく切れます。最初は恐ろしいほどですが、千切りが楽しくなります。
砥石で研いで使うと、10年、20年はゆうに使えます。

使ったら、その場で洗って水気を拭き取ってしまうということだけは、必ずする必要があります。

それをさぼると、切れ味が鈍るし、柄の部分がいたんでしまいます。

それさえ守れば、一生でも使えると思います。
料理することが楽しくなる包丁です。

種子島のはさみも、同様にすぐれものです。